石ころ

使徒の働き⑩(7章)

 

 ステパノはイスラエルに対する神の選びを、アブラハムから始まって、モーセによるエジプト脱出から、荒野でのイスラエルの反抗を語り、ダビデ、ソロモンまでの歴史に於いて代々預言者を殺し、ついに神のキリストを殺すことに至った事実を暴露した。

 

あなたがたの父祖たちが迫害しなかった預言者がだれかあったでしょうか。彼らは、正しい方が来られることを前もって宣べた人たちを殺したが、今はあなたがたが、この正しい方を裏切る者、殺す者となりました。(52)

 

彼らの出鱈目な訴えに対し、聖霊は歴史の真実をステパノに正しく語らせ、彼らが神に逆らう民であることを証された。

 

 アブラハムは足の踏み場さえも持たない時に、子孫にこの地が与えられるという神の契約を受け取った。その時の彼は歳を取って子が無い時であった。

 

 ヨセフが兄たちの妬みによってエジプトに売られ、その地で神の守りによって高官に取り立てられ、その兄たちの悪行によって、後に一族が飢饉から守られることとなった。

 

 モーセが生まれた時、エジプトの迫害によって幼児は皆殺されたが、彼はその王宮で育てられた。彼が成長し、いじめられている同胞を救うために殺人を犯したとき、同胞には受け入れられることなく、仕返しを恐れて逃げ出した。

 

彼は荒野で神に出会い、同胞を救出するためにエジプトに遣わされることになった。受け入れられずに逃げ出したエジプトに遣わされたのである。
モーセは神から十戒を受けキリストの預言をするが、その民は、荒野で神のわざを経験し続けても、つぶやくことをやめず偶像礼拝を行った。

 

 ダビデは幕屋のとどまる所を求めソロモンは神殿を建てるが、神は人の手によって造られた建物には住まわれなかった。

 

 今神殿は破壊され、キリストは信仰者のうちを宮として住まわれる。この最悪の環境に来てくださり、神が人となって完成してくださった恵みによって、信仰のうちに神の義を全うし、聖い者と成してくださるのだ。
そう、初めに神が人となってくださったように、今度は人を神の子としてくださるのである。

 

 神のご計画の歴史を知るとき、世に起こっていることには、すべてに神の備えの中にあり、先立つ雲の柱、火の柱として、信頼する者を導いてくださっている。此処にいつも安息している者である。

 

今日も先立つ主のお導きの中で、愛する方の御救いに与った者は、どうか的を射た生き方でありたいと願う。神の意図されている栄光の現れを形造る一つとして・・。

 

 此処は、ステパノの信仰生活のフィナーレとして、主が準備された舞台である。キリスト者も一度は死ぬ者だが、キリスト者の死は滅びることの無い、いのちの出発である。
ステパノの信仰を用いて、神の永遠の祝福と、救いのために悔い改めを迫るのは聖霊である。

 

「あなたがたは、御使いたちによって定められた律法を受けたが、それを守ったことはありません。」
人々はこれを聞いて、はらわたが煮え返る思いで、ステパノに向かって歯ぎしりした。
しかし、聖霊に満たされていたステパノは、天を見つめ、神の栄光と、神の右に立っておられるイエスとを見て、こう言った。
「見なさい。天が開けて、人の子が神の右に立っておられるのが見えます。」(53~56)

 

ステパノの殉教によっても神のご計画は成就して行き、それは、この迫害者の中に居るサウロへと引き継がれて行く。

 

こうして彼らがステパノに石を投げつけていると、ステパノは主を呼んで、こう言った。「主イエスよ。私の霊をお受けください。」
そして、ひざまずいて、大声でこう叫んだ。「主よ。この罪を彼らに負わせないでください。」こう言って、眠りについた。(59~60)

 

ステパノのうちに居られるキリストは、イスラエルの滅びることを望んではおられない。イエスは今も彼らの悔い改めを待っておられる。


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