六角オセロ & 右・石田流 & 目くらまし戦法

六角オセロ と 六角碁 と 将棋の浮き飛車めくらまし戦法 の考案者です

高野山小学校の高根分校

2021-03-29 18:54:37 | Weblog
SF傷だらけの天使 15話

高野山小学校の高根分校↑

「じゃあ、明日から早速始めるか」
「そうだねえ」
「サツマイモは、どのくらいあるんですか?」
アキラが答えた。
「今、試しに焼いたから、あと二十個くらいです」
「それじゃあ、足りないわあ」
「じゃあ、追加しないといけないなあ」
「常に五十個くらいは必要だと思うわ」
「アキラ、また調達に行くか」
「どこに行くの?」
「まずは、麻田さんのところ」
「あるかなあ?」
「麻田さんって?」
アキラが答えた。
「このサツマイモを売ってくれた農家です」
「まだ、あると思いますよ、農家は普通は小出しにするんです」
「小出しに?」
「普通、サツマイモは取ったら、すぐ売るんじゃなくって、二週間くらい、それ以上寝かせてから売るんですよ。貯蔵すると甘くなるんです」
「詳しいですねえ」
「わたしの実家も農家だったんです」
「サツマイモは寝かせておいたほうが甘くなるんだ?」
「はい」
「じゃあ、アキラ、今から行ってみるか!」
「行こう」
「わたしも行きます」
「アニキ、無かったらどうしよう?」
「うん?」
「とにかく今は、やれる範囲のことをやるしかないわ。さあ、行きましょう!」
「そうだねえ」
「欲張ったらキリが無いわ。それなりにやるしかないでしょう」
「そうだねえ」
ショーケンは感心した。
「小島さんは強いねえ~~」
「女は強いんですよ~~」
「そうかもねえ」
「この焼き芋、持って行ってやろうよ」
「そうだなあ」
「行く前に電話すれば?」
「そうだなあ」
「場所は、どこなんですか?」
「高野山病院の裏の方です」
電話が終わると、三人は自転車に乗り、麻田洋子の家に向かった。
家に着くと、すぐに洋子が出て来た。
「ショーケンさん、待ってました!」
「サツマイモ、まだあります?」
「ここには、もうありませんが、畑に行けば沢山あります。小屋に貯蔵してあります」
「それ、分けてもらいます?」
「いいですよ、いくらほだ?」
「さしあたり、百個ほどあったら助かります」
「いいですよ、そのくらいなら」
「ありがとうございます」
「じゃあ、畑に行きましょう」
「遠いんですか?」
「ちょっと遠いです。山道で坂が多いので、自転車じゃ無理です」
「そうなんですか」
「家のクルマで一緒に行きましょう」
三人は、洋子の運転する軽自動車に乗り込んだ。
「高野山小学校の高根分校の近くに畑があります」
木造の古い校舎が見えて来た。よう子が呟いた。
「わ~~~あ、ノスタルジック!」
「今は廃校になってます」
アキラ「なんだか切ない雰囲気だね~~」
「小学校の頃は、この近くに住んでいたんですよ」
「だから、畑がここにあるんだ」
「そうなんです」
「じゃあ、小学校は、この学校?」
「そうです、ここです」
「何人くらいいたの?生徒は」
「全学年で九十人ほどでした」
「少ないねえ」
「わたしの学年は、十五人でした」
畑に着いた。
「柵に触れると、動物除けの警報音が鳴りますので、注意してください」
アキラは驚いた。
「お~~、触るところだった!」
「今、リモコンで警報機のスイッチを切りますから」
ショーケンは、畑全体を見ていた。
「広い畑ですねえ」
「大したことはありませんよ」
「いろいろとやってるんですねえ」
「はい」
木造の小屋に案内された。
「どのくらい入用ですか?」
「そうですねえ、とりあえず百ほど」


「それじゃあ、中に入って選んでください」
「はい」
三人は、中に入り、選別して、洋子から渡された袋に、サツマイモを入れて出て来た。
ショーケンは、洋子に代金を払った。
「ありがとうございます」
「また来ますので、よろしく」
「はい。それ重いので、自宅まで届けますよ。どこですか?」
「転軸山のドームハウスです」
「ひきこもり革命軍の?」
「はい、そうです」
「じゃあ、ショーケンさんも、ひきこもりなんですか?」
「違いますよ」
「でしょうねえ~~」
よう子が助言した。
「あそこの半数の人は、ひきこもり革命軍とは関係ないんですよ」
「そうなんですか」

ドームハウスに着いた。ショーケンとアキラは、自宅にサツマイモを入れると、また戻って来た。
「ドームハウスの中って、どうなってるんですか?今度、見せていただけません?」
「いいですよ。いつでも」
「今日は、いいです」
麻田洋子の自宅に着いた。
「いや~~、どうもありがとう、洋子さん。助かったよ」
「どういたしまして」
三人は、晴れ晴れとした気分で、電動アシスト自転車のペダルを踏み込んだ。
高野山の鐘が、午後の五時を告げていた。カラスも、どこかに向かって鳴きながら飛んでいた。アキラが、カラスを見ながら歌いだした。

カラス なぜ鳴くの~~~ ♪

少し、風が吹いていた。ショーケンは、≪風の中のあいつ≫のような表情で、漕いでいた。

SF 傷だらけの天使 - 高野山小学校の高根分校

補足
1982年に休校となった高野町立高野山小学校 高根分校(和歌山県伊都郡高野町林18)は、かつて和歌山県にあった小学校です。国道317号線から少し外れた集落内にあり、現在もその校舎は残されています。中に入ることはできないものの、校舎の外観は美しく保たれており、当時元気に通っていた子どもたちの姿を思い浮かべることができます。また校庭には創立100周年を記念する石碑やひょうたん型の池が残されており、その歴史の長さをうかがい知ることができます。


風の中のあいつ OP 1973 歌:沢田研二

空戦・袖飛車 & 空戦・石田流


おいしいわ~~!

2021-03-29 18:04:40 | Weblog
SF傷だらけの天使 14話



はたして、次の日の午後がやって来た。

「プロパンガスも用意したし、あとは来るだけだなあ」
「そうだねえ」
ショーケンの携帯が鳴った。
「りゅうちゃんからメールだ」
「何て?」

ストーンは要らないと思います。外国人は『歯が折れる~~~』と怖がってしまうと思います。従って「ベイクト・スウィートポテト」にしましょう(笑)
質問してきたらbaked with stoneでクッキング方法をすこし可視化できると思いました。

「やっぱり、程塚さんだねえ~~、外国人を、よく知ってるねえ~~」
「米軍基地でエンジニアのリーダーやってたから、外国人には詳しいんだよ」
「なるほどねえ、これからは、なるほどづかさんと呼ぼう」

ピンポ~~ン パンポ~~ン ♪

玄関のチャイムが鳴った。
『宅急便で~~す!』

石焼き芋の機械は無事に届いた。
「アキラ、表で試運転してみよう」
「そうだね~~」

試し焼きしていると、よう子がやって来た。
「どうですか、うまく焼けてます?」
「ばっちり!これで2回目」
「アキラ、焼いたやつ、出してやれ」
「あいよ」
アキラは、よう子に差し出した。
「じゃあ、いただきま~~す」
「どう?」
「おいしいわ~~!」
「焼き具合は、どう?」
「ちょうどいいわ~~、両親に持って行ってやってもいいかしら?」
ショーケンが嬉しそうに答えた。
「もちろんだよ」
「じゃあ、二個ください」
アキラが、大きいのを二個、手渡した。
「アキラ、りゅうちゃんにも届けてくれ」
「あいよ、じゃあ二本」
よう子は、両親に届けると、また戻って来た。アキラも戻って来た。
「兄貴、程塚さん、とっても喜んでたよ」
誰かがやって来た。よう子に手を振りながら、
「こんにちわ、よう子ちゃん」
「こんにちわ」
ショーケンが、よう子に尋ねた。
「ドームハウスの方ですか?」
「十番の篠原さんです」
「はじめまして、十番の篠原英(ひで)子と言います。どうぞよろしく」
「新しく入って来た、萩原健一です。どうぞよろしく」
彼女は、ザルの焼き芋を見ていた。
「石焼き芋ですか?」
ショーケンが頷いた。
「ええ、そうです」
「おいくらですか?」
「ええっと、そうですねえ、ドームハウスの方ですから、一本百円でいいです」
「じゃあ、二つください」
「ありがとうございます」
「すいません。袋を切らせていまして」
「無かったら、このままでいいです」
彼女は、一本を紙バックに入れ、一本を食べながら去って行った。
アキラが、にこっと笑った。
「今のが、記念すべき最初の御客さんだねえ、篠原ひで子さん、覚えておこう」
よう子が言った。
「あの人、パーキンソン病なんですよ」
「パーキンソン病?たしか、モハメド・アリが」
「そうです。手足が震えたり、動かなくなったりする病気です」
「大変な病気なんだねえ」
「難病の一つなんです」
どうしようもない風が吹き、可憐な花を揺らしていた。

SF 傷だらけの天使 - おいしいわ~~!

坂崎幸之助と吉田拓郎のオールナイトニッポンGOLD 第40回(2010年9月27日)

空戦・袖飛車 & 空戦・石田流


ドームハウス

2021-03-29 09:15:08 | Weblog
SF傷だらけの天使 3話




「兄貴、これからどうするの?」
「引きこもり革命軍の程塚隆二に会いに行く」
「我々は、大地に引きこもる、の程塚隆二に?」
「そうだ」
「知り合い?」
「まあな」
「その人、どこにいるの?」
「転軸山」
「ひきこもり、うつ病は、砂糖の食べ過ぎ」
「なんだいそりゃあ?」
「程塚隆二の学説」
「へ~~~え」
「右を見ても、左を見ても、お寺ばっかしじゃん」
「そうだなあ」
二人は、バス停に戻った。
「転軸山は、次の次の次だよ。次のバスは三十分後」
「じゃあ、歩くか」
「そうだね、高野山の勉強にもなるしね」
転軸山に着いた。のぼりがはためいていた。
「我々は、大地に引きこもる、兄貴、ここだ」
「そうみたいだな」
二十軒ほどの丸い家が建っていた。
「変な家だねえ」
「ドームハウスってやつだな」
「どの家なんだろう?」
「訊いてみるか?」
「そうだねえ」
ショーケンは、いちばん近い家のチャイムを鳴らした。表札には、河合とあった。若い綺麗な女性が出て来た。
「すみません。程塚さんの家を探しているんですけど、ご存知ありませんか?」
「パスワードを言ってください」
「パスワード?」
「はい」
「知りません。高校のときの友人の萩原健一と言えば分かります」
「ちょっと待ってください」
「はい」
・・
「高校の名前を言ってください」
「聖橋(ひじりばし)高等学校」
「ちょっと待ってください」
「はい」
アキラは、後で聴いていた。
「パスワードとは驚いたね~~」
戻って来た。
「わたしが、案内いたします」


二人は、程塚隆二のいるドームハウスに案内された。
「りゅうちゃん、久し振り~~!」
「おお~~~う、ショーケン!」
それは、高校時代以来の再開であった。
「どうしてた、ショーケン?」
「いやあ~~、ピッグの解散後、失業しちまってねえ」
「そこまでは知ってる」
「ぬいぐるみを着て、天地真理のバックで踊ったりして、アルバイトしてたり」
「そんなことまでやってたんだ」
「帰りの電車賃が無くって、僕を知っていた女性から、お金をもらったこともあったよ、サインしたら喜んでた」
「ショーケンのファン、多かったもんな~~」
「天国と地獄を体験したよ」
「大宮駅は、女性ファンで凄かったねえ~~」
「業界に踊らされてただけだよ」
「いきなり、ショーケンからメールが来て、びっくりしたよ。頭脳警察に追われてるんだって?」
「日比谷の野音で、反政府ロックコンサートをやったら、群衆を扇動したということで、危険人物になって、全国指名手配」
「民衆扇動罪か、僕と同じだ」
「行く場所が無くって困っているんだ、かくまってくれないかなあ?」
「いいよ、同じ仲間だから」
「ありがとう。感謝するよ」
「空いてるドームハウスがあるから、そこを提供しよう」
隆二は、アキラを見た。
「二人?」
アキラが答えた。
「そうです、二人です。よろしくおねがいします!」
「分かりました。じゃあ、早速案内いたしましょう」
空いてるドームハウスは隣だった。
「一応、生活必需品はそろっています」
アキラが質問した。
「このドームハウスって、コンクリートですか?」
「発泡スチロールです」
「えっ!」
「安心してください、耐熱性なので燃えたりはしません」
「壊れないの?」
「強化発泡スチロールなので大丈夫です」
「驚き桃ノ木」
「空気の層で断熱するので、夏は涼しく、冬は温かく過ごせます」
奥の部屋から音楽が聞こえていた
「おっ、自由に歩いて愛して。じゃん」
「そう、ピッグの時代のね」


PYG/自由に歩いて愛して Now The Time For Love (1971年)

空戦・袖飛車 & 空戦・石田流



米軍人の49%ワ○チン拒否!接種義務化への強要する政府にブチ切れたアメリカ人たち

2021-03-29 08:28:24 | Weblog
米軍人の49%ワ○チン拒否!接種義務化への強要する政府にブチ切れたアメリカ人たち

空戦・袖飛車 & 空戦・石田流