信明朝臣 あたらよの 　　月と花 　　　　　とを おなしくは 　　あはれしれ 　　...

千歳 　　まて 　かきれる まつも 　けふよ 　　　　りは 　君にひかれて 　　萬代や 　　　　へん 読み...

常磐なる 　　松の 　　　　みとりも はる 　 くれは 今 　し（ひ）としほの 　いろ まさり 　　　けり 読み...

治承四年五月 卅日　天晴る。早旦布衣を着して院に參ず。帥參候す。上下奔走周章し、女房悲泣の氣色あり。密かに右馬允盛弘を招き（若州の後見）、子細を問ふ。答へて云ふ、俄に遷都の聞こえ...

方丈記諺解　元禄六年初冬稿。元禄七年仲春刊　摂陽散人著 宇治より大津街道六地蔵より五六町東有一言観音堂より右の方へ上りて又少し下りセバキ谷あいのおちくぼなる所の右の上に方丈をたて...

  大福光寺本 いま、日野山の奥に跡を隠してのち、東に三尺余の庇をさして、柴折りくぶるよすがとす。南、竹の簀子を敷き、その西に閼伽棚を作り、北によせて障子をへだてて阿弥陀の絵像...

養和元年五月　日鴨長明 いまはたゝ（イよりは）しでの山路ぞいそがるゝせめては（さきだつ...

　　佐保川螢 とふほたる影を 　　うつしてさほ川 　　　　　　　　の　　あさ瀬にふかき 　　　　心をそしる 南都八景 佐保川螢　前内大臣三条公忠 飛ほたる影をうつして佐保川の...

東大寺鐘 　　　　おくしもの 寺の　　　花いつく　かね　　　　　しき 　　の　　名もたかし 　 ひヽき　　ふりぬる 　　　に 南都八景 東大寺鐘　　　前大納言四辻入道善成 を...

　　軣橋行人 うちわたるひとめも 　　たえす行駒の 　ふみこそならせ 　　　とヽろきのはし 南都八景 轟橋行人　　藤原冬宗 うち渡る人めも絶えず行く駒の踏みこそならせとどろき...