日日火水木土土

「月月火水木金金」ではない
怠け者の絵日記、photo日記。

9月に読んだ本

2013-10-05 | 鑑賞記録
2013年9月の読書メーター
読んだ本の数:3冊
読んだページ数:1249ページ
ナイス数:6ナイス

カラー版 地図と愉しむ東京歴史散歩 (中公新書)カラー版 地図と愉しむ東京歴史散歩 (中公新書)
読了日:9月23日 著者:竹内正浩
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
読了日:9月8日 著者:村上春樹
ゴールデンスランバー (新潮文庫)ゴールデンスランバー (新潮文庫)
読了日:9月1日 著者:伊坂幸太郎

読書メーター

9月に観た映画

2013-10-04 | 鑑賞記録
月の鑑賞メーター
観たビデオの数:11本
観た鑑賞時間:1147分

赤い季節 [DVD]赤い季節 [DVD]
新井浩文が好きなので期待したが、つまらなかった。でも、彼を主役に映画を作ると、こういう感じになるのだろうか。『ゲルマニウムの夜』『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』での、暴力的でどうしようもなくイヤな奴とか、『ゴーイング マイ ホーム』でのちょっと気の弱い広告マンや、『その夜の侍』での面倒見のいい学校教師と、脇に入るとすごく幅広くいい味を出すのに。『ゲルマニウムの夜』は主役なのかもしれないが。彼の魅力を引き出そうとすると、この映画のような役になってしまうのかもしれない。
鑑賞日:09月30日 監督:
アルゴブルーレイ&DVD (2枚組)(初回限定版) [Blu-ray]アルゴブルーレイ&DVD (2枚組)(初回限定版) [Blu-ray]
鑑賞日:09月29日 監督:ベン・アフレック
かぞくのくに [DVD]かぞくのくに [DVD]
鑑賞日:09月28日 監督:ヤン・ヨンヒ
愛しきソナ [DVD]愛しきソナ [DVD]
鑑賞日:09月26日 監督:ヤン・ヨンヒ
ディア・ピョンヤン [DVD]ディア・ピョンヤン [DVD]
ほとんどが、ホームビデオで撮っているのだろうか。しかも、手持ちで被写体に語りかけながら。こういう映像を重ねて、1本のドキュメンタリーに仕立て上げる、ヤン・ヨンヒの映画作家としての力に感服だ。北朝鮮での映像とか、それを発表するには、並々ならぬ強い作家意識を感じる。『かぞくのくに』を先に観ていたので、いろいろなことを比較しながら観た。父親の印象が、映画とはちがいかなり暖かく感じられた。ヤン・ヨンヒの父親に対する複雑で、深い愛情が、ドキュメンタリーと映画の落差の中で見え隠れしていた。
鑑賞日:09月23日 監督:ヤン・ヨンヒ
凍える牙 [DVD]凍える牙 [DVD]
ソン・ガンホが好きなので、期待して観たが、みごとにはずされた。狼犬を使った犯罪?なんだかよくわからなかった。
鑑賞日:09月22日 監督:ユ・ハ
ピエタ (1 DISC) <ブルーレイ>/ドラマピエタ (1 DISC) <ブルーレイ>/ドラマ
鑑賞日:09月17日 監督:キム・ギドク
エクスペリメント [DVD]エクスペリメント [DVD]
なんだか観たことあるようだと思ったら、『es』のリメイクだったんだ。このテの映画を観ると、人間の持つ根源的なバカさ加減に、悲しくなってしまう。
鑑賞日:09月09日 監督:ポール・T・シュアリング
サルトルとボーヴォワール 哲学と愛 [DVD]サルトルとボーヴォワール 哲学と愛 [DVD]
60年代後半、サルトルは時代の寵児といった塩梅だった。実存主義、選択の自由、アンガージュマン、自由恋愛、なんだか懐かしい用語が飛び交っていた。
わたしがサルトルを意識したのは、高校3年の時の担任が、ホームルームの時に、さりげなく「選択の自由」について語った時だった。その先生、卒業後家に遊びに行った時に、本棚に、埴谷雄高の『振子と坩堝』だったかなんだか定かではないが、未来社の『○○と✖✖』といったタイトルの本が並んでいた。映画とは全然関係ないのだが、そんなことが思い浮かんだ。それだけの映画でしかなかった。
鑑賞日:09月08日 監督:イラン・デュラン=コーエン
Cosmopolis/コズモポリスCosmopolis/コズモポリス
『危険なメソッド』と二本立てだったので、早稲田松竹で二度目の観賞。やはり印象はかなり断片的なモノしか残らなかった。このての話は、原作を読んでみないと分からない気がする。
鑑賞日:09月03日 監督:デイヴィッド・クローネンバーグ
危険なメソッド [DVD]危険なメソッド [DVD]
ユングとフロイトの物語を、クローネンバーグが映画化、それだけでなんだかワクワクした。でも、しっかりと理解、受容できたかどうかわ疑問だ。キーラ・ナイトレイの演技に冒頭から驚かされてしまった。それから、フロイトとユングが船旅をするときに、ユングだけが、裕福な妻の計らいで一等船室で、
フロイトは通常の席だというエピソードが、なんだか不思議だし、おかしかった。
鑑賞日:09月03日 監督:デヴィッド・クローネンバーグ

鑑賞メーター

室内薪能

2007-06-12 | 鑑賞記録
「薪能、行こう」
妻がひと月ほど前に突然きりだした。
利根川水系の運河の川原に特設の能舞台が設けられ、
薪能が執り行われるというのだ。
それが、住んでいるところの隣の駅。
これは、もう行くしかないだろう。
さっそく、申し込むことにした。
S席はすぐにいっぱいになっているとのことで、
チケットが取れるかどうかが心配だったが、
うまいことチケットは確保できた。
残る心配は、当日の天気だ。

そして、訪れた開演の日、6月9日。
数日間不安定な天候が続いていて、天気予報は夕方から雷雨。
とはいえ、くすぶりがちだった天気も、
当日は、朝から晴れていてこれならいけると期待した。
もし、開演途中で雷を伴った雨になっても、
それはそれで一興と思っていた。
フジロック・フェステバルで経験した、
ビョークのステージのバックに雷光が走る様は、神々しくさえあった。
また、伝説のグランドファンク・レイルロードの後楽園コンサートも、
雷を伴った雨の演出がなければ、
語り継がれた感動も今ほどのことはなかったはずだ。
もともと神事である能に、神の声が鳴り響き能にシンクロするならば、
それはもう、よろこばしき吉事ということではないか。
晴れた空に期待に胸を膨らませながら会場へと向かった。
最寄の駅では、係りの人が、
雨天の際に予定されていた、近くの大学の講堂での実施を告げていた。
うーむ、憎むべきは穏便なる近代市民主義者め。
当初より、実施当日の朝、降水確率20パーセントを超えた際は、
室内での実施を決めていたとのことを、恐縮しながら話していた。

ということで、始まったお能。
高校生のとき、学校の体育館で鑑賞さ・せ・ら・れ・て以来だから、
ほとんどはじめての経験といっていい。
仕舞「経政」「山姥」 狂言「蚊相撲」 能「黒塚」
いちおう、予習で演目のあらすじと能楽の概略を仕込み、
以前から読みたいと思っていた「風姿花伝」を読んでいった。

  

狂言はほぼ理解できたし、コミカルな動きのある舞台で楽しめた。
能はすじがきは概略つかんでいたが、せりふはほとんど聞き取れず、
視覚的な印象のみが刻み込まれた。
よく言われることではあるのだろうが、
静かな運びの動作なのに、それとは裏腹に大きな動きを感じた。
「黒塚」の鬼女と山伏たちのたたかい(祈り)は、
すさまじく躍動感溢れるものだった。
また、囃子方、地謡の入場の際の地を這うような静かな動きと、
背景の大きな影が印象的であった。
(この影は、トーキングヘッドのライブ映像、
「ストップ・メイキング・センス」の影の使い方を思い浮かべた。)
それを思うに、返す返すも野外での薪の照明で、
運河の水面に揺らぐ炎と、大きく揺れる影のなかで、
鑑賞できなかったのが残念でならない。
「黒塚」が始まって、しばらくすると激しい雨音がし雷も鳴りはじめた。
恐縮しきりだった主催者は、してやったりとほくそ笑んでいたであろう。

会場を出るころには小雨となり、
家までの30分ほどの道のり歩いて帰ることにした。
その道すがら、矢来の能楽堂かどこかのお寺さんでやる
薪能に行こうと話しながら余韻を楽しんだ。