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札幌・円山生活日記

元ミクニ料理長が営む本格フレンチの店~「フランス料理店mondo (モンド)」~

市電「中央区役所前駅」近くの「フランス料理店mondo(モンド)」。札幌ステラプレイス9階「ミクニサッポロ」の開店から15年間シェフを勤め東京・四谷の「オテル・ドゥ・ミクニ(ミクニ本店)」の料理長を経て独立開業した輝かしい経歴の持ち主であるシェフがご家族で営む店です。“友達の家に招かれたような空間”というカジュアルな雰囲気の中でミクニ仕込みの格別なフランス料理が味わえます。予約がお勧めです!

本日は「フレンス料理店mondo (モンド)」でランチです。先般の読売新聞(北海道版)の料理店紹介コーナーに出ていた店で「ミクニサッポロ」や「オテル・ドゥ・ミクニ 」の料理長を務めた凄腕のシェフが営む店とか。自称ミクニファンとしては是非訪問したいと思い早速予約して出かけてきました。結果は大満足ですぐにでも再訪したいような店でした。隣で食事をしていたお馴染みのような女性客が同行者に「このクオリティの料理をこんな価格で食べられる店は無いわよ!」と自分のことのように自慢していましたが全くの同感。今回は数日前に予約がとれましたが近いうちに予約困難店になりそうな印象深い本格フレンチでした。
店の場所は地下鉄東西線「西11丁目駅」もしくは札幌市電「中央区役所前駅」から市電通りを東へ歩いたところにある「第2北海ビル」の地下。名物ザンギの名店「中国料理 布袋」本店の隣です(地図)。「大通公園」からもすぐ近くの好立地です。

こちらの階段から地下へ。同じ地下にあるのは蕎麦屋とバーです。
「フランス料理店mondo」の看板。店名の由来はシェフ小川主水さんの本名から。小川シェフは日本を代表するフレンチの名店「オテル・ドゥ・ミクニ(東京四ツ谷)」から派遣されて2003年の「ミクニサッポロ」の開店から15年間料理長を務めた方。その後、四ツ谷に戻り料理長を任された後に2023年4月に独立開業した店だそうです。店のシンボルはフランスには欠かせないニワトリでシェフは超愛鳥家だとか。
地下に降りたところの店の入口。ランチ営業は11時30分からです。
店の前には「本日満席」の表示が出ていました。予約して良かった!

店内に入ったところ。店内の壁はシェフが若い頃に修行されたという南フランスの街並みのような暖かみのある黄色に塗り飾ってあるものも全て思い入れのある品々だそうです。特に“友達の家に招かれたような空間”を意識したということで中央の大テーブルはシェフの奥様のお父様が大勢で集まって食事ができるようにと作ってくれたもの。実際にシェフ宅で友人などを招いて使っていたものだそうです。
大テーブルの他に壁に面して2人掛けテーブルが4卓。隣との間隔がかなり近いです。
「本日満席」と出ていましたが大テーブルは2人用のセットのみ。フロアはシェフの奥様と息子さんが接客担当ですが厨房で腕をふるうのはシェフ1人なのでキャパ的にそれで十分のようです。少ない席数ですので予約をしてから伺うのが宜しいようです。
案内された席の壁に掲げられていたのは南仏リヨン郊外の有名なレストラン「ポール・ボキューズ」の額。
シェフが「ミクニ」から派遣されて「ポール・ボキューズ」で修行した際にオーナーシェフのポール・ボキューズ氏から贈られたものだそうです。

お昼のコースの基本は前菜+メインの2品で税込み2,500円。それに好みでアミューズからデザートまで料理を追加していくスタイル。予算や腹具合に応じた組み合わせが楽しめます。基本の2品でも量的には十分に満足できるものですが折角の機会ですし1品1品が手ごろ価格なので是非に追加したいものです。
ドリンクメニュー。グラスワインも赤白とも「種類がございますのでお尋ねください」と出ています。

当日のグラスの白は2種類。「Sancerre Silex Blanc(サンセール シレックス 白)と「Lou Dumont Bourgogne Blanc(ルー デュモン 天地人 ブルゴーニュ ブラン2019」でした。迷わず後者を選択(税込み1,600円)。「ルー・デュモン クルティエ・セレクション」はNHKの「プロフェッショナル・仕事の流儀」にも出演した仲田晃司氏がクルティエたちとフランスのドメーヌを回り何らか事情で全部を出荷しなかった樽酒を購入して提供するもの。「ミクニサッポロ」にも置いていました。

追加注文したアミューズの「北海道産豚のリエット」(同500円)。テリーヌ型で出てきます。
目の前で取り分けていただきました。柚子とコショウのトーストが添えられます。
油分が優しい甘さの美味しいリエットです。
トーストにつけたいただきました。

本日の前菜は「きのこ アスパラガス ベーコン 卵のココット仕立て」。
半熟たまごにスパイス香るホワイトソースに具材を絡めて食べます。


白ワインが無くなりグラスの赤を注文。用意されたのは3種類で「Chateau Poupille (シャトー・プピーユ)」(メルロー主体)、「CH.CANTEMERLE(シャトー・カントメルル)」(カベルネ・ソーヴィニョン)、「M.Chapoutier Rasteau Les Gadilles(M.シャプティエ ラストー レ・ガディーユ)」。いずれも魅力的で決めきれずに「この後の料理に合うものを・・」とお願いしました。
それが「M. Chapoutier Rasteau Les Gadilles(M.シャプティエ ラストー レ・ガディーユ)」(同1,100円)。グルナッシュ、シラー、ムールヴェードルの南仏らしいがっしりしたワイン。好みの味わいです。
 
追加の魚料理「サーモンのポワレ 赤キャベツ添え」(同900円)。
皮目はパリっと、身はしっとりとしたポワレです。さっぱりしたクリームソースでいただきます。

本日のメイン「恵庭産米豚のロースト シャルキティエール風」。
ローストポークの下には茹でキャベツとマッシュドポテトのベースにフレンチの豚肉料理を代表する「シャルキティエールソース」がたっぷりとかけられています。玉ねぎをきつね色になるまで炒めて甘さを出しピクルスやマスタードなどの酸味をプラスした大変美味しいソースです。付け合わせの量もたっぷりで前菜+メインでも十分満足できる構成だと思いました。
ローストポークはきれいなピンク色の絶妙の焼き加減。しかも一皿一皿表面を炙って仕上げていました。それを保温機で温めた熱いお皿で供されます。店の造りはカジュアルにしても味の基本は決して譲らない元ミクニ料理長の矜持のようなものを感じさせる一皿でした。

本日のデザートの「美瑛産コンフィチュールとフロマージュブラン」(同600円)。
フロマージュブランはオホーツク・滝上町のチーズ工房「月のチーズ 」製の無添加手作りチーズを使用し美瑛産ベリーのコンフィチュールを合わせたもの。爽やかなデザートです。
ドリンクは妻注文の「ハーブティー」(同500円)。カップはハプスブルク家の王室御用達窯で老舗の「Villeroy & Boch(ビレロイ&ボッホ)」社製のバラ柄でした。 
もう一品のデザートは「アーモンドのブランマンジェ」(同600円)。
こちらもベリーの組み合わせで爽やか味でした。
ドリンクは「エスプレッソ」(同500円)で締めくくらせていただきました。ご馳走様でした。大変満足でした。


シェフの小川主水さんとフロア担当の奥様と息子さん。良いコンビネーションでした(写真はネットから拝借)。シェフは当日もポロシャツのようなカジュアルな出で立ちで店の目指す雰囲気を服装からも作ろうとされているようでした。
「フレンス料理店mondo (モンド)」でした。
店の前は市電通り。便利な場所です。

「フランス料理店mondo(モンド)」
札幌市中央区南1条西9-1-2 第2北海ビル B1F
電話;090-1296-9545 
営業時間;
Lunch 11:30~14:30(L.O.13:00)
Dinner 18:00~22:00(L.O.19:30)
(2023.6.22)

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