石ころ

神の怒りと悲しみ(申命記28章)

 

もしあなたの神、主の御声に聞き従わず、私が今日あなたに命じる、主のすべての命令と掟を守り行わないなら、次のすべてののろいがあなたに臨み、あなたをとらえる。
あなたは町にあってものろわれ、野にあってものろわれる。(15~16)

 

「神のすべての命令と掟」を自分の力で守れる者はいない。それゆえ神の呪いに身を任せよということなら、神はこのような命令を出す必要はない。放って置くだけでわずかな時の間に滅ぶ命だからである。

人が出来ない者であることを悟って叫ぶ声を待っておられるのである。創造主を神として礼拝し救いを求め、応答する信頼関係によって深まる交わりのために・・。
それゆえ、ひとり子の神による救いをすべての初めに計画してくださった。その救いはイスラエル人にも異邦人にも、地にある全人類の罪を贖うに充分な備えである。

 

あなたのかごも、こね鉢ものろわれる。
あなたの胎の実も大地の実りも、群れの中の子牛も群れの中の子羊ものろわれる。
あなたは入るときにものろわれ、出て行くときにものろわれる。(17~19)

 

創造主なる神を無視して完全な愛を失った人は、自分たちの思いのままに様々なものを神と呼ぶようになり、創造主の救いの備え台無しにし、自分たちの欲望を神々として、永遠と比べるとほんのわずかな時の間に滅んで行くことになる。

この28章の15節以降は、長々と神の呪いがどのようなものであるかが書かれてあり、神の悲しみと怒りが溢れている。
なぜ、すべての助けをたまわって来た主に信頼せずに、命令を守れない身の助けを叫ばずに、無視して関係を断ち切ろうとするのかと・・

 

主は、あなたのなすすべての手のわざに、のろいと混乱と懲らしめを送り、ついにあなたは根絶やしにされて、たちまちにして滅びる。これは、わたしを捨てたあなたの行いが悪いからである。
主は疫病をあなたの身にまといつかせ、ついには、あなたが入って行って所有しようとしている地から、あなたを絶ち滅ぼす。(20~21)

 

愛するひとり子イエス・キリストを無力な赤子として地に下し、罪を負わせて神の愛を実現してくださったほどに愛されている者が、その愛を悟ることもなく滅びて行くことはどれほどの神の無念であろう。

しかし神がこれほどの犠牲をもって、人に自由意思というものを与えられたことは、信頼して聴き従う者を如何に喜んでいて下さるかということでもある。みことばに信頼する平安によって、一番大切にしているものを喜んで差し出し、御手にお委ねするとき神はご計画を成就なさるのである。

 

人は創造主を悲しませる者となって滅んではならない。神のご愛に応答して、備えてくださった永遠の愛に生き続けるように造られたからである。


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