アナキズムは、無政府主義と訳されてきました。近年は、無支配とか無強制として捉えられ直されているようです。
RCEPが2022年1月1日に施行となりました。さらに、参院選を待たずに、緊急事態条項のある憲法へと改悪への発議をする可能性があるのではないでしょうか。 (零 universifier)
JR東海が、マスクを外そうと言うメッセージコマーシャル「会うって、特別だったんだ」を、テレビ放送で2022年1月16日から流しているようです。ネット産経では、その紹介をしていましたが、マスクを外すシーンには言及していません。ネット上に、60秒版と30秒版の動画がありました。車内でコーヒー(有機でも農薬たっぷりらしいですが)を飲むときマスクを外しました(当然だ)。最後の方で、並木道で二人と二人が別れる時に、一方の二人がマスクを外すと、もう一方の二人もマスクを外して手を振るという映像でした。
2021年12月25日の講演で、一時どこか就職先は無いかなと圧力がすごかったらしい宮沢孝幸さんが、潮目が変わったと言ったことを確証するものだと思います。↑【確証と反確証(=反証)】。
「JR東海|TVCM『会うって、特別だったんだ。』(30秒ver.)
774,382 回視聴2022/01/16」
https//www.youtube.com/watch?v=wItLZ2gt3YQ
「JR東海、33年ぶり深津絵里の新CM「会うって、特別だったんだ。」公開
編集部:大竹菜々子2022年1月17日 12:14」〔埋め込みで、60秒versionあり。〕
https://travel.watch.impress.co.jp/docs/news/1380962.html
鍵語句文:
アナーキズム、無支配、ファシズム、民主主義、議院内閣制、大統領制、不正選挙、、;金融支配、外国資本、政府乗っ取り、議会乗っ取り、TPP、RCEP、人心身支配、コロナショックドクトリン、〔略〕;
処世訓「すべては自分のもの、他者には何も与えない」(アダム スミス in ノーム チョムスキー)、
「今だけ、金だけ、自分だけ」(鈴木宣弘2013/08『食の戦争 米国の罠に落ちる日本』)、;、。
下からのグレートリセット、あちこち茶飲み酒飲みでだべる、家宴会銭湯圏図書圏で話し合い、謀議横行、。
A1.語「アナーキー anarchy]の定義と意味
「an + archy」は、語源からは「無支配」または「無強制」を意味する(斉藤悦則1997/12;田中ひかる2021『アナキズムを読む』、163頁)。
〈アナーキーの語源は、古典ギリシア語の名詞 anarkhia または形容詞の anarkhosで、指導者 arkhonと、不在または~無しに an と言う接頭語から成る合成語である。〉(田中ひかる『アナキズムを読む、11頁)。
「18世紀には哲学者カントが、「権力なき法と自由」を「アナーキーと呼び、中立的な意味で用いていた」(田中ひかる『アナキズムを読む、11頁)。
A2.オードリー タンにとってのアナキズムの意味
「オードリー・タン(唐鳳、1981-)は、……自身をアナキストであると繰り返し説明し……「本来の意味」とは、「政府が脅迫や暴力といった方法を用いて人々を命令に従わせようとする仕組みに反対する」「ある企業が強迫的な手段や暴力的手段によって社員を無理やり命令に従わせていたら」、「そのやり方を変えることを望む」、そのような「権力に縛られない」「立場」のことである*1。」(田中ひかる2021『アナキズムを読む』、9頁)。
B1.支配者の政府乗っ取り戦略:ノーム チョムスキー『誰が世界を支配しているのか?』から引用。
〔※凡例.【】のなかの文字列は、翻訳文では傍点を付された部分である。〕
□ 文献 □□□[ち]
チョムスキー,ノーム.2017(大地 舜・榊原 美奈子 訳 2018/0225).誰が世界を支配しているのか?.382pp.双葉社.[Noam Chomsky. 2017. Who Rules the World?.]
「さらに、今回は知識人の中に「技術官僚や政策に関する知識人」を含めている。彼らが言う「新しい知識人」とは責任ある真剣な思索家たちで、既成組織の中で積極的に政策作りに専心すると同時に、若者の教化・洗脳が順調に進むことも保証している(注7)。
特に、三極委員会の学者たちを不安にさせたのは、1960年代の「行き過ぎた民主主義」だ。通常は受け身で無関心な人たちが政治の場に出てきたのだ。こうした人たちが関心を持ったのはマイノリティ、女性、若者、老人、労働者など「特殊権益を持つ人々」だった。当たり前だが、彼らはアダム・スミスが「人類の支配者たち」と呼ぶ人たちとは、区別されなければならない。」(チョムスキー2018/0225、33-34頁)。
「この「人類の支配者たち」とは国家政策の「主要な立案者」であり、「全ては自分のもの、他者にはなにも与えない」という "邪悪な処世訓" を追い求める人々だ(注8)。」(チョムスキー2018/0225、34頁)。
「国家は当然ながら複雑な構造を持つ。政治指導者がどんな選択や決断をするかは、内部に権力構造に大きく影響される。一方、一般国民は無視されることが多い。」(チョムスキー2018/0225、343頁)。
「また「誰が世界を支配しているのか?」を理解するには、アダム・スミスのいう「人類の支配者」を無視することができない。彼の時代における人類の支配者とは、英国の貿易商や工場主だった。私たちの時代では、多国籍企業や巨大な金融機関、超巨大小売業者などだ。アダム・スミスと言えば、彼の言う邪悪な処世訓」にも関心を向けるべきだ。人類の支配者たちが信奉する、「【すべては自分のもの、他者には何も与えない】」という処世訓だ。この信条は過酷で絶え間ない階級闘争を生む。この闘いは一方的なことが多く、自国の国民だけでなく、世界の人々に大きな害をもたらす。」(チョムスキー2018/0225、343-344頁)。
「現在では、支配者たちの組織が絶大な権力を握っている。それは海外でも、国内でも変わらない。彼らは国家に権力を守ってもらうだけでなく、経済支援も受けている。人類の支配者たちが何をしているかを知りたければ、国家が優先している政策に目を向けるとよい。
たとえばTPP(環太平洋パートナーシップ協定)だ。これは本来、投資家の権利に関する協定だが、御用メディアや解説では「自由貿易協定」と【不当に】表示されている。交渉は秘密裏にに行なわれ、中身を知っているのは、細則を知っている何百人もの企業弁護士やゆロビイストだけだ。〔略〕手続きは、"お急ぎコース"で議論を阻止するように設計され〔日本でのパブコメ受付期間の特急的短さよ!〕も、イエスかノーしか選べない(【つまりイエスだけだ】)。」(チョムスキー2018/0225、343-344頁)。
「「国際情勢の当事者は国家である」という一般的な通念を受け入れると、「誰が世界を支配しているのか?」という問題は、すぐに、ほかのさまざまな関心と結びつく。たとえば、中国の台頭と"世界秩序"への挑戦、東欧における新たな冷戦、世界各地で行なわれている対テロ戦争、米国の派遣と凋落などで、いずれも検討を要する。」(チョムスキー2018/0225、343-344頁)。
B2.専制または独裁と生産体制とアナキズム 引用 from 喬 志航 2012/0327[コピペできず]
□ 文献 □□□[き]
喬 志航.2012/0327〔公開日2013-01-11〕.異なる未来〔未來〕への想像:『天義』から見るアナキズムの平等と労働[Imagining a Different Future Looking at Anarchist Equality and the Form of Labor through an Exploration of Natural Justice ].東洋文化研究所紀要 161: (85) -(136).(https://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/records/26885#.YeYo-i_3LFk[受信:2022年1月8日])
「劉師培は、中国で資本制的生産様式がまだ圧倒的な支配体制を敷く前に速やかに無政府共産主義を実現しようと繰り返し訴えていた。それは、いざ資本主義が優勢に立てば、無政府共産主義の実現が困難になると考えたからである。だが、彼は資本主義の種々複雑な歴史的時を条件を捨象したため、アナキズム革命実現の可能性は、結局、単に「人類には平等を回復する天性がある」と言う想像に任せるしかない。
このような天性は、劉師培の解釈によれば、自利心、嫉妬心、善良心に示されている。つまり自分が他人に及ばないことに気がつけば、自利心は新取して他人に匹敵することを志すことになるのに対して、嫉妬心は他人を妨げたり、抑圧したりして、自分と対等のレベルに落ちるように心を砕く、ということである。一方で善良心は儒家の「仁」、カントの「博愛」そしてクロポトキンの「相互扶助」と同一視されて、自分に及ばない人を助けて自分と平等にするということを指す(81)という。
そのうえ、劉師培は中国の古典から井田制、均田法、義舎などの記録を掘り出し、また近代になっても田舎や、秘密結社、僧侶教団の中に残留する共産制の要素を強調して、「共産制度は中国古代には確かに実現され、中世になってもまだ遺制があったのであり、近代に至って、共産制は依然として所々に残されている」とみて、中国には無政府共産主義を実現する条件が存在すると主張する。
さらに劉師培は、〔略〕たとえば、老子を「中国の無政府主義の創始者」と賞賛し、許行の並耕説、すなわち人々労働のこと、許行が[月+泰]の主君による[励-力]民自養策を斥けるのは階級の破壊だと指摘する。また、前漢末に豪族〔脱線註.習政*権にとっては地方軍閥たちなどとの取引が安定性に関わる。〕〔略〕魏晋時代に無君論を主張する鮑敬言を見つけ出して、彼らの思想はアナキズムと相通ずると言明している(82)。
彼のこうした努力は、しばしば国威宣揚ゆ国民国家の創出に役立った、あるいは理性的に西洋を是認しながらも、感情的には中国の伝統に未練を残したものだと解釈される。〔略〕国民国家の創出にあたってアナキズムは間違いなく危険な存在である。〔略〕
『天義』周辺の人々は資本主義を前提としない、新たな社会システム構築の可能性を模索しようと試みた。それはは資本主義を乗り越えるものではなかったが、二十世紀の中国史に影響を及ぼしたことは否定できない。なお、彼らが問いかけた問題は今日なお未解決のまま我々の面前に残されている。」
(喬志航2012/0327、(132)-(133)頁)。
B3.感銘いたしました大谷正幸さん論文「文明の冬を越す知恵の種」から引用。ありがとうございます。
□ 文献 □□□[お]
大谷 正幸.2021/12??.文明の冬を越す知恵の種.ACADEMIA (184): 23-39.
「この後ゲーテは、ウェルナーに仮託して、人類の歩みを大きく変えた主要な作用因を示唆した。
「複式簿記ひとつ取ってみても、商人はそれでどれほど利益を受けているかわかりゃしない。こいつは人間精神が考えだしたもののなかで、いちばんすばらしいものの一つだ。ぼくにいわせれば、うまく切り盛りして行こうというのなら、誰でも、こいつを自分のところでも使う必要があるんだ。」
この台詞つまりゲーテの卓越した先見性を味わうには、アーヴィング・フィッシャーの『貨幣の購買力』第三章「交換方程式および購買力への派生預金の影響」を読むといい。実にわかりやすく解説されている。ところが、『貨幣の購買力』は20世紀の戦前には邦訳出版されていたが、戦後の日本では手に入らなくなった著作である。私の人生経験から気づいたことは、トマ・ピケティ著『21世紀の資本論』を読むようなインテリでも、数学者ルカ・パチョーリによる複式簿記の発明に負う信用創造について考えてみたことさえない者がほとんどで、現代文明の陥穽には気づいていない、ということだ。
その陥穽を指摘したのは、ノーベル賞科学者のフレデリック・ソディである。ソディは、H.G.ウェルズの小説『解放された世界』で提起された「富の分配」の記述に触発され、まさに『貨幣の購買力』を読み解いて、貨幣論の研究に着手し、経済学者のエネルギーに関する無理解を「デカルト的経済学」と題する講演で糾弾し、『Wealth, Virtual Wealth, and Debt』(邦訳未刊)等の貨幣論を著した。現代文明の陥穽というのは、現行の経済は永久機関の如く無限成長を前提にしているが、熱力学の法則を免れるものではなく、その思慮の足りなさがやがて仇となるということである。有用なモノが生産されるより前に貨幣・派生預金が創り出され、しかも貨幣単位の数値はいくらでも増やし得るのに対して、現実の生産活動の規模は、確たる物理的基準を有するエネルギー供給量によって規定される。観念的な購買力と生産され運ばれ得る物量とが乖離する経済の末路にソディは懸念を表明していたのだ。加えて、債権と債務が対生成される信用創造に際して、金利分の貨幣は社会に供給されないのだから、自分名義の債務の有無とは無関係に、人々は言わば椅子取りゲームの参加者のように振る舞うことを強いられる。知らぬ間に人々は考える余裕を失いながら、協力よりも競争に駆り立てられて、不遜と卑屈に分断されて、カネに翻弄されながら生きることを余儀なくされる。ソディは原子力エネルギーの大きさに世界で最初に気づいた科学者だが、どんなにエネルギーが潤沢でも金融の仕組みが放置されるならば現代文明は滅ぶと予言していたほどだ。
シュペングラーもまた複式簿記の発明に注目し、今となっては驚くようなことでもないが、「デモクラシーとは、貨幣と政治権力との同等化の完成されたもの」(第二巻p.398)だと喝破していた。そして、「貨幣が知性を破壊し去ったのちに、デモクラシーは貨幣によってみずから破壊され」(第二巻p.384)、人々がカネの亡者あるいは従者にならざるを得なくなる終末的状況を「貨幣の独裁」と呼んだ。
」(大谷正幸2021/12、25頁左欄-26頁左欄)。
「専制政治の横暴を嫌悪してアカデメイアを創始したプラトンは「権力者と呼ばれている人たちが、真実にかつじゅうぶんに哲学するのでないかぎり、国々にとって不幸のやむことはない」(『国家』473D)と吐露していたが、中国史上初の天下統一を果たした秦の始皇帝が韓非子の「五蠹」の記述を好んだことは『史記』に記されている。私の推察では、アウグストゥスによるパクス・ロマーナの樹立にはプラトン の理想の具現化(図6)、すなわち「知恵」、「勇気」、「節制」、「正義」を具備した無名の士の草莽崛起と量才録用が奏功した。下村治をブレインに選んだ池田勇人がいたように、プーチンを大抜擢したエリツィンがいたように、私たちの命運は結局、リーダーの見識に大きく左右されるのだ。」(大谷正幸2021/12、37頁左欄)。
「利用可能なエネルギーの減少は、近代農業や運輸業はもちろん、あらゆる産業の生産規模縮小に直結する。生活水準の低下がもたらされることは当然のこととして、彼方此方で長期的な事業計画の見通しが難しくなってくるだろう。経済規模の縮小は複式簿記で創られた債務の返済を困難にしながら、モノの次元での経済の縮小が必需品のインフレを加速させる。それはすでに始まっており、経済苦を嘆く声は大きくなるばかりである。そして、EROIの低下は食糧供給システムの物価体系に制約を課して、否応なしに都市型のライフスタイルに変革を迫る。しかしながら、エネルギー問題への関心は薄く、あるいは防衛機制によって、人々は苦難に陥る根本的な理由を考えようとしないまま不平を言うばかりで、自らライフスタイルの変革に取り組む者は限られる。そもそも変革に取り組もうにも庶民にはカネがなく、権限ある地位に賢者が現れることを祈るよりほかない。シュペングラーは、文明の終幕間近には「独裁的貨幣経済」に対抗する「高い名誉感と責任意識」および「政治的秩序意志」を備えた「カエサル型」の人物が現れると書いてはいたが、どうなることやら。そのような豪傑が現れたとしても、世界中が永続的エネルギー危機に巻き込まれているのだから、遅かれ早かれ食糧自給率の問題も表面化し始めるだろう。そして、800年ほど前の日本の知識人が記録に留めていたことが再現されることも杞憂ではない。」(大谷正幸2021/12、37頁右欄-38頁左欄)。
「「京のならひ、何わざにつけても、みな、もとは田舎をこそ頼めるに、絶えて上るものなければ、さのみやはみさをもつくりあへん。念じわびつゝ、さまざまの財物かたはしより捨つるがごとくすれども、更に目見立つる人なし。たまたまかふるものは、金を軽くし、粟を重くす。乞食路のほとりに多く、憂へ悲しむ声、耳に満てり。」(鴨長明『方丈記』)
それでも誰かが生き残り、ハイテクのない時代にも人は暮らしていたのだから、今と比べれば不便だとしても逞しく生活は続けられることだろう。そして、再び人間らしい文化に目覚める者が現れるかもしれない。
エネルギーにまつわる数理に基づいて、このように近未来を展望してみると、「憂い」に取り憑かれるのではないだろうか。しかし、後世のことなど構うものかと言って悪魔と契約したファウストも、終幕近くで「憂い」に取り憑かれて、回心したかのように汚染水を取り除いて数百万の民のために生活を切り拓く事業に取り掛かり、叡智の、最高の結論を言い残して、果てたのだ。
日々に自由と生活とを闘い取らねばならぬ者こそ、
自由と生活とを享くるに値する
(『ファウスト』11575-11576、訳・高橋義孝)
そして、アカデメイアを創始したプラトン的な世界観を高らかに謳う天使たちの神秘の合唱と共に終幕を迎えた。
一切の無常なるものは
ただ影像たるに過ぎず
(『ファウスト』12104-12105、訳・森鴎外)
」(大谷正幸2021/12、38頁左欄-38頁右欄)。
「植物も人間社会も、芽を出し、成長、開花して、実りの秋を迎え、枯れ る、そんなプロセスである。花の盛りは過ぎた。けれども植物は、枯れ果てる前に種を残 す。冬が過ぎて、春が来たならまた芽吹くのだ。都市化によって季節感がわかりにくくなってしまったが、現代文明は晩秋というと ころだろうか。果たして、あなたは種を残すような仕事をしているだろうか。
」(大谷正幸2021/12、39頁左欄)。
B4.救国シンクタンク(編)倉山 満(著)2022/0121『自由主義の基盤としての財産権 コロナ禍で侵害された日本国民の権利』から抜粋と引用
濃尾大地震のとき、桂太郎第三師団長は知事の要請前に軍隊を動かして辞表を提出した。明治天皇は、統帥権干犯とはせず、「統帥権の独立」に基づいた有事対応であると評価して、辞表を却下した(110頁)。
「 日本国憲法に統帥権に関する条文は存在しない。だが、戦前の日本軍と同様に自衛隊も「有事」の際に政治家の要請・命令がなければ独自に活動することはできない。」(救国シンクタンク2022、110頁)。
阪神淡路大震災では、知事の要請が無くて、自衛隊は動けなかった。東日本大震災で東北三県の知事が即座に要請を出す教訓となった(救国シンクタンク2022、111頁)。
「軍人にとって、目的は国家を守ることであり、命令順守はその手段である。命令を守って国家を守れず、その結果として国民に被害を与えたのでは本末転倒となる。ただし、言うまでもなく、軍隊に現場に裁量を与えるのは諸刃の剣である。故に多くの文明国は政軍関係(シビリアンコントロール)に神経を使う。〔改行〕 軍人は国家で最も実力(武力)を備えている組織である。その軍人が国民を守ると言う場合、それは実力(武力)による支配を意味する。だからこそ、軍人に現場での裁量を与え過ぎることは危険なのである。」(救国シンクタンク2022、111頁)。
[第三章 コロナ禍と緊急事態条項]
B5.松村圭一郎2021/0928『くらしのアナキズム』からの引用
□ 文献 □□□[ま]
松村 圭一郎.2021/0928.くらしのアナキズム.237pp.ミシマ社.
「 世話役は世襲ではなく、その役にふさわしいとだれもが認めるものがなった。信頼を失えば、その地位から追われた。国家なき社会の酋長と同じだ。
集落では、公平さが保たれ、なにごとも平等になるような仕組みがつくられていた。」(松村圭一郎2021/0928、160頁)。
「国家などの大きなシステムに頼らず、下から民主的な「公共」の場を作るには、ある種のコミニュケーションの技法が欠かせない」(松村圭一郎2021/0928、187頁)。
「 人間が産業主義と機械の奴隷になり、与えられた商品を消費するだけの存在となる。そして自由や自治が失われる。この生産性を基軸とする産業主義の対極にあるものとして、イリイチは「コンヴィヴィアリティ」〔渡辺恭二らの訳語案は「自立共生」〕を提起した。彼はその意味を人びとが他者や環境とのあいだで「自立的で創造的な交わり」をもつことであり、そこに「人間的な相互依存のうちに実現された個的自由」という倫理的価値が生まれると説明する(イリイチ『コンヴィヴィアリティのための道具』39-40頁)。その視点は。まさにアナキズム的だ。」(203頁)。
C.□ 文献-アナキズム関連 [著者名順] 〔*:未所有。〕
[あ]
*安藤 礼二(編).2017/06.井筒俊彦 増補新版 言語の根源と哲学の発生.河出書房新社.
[い]
池田 清彦.1998/0515.正しく生きるとはどう言うことか.214pp.新潮社.[定価:本体1300円(税別)] [B19980601、x0.95hj][Rh19980604]
池田 清彦.2020/0821.自粛バカ リスクゼロ症候群に罹った日本人への処方箋.187pp.宝島社[新書586].[定価: 本体810円+税] [B20211001、x0.95hj]
池田 清彦.2021/0401.「現代優生学」の脅威.202pp.集英社インターナショナル[新書 069]/集英社(発売).[定価 本体820円+税] [B20211228、x0.95hj]
池田 清彦.2021/09??.平等バカ 原則平等に縛られる日本社会の異常を問う.扶桑社[新書 405].
[え]
*エリュール,ジャック.2021/09.アナキズムとキリスト教.新教出版社. [パウロ、エッセネ派、マリア、ジョシュア/BenjaminCreme、]
[お]
*大澤 正道.2017/01.アはアナキストのア さかのぼり自叙伝.三一書房.
大谷 正幸.2021/12??.文明の冬を越す知恵の種.ACADEMIA (184): 23-39.
[き]
救国シンクタンク(編)・倉山 満(著).2022/0121.自由主義の基盤としての財産権 コロナ禍で侵害された日本国民の権利.292pp.総合教育出版(発行)/星雲社(発売).[定価(本体890円+税)] [B20220107、x0/97hj]
喬 志航.2012/0327[公開日2013-01-11].異なる未来への想像: 『天義』から見るアナキズムの平等と労働.東洋文化研究所紀要 161: 145-196(https://iss.ndl.go.jp/books/R000000025-I005818592-00[受信:2022年1月8日(土祝)]).[きょう しこう][Imagining a Different Future Looking at Anarchist Equality and the Form of Labor through an Exploration of Natural Justice]
*キンナ,ルース.(米山 裕子 訳 2020/11).アナキズムの歴史 支配に抗する思想と運動.河出書房新社.[書庫資料309.7//2020][内容紹介.あらゆる支配と闘い、自由と協調の世界を徹底的に追い求めてきたアナキスト。19世紀の草創期から現在まで、欧米と日本の100人以上の理論家やアクティヴィストを取り上げ、最もラディカルな思考の真の可能性に迫る。]
[く]
*栗原 康.2018/07.何ものにも縛られないための政治学 権力の脱構成.KADOKAWA.
*栗原 康.2018/11.アナキズム 一丸となってバラバラに生きろ.岩波書店[新書 新赤版 1745].
*栗原 康.2020/12.アナキスト本をよむ.新評論.
*栗原 康.2021/07.サボる哲学 -労働の未来から逃散せよ.NHK出版[新書 658].
クレーム,ベンジャミン(石川 道子 訳).2002/0501.協力の術.356pp.シェア・ジャパン出版.[定価:本体1,500円+税] [B20161006、2冊目]
グレーバー,デヴィッド.2014(片岡 大右 訳 2020/0424).民主主義の非西洋起源について 「あいだ」の空間の民主主義.187pp.以文社.[定価:本体2400円+税] [B20201020、x0.95hj]
[さ]
斉藤 悦則.1997/12.インターネット上におけるアナーキズム論争.鹿児島県立短大紀要 (48): 37-47.[pdf=https://k-kentan.repo.nii.ac.jp/index.php?active_action=repository_view_main_item_snippet&page_id=3&block_id=34&index_id=100&pn=1&count=20&order=7&lang=japaneseから入手できる[受信:2022年1月8日(土祝)]][html文=http://www.kagomma.net/saito/travaux/anarcap.html]
斉藤 悦則.2021/1105.ピエール =ジョゼフ・プルードン『貧困の哲学』 経済の矛盾を考察し軽やかな社会変革をめざす 〔アナキズムの夜明け〕.田中ひかる(編)『アナキズムを読む 〈自由〉を生きるためのブックガイド』: 58-59.[初校ゲラPDF=http://www.kagomma.net/saito/travaux/bookguide.pdf[受信:2022年1月8日(土祝)]
[す]
*絓 秀実・木藤 亮太.2017/04.アナキスト民俗学 尊皇の官僚・柳田国男.筑摩書房[筑摩選書 0143].[中380.1][内容.柳田国男をめぐる象徴闘争(民俗学・農政学・文学;保守主義者という立場;「日本」は存在しない);2 帝国主義国家官僚のクロポトキン(文学と革命;民俗学と共産主義;農政学と天皇制);3 法・民主主義・固有信仰(『山の人生』をめぐって;民主主義の条件;天皇制とアジア主義;祖先崇拝と祖先以前性-エピローグにかえて]
*スコット,ジェームズ C.2017/09.実践日々のアナキズム 世界に抗う土着の秩序の作り方.岩波書店.
*スコット,ジェームズ C.2019/12.反穀物の人類史 国家誕生のディープヒストリー.みすず書房.
[た]
*高橋 巖.2021/04.シュタイナーの人生論.春秋社.
*瀧川 裕英.2017/08.国家の哲学 政治的責務から地球共和国へ.東京大学出版会.
田中 ひかる(編).2021/1105.アナキズムを読む 〈自由〉を生きるためのブックガイド.181pp.皓星社.[定価 2000円+税] [B2022/0107(金)、x0.95hj]
[ち]
チョムスキー,ノーム.2017(大地 舜・榊原 美奈子 訳 2018/0225).誰が世界を支配しているのか?.382pp.双葉社.[Noam Chomsky. 2017. Who Rules the World?. ][定価:本体1600円+税] [B20211126、232+250=482円amz]
[な]
ナンシー,ジャン=リュック.2020(伊藤 潤一郎 訳 2021/0730).あまりに人間的なウイルス COVID-19の哲学.xi+129pp.勁草書房.[定価(本体2,200円+税)] [Exellent!][B2022/0107(金)、x0.95hj]
[ふ]
*ブレイディみかこ.2016/8.THIS IS JAPAN -英国保育士が見た日本-太田出版.[302.1]
[内容紹介:労働する者のプライド、新自由主義保育と社会主義保育、反貧困ネットワークへのくすぶり、どん底の手前の人々…。20年ぶりに1カ月間日本に滞在した英国在住の保育士による東京の取材記。 内容:第1章 列島の労働者たちよ、目覚めよ(キャバクラとネオリベ、そしてソウギ;何があっても、どんな目にあわされても「働け!」 ほか);第2章 経済にデモクラシーを(経済はダサくて汚いのか;貧乏人に守りたい平和なんてない ほか);第3章 保育園から反緊縮運動をはじめよう(保育士配置基準がヤバすぎる衝撃;紛れもない緊縮の光景 ほか);第4章 大空に浮かぶクラウド、地にしなるグラスルーツ(日本のデモを見に行く;交差点に降り立った伊藤野枝 ほか);第5章 貧困の時代とバケツの蓋(川崎の午後の風景;鵺の鳴く夜のアウトリーチ ほか)]
[ま]
松村 圭一郎.2020/0430.はみだしの人類学 ともに生きる方法.109pp.NHK出版.[定価:737円(本体670円+税10%)] [B20211231、x0.95hj]
松村 圭一郎.2021/0928.くらしのアナキズム.237pp.ミシマ社. [B20211231、x0.95hj][Rh20220104]
松村 圭一郎+コクヨ野外学習センター(編).2021/0628.働くことの人類学.300pp.黒鳥社.[定価2200円(本体2000円+税10%)] [B20211231、x0.95hj]
[や]
山本 義隆.2021/0409.リニア中央新幹線をめぐって 原発事故とコロナ・パンデミックから見直す.200pp.みすず書房.[定価1,980円 (本体1,800円)][B202112??、0/95hj]
[わ]
若松 英輔・山本 芳久.2021/1220.危機の神学 「無関心というパンデミック」を超えて.285pp.文藝春秋[文春新書1343].[定価(本体950円+税)] [B20211228、x0.95hj]