そば処はまなす
なかなか読書タイムは取れませんが、それでもチョコチョコ本は読んでいて、
手放せない本があったりします。
こちらは『東西「駅そば」探訪 和製ファストフードに見る日本の食文化』(鈴木弘毅・著 交通新聞社新書)。
私に、引越しにはご当地フードのお楽しみがあることを教えてくれた本であります。
さて、「駅そば」とは何か。
駅舎内または駅舎に隣接しているおそば屋さんが供するおそばで、
著者によれば、その土地に暮らす人々の嗜好や欲求、さらにはその街の風土や特性が如実に反映されるのだそうです。
確かに、東京、横浜、水戸、仙台と渡り、その都市や近隣の街で駅そばをいただくと、
これは面白いと思うおそばに出会うことがありました。
「駅そば」も散策の楽しみに加えたいグルメの1つであることは間違いないでしょう。
という訳で、札幌でも「駅そば」はないか、時々、チェックしておりました。
そして見つけました。
こちらは、「そば処はまなす」さんの「しじみ天そば」(430円也)。
「はまなす」さんは、北洋ビル地下1階にあり、札幌市営地下鉄「大通」駅改札のすぐ近くにある立ち食いそば屋さんであります。
こちらのおそばにはなんと「しじみ天」が入っております。
「しじみ天」ですよ!!
しじみの天ぷらがあるなんてビックリ!そして素敵であります。
しかもこちらのしじみ天、かき揚げではなく、身1つ1つ衣をつけて揚げてあります。
またまたビックリ!そしてホント素敵であります。
おそばのおつゆは関東風。
札幌の一般的なおつゆはちょっと甘味が強いので、本当に「関東風」であります。
(札幌のおそばは具材だけでなく、おつゆの味もチェックポイントとなるようです。)
しじみを1つも残してはならぬと、確実に口に運んで咀嚼。
しじみの風味がふんわり鼻孔を抜けて行きました。
どんぶりを持ち上げ、1滴残らずおつゆを飲み干すと、思わず満足のため息。
寒い日の汁そばは最高であります。
「ごちそう様でした。」とお店の方に声をかけると、
「ありがとうございました。」と店の奥から、誠実で優しそうな女性スタッフの声。
こちらのお店なら、女性一人で入っても心配はいらないでしょう。
札幌の数少ない和製ファストフード・駅そば屋さんの「そば処 はまなす」。
駅そば好きの皆様、要チェックであります。