新古今和歌集の部屋

伝亀山院・青蓮院道円親王筆 新古今和歌集

新古今和歌集
  今治市河野美術館蔵

  上巻:伝亀山院筆
  下巻:伝青蓮院道円親王筆

真名序
和謌集、夫和歌者、歌亦且然、和歌集、和歌之源、謳歌
仮名序
やまと哥、哥の道、万葉集に入れる哥、七代の集に入れる哥、
集めたる哥、和謌集、和哥の浦、哥の源、自らの哥

切出歌
秋歌下
441d 恵慶法師
高砂の尾上にたてる鹿のねにことのほかにもぬるる袖かな
哀傷歌
812d 和泉式部
誰なりとをくれさきだつ程あらば形見にしのべ水茎の跡
雑歌中
1603a 貫之 入拾遺之由権中納言源朝臣申之
幾世へし磯辺の松ぞ昔より立ち寄る波の数は知らむ
を含む。

上巻遊紙

とりやなくらん
 ⑤なにはなる   ①なげかじなさはべの
     あしの
      しのやの   あしのうきふ
       した
 ②なみこさば むせび       し
         たちしや      も
   如何せよとか けぶり
⑥          ゆくかたも
まつしまや  たのめ    なし よしやいつま
 あまのもし               で
     ほ木   けむ
   それならで           あらじ
      こりぬ つらき         と
  なりに  思に
        たつけ  ながらの   思へば
⑧   けむふ  ぶりかな
あふまでの  じ  ⑦   すゑの
 恋ぞいのちに の うき身    松山
   なりに     には
    ける けぶりも さこそ ③あぢきな
    とし月      心のはれ  く
 つらき  ながき そら  ざらめ  などし
       物思と に  みるか
  わかれの   て  こそ   げ  たもえ
                さへに
   ありとだに     たて  かすむ  に
                  そらか
    思も     ④おのがね     な

     しらで       に


①続古今集巻第十六 哀傷歌
 題知らず          院大納言典侍
嘆かずよ(じな)沢辺の葦のうき節もよしやいつまで有らじと思へば

②続拾遺集巻第十五 恋歌五
 題知らず          後嵯峨院大納言典侍
 波越さば如何〔に〕せん(よ)とか頼めけん辛きながらの末の松山

③続後撰巻第十一 恋歌一
 九月十三夜十首歌合に寄煙忍恋
               弁内侍
あぢきなくなど下燃えとなりにけん富士の煙も空にこそ立て

④新勅撰集巻第十三 恋歌三
(関白左大臣)家に百首歌よませ侍りけるに
               中宮少将
己が音に辛き別れは有りとだに思ひも知らで鳥や鳴くらむ

⑤続後撰巻第十一 恋歌一
 九月十三夜十首歌合に寄煙忍恋
               鷹司院帥
難波なる葦の筱屋の下咽びたてじや煙ゆくかたも無し

⑥続後撰巻第十二 恋歌二
 百首歌奉りし時同じ(寄煙恋)心を
               権大納言実雄
松島や海女の藻塩木それならで懲りぬ思ひに立つ煙かな

⑦続古今集巻第一 春歌上
 中務卿親王家百首歌の中に  中納言
憂き身にはさこそ心の晴れざらめ見る影さへ霞む月(空)かな

⑧続後撰集第十三 恋歌二
 恋歌の中に         前大納言為家
逢ふまでの恋ぞ祈りになりにける年月長き物思へとて


           はづかしや/\

    かきをくも袖こそ

       る
      ぬれ露の身は

       いつかむかし
             の


        あとゝ

          いは
            れむ

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