yuzuの記

優しい風に誘われて

京都女子会久々に毒を吐く

2021-08-20 08:32:15 | 医療

 

 

年に一度は集まって近況報告し合っていた京都女子会も

このコロナ禍で集まることも出来ず

基本、会以外の時はそれぞれ緊急時以外は

連絡も撮り合うことも無く淡々とした関係を保っていました。

かといって水臭い仲ではなく

どこか精神的にも「帰る場所」的な拠り所でもあります。

夏の名残のような写真とともに女子会メンバーとのやり取りです。

 

 

「 ラインいいかしら ? 」

2年ぶりの会のリーダーYさんからの声掛けに

なんならリモートで話しましょうと懐かしい対面。

 

 

「 あのね、今すぐどうこうってことじゃないけど一応話したくて・・」

前よりは少しやつれた感じのYさんは

でもきりっとしてながら優しい眼差しは以前のままです。

「 最近ね、病院にかかっているのよ。うちは高血圧の家系だから私にも訪れたみたいで」

「血圧どれくらいなの ? 倒れたの ? 」

「 うん ふかふかしてね、計ったら200越えてた 」

「 うわっ 一つ間違うと大変な数値だぁ 」

「 主人のおかげで上手く対処出来てそれ以来2か月病院通いが続いてる 」

「 そーなんだ でも無事でよかった。急に音信不通は辛いもの 」

「 うん、だいぶ落ち着いたのでみんなとも話したくなってね 」

「 なにか溜まっていそうね 」

 

 

「 そーなのよ、それを言いたくてね。コロナと関係なく最近の医療に不信だらけで 」

「 あはは 私も同じよ。だいたい大きな病院の医師は短いスパンで転勤しちゃうし

私の主治医もこの3年で4人目よ。診察時ろくに顔も見ないし 」

「 そそ それそれ、触診も聴診もしないでしょ、パソコンばかり見てて患者の顔も

きっとろくに覚えてないよ。PCのデータばかりで診断しようとする 」

「 だいたい30代半ばまでの若手はいかに臨床例を積み上げてスキルを磨くことが

将来への布石みたいなところがあるのよね 」

「 私も数年前肺動脈の手術を受けたけどあの時も唖然としたものよ 」

「 どうしたの ? 」

「 CT 検査を受けてその結果説明の時に、例によってPCだけをみていた主治医が

ふんふん、ああ~ 問題はないですねと軽く言うから

以前に指摘された右肺の真ん中をもう一度見て下さいと言ったのよ 」

「 そしたらね、いぶかし気に ふーんどれどれと見直して、ほう~ なるほどなるほどこれか 」

「 なにそれ、ずいぶんと軽いわね 」

「 で、またPC を操作してどこかに電話したと思ったら、手術しましょうだもの 」

「 それでもう予約を入れたと言うのよ、こちらの都合は聞かないのかってね 」

「 手術の時は僕も立ち会いますから大丈夫ですよって、どこが・・・でしょ (笑) 」

「 なんだか無機質な医療って感じね 」

「 そこに愛はあるんか ? でしょ」

「 それから定期的に受診してるけど次々交代した担当医はみんなPCばかり見て顔は見ないね 」

「 そんな教育で育ってきているのかしらね。大病院になるほどその傾向は強いみたいね 」

「 それでこちらが言った事を入力して、君はタイピストかと思ったり (笑) 」

「 まず患者の顔をみて、顔色はどうか精神状態は良好か判断してそこからだと思うのだけど

限られた時間で大勢振り分けられていると自然そうなるのかな 」

「 町のかかりつけ医のような訳にはいかないのは分かるけど、あなたを一生懸命

治療しますよと伝わってくるものがないと不安にもなるよね 」

「 あ~ あ 私だけかと思っていたらそんなこと多いのね、なんか胸にこだわりがあって

だんだん年を重ねて行くと熱心には診てもらえないのかと落ち込んでたの 

久しぶりに毒はいてちょっとすっきりしたわ~ ~ 」

 

 

大きな病院は地域医療施設では扱えない患者の紹介を受けて

高度な医療設備と技術を提供する役割を担っているわけですが

単に陽性、陰性の振るい分けと手術に終わるのではなく

患者の不安や焦燥に寄り添って支える姿勢を伝えてほしいと心から思います。

もちろんそんなところばかりではなく

熱心に力を尽くして下さる病院もあるのだとも分かっています。

 

 

亡くなった母がよく言っていました。

「人は若いうちは出来ることや知識を一つずつ拾いながら登り坂を歩くのね。

人生の折り返し点を過ぎると

人は出来ることや可能性をいつの間にか一つずつ捨てていく季節がやってくるのよ」 と

残酷なことですが逃げられない現実の前に

その支えとなるのが家族や愛のある医療だと私たちはそう願っています。

 


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