銀杏の舞い散る晩秋に
訪れたかったこの場所に
今年は行くことができました
里山にある古刹…康平寺
屋根よりもずっと高い銀杏の木に
抱かれるように佇んでいました
康平寺は
熊本県山鹿(やまが)市に
約千年前に建てられた
天台宗の山岳密教寺院です
多くの僧侶が学問・知識を深め
修行し国の安泰の為に祈祷し
栄えていたこのお寺は
戦国時代に国一揆の戦いに敗れ
領主は亡び 人々は逃げ惑い 僧侶も去り
寺は荒れ果てたまま
長い年月が経ったそうです
江戸時代になり
世の中が落ち着いてきてから
村人たちの手によって
見捨てられた仏像様たちを全て集め
今の小さなお堂に祀りました
今もお寺を管理されているのは村の方々です
各自の庭で育てた季節の花々が供えられ
お庭もお堂も早朝から掃除されるそうで
落ち葉の焚き火の煙が
気持ちのいい境内に漂っていました
お堂の中に大事に祀られている
「地蔵菩薩立像」(平安時代前期)
「千手千眼観世音菩薩立像」(鎌倉時代後期)
「二十八部衆像」(鎌倉時代後期)
どれも熊本県の重要文化財に指定されています
千手観音と二十八部衆がそろっているのは京都の「三十三間堂」
を始め全国でも約10カ所ほどだそうです※撮影不可
康平寺裏手を少し登ったところから
かつてはあちこちに僧侶の住まいのあった
霜野村が見下ろせます
この村の方々がこれからもずっと
住職のいないお寺と仏像様たちを
守っていってくださるのですね…。
いつもご覧いただきありがとうございます(*^-^*)
今回はコメント欄を閉じさせていただきます