去年もタケノコ掘りのことを
書いた(→『越境タケノコ』)けれど
竹との攻防は今年も
先月からはじまっています。
よそのうちの竹林。
相変わらずの美しさ。
凛として
清らかな空気が流れている。
ウグイスの歌が響いて
メジロたちも鳴き交わし、
ガビチョウはちょっとやかましい。
竹と竹がこすれ合う音。
やさしい木洩れ日と
さらさらと絶え間ない葉擦れの音。
竹林は四季を通して美しい。
でも
この竹の根は地下で越境してきており、
春ともなればタケノコが
にょきにょきと生えてきて
これを放っておくと、
こちらもいずれ竹林になってしまう。
タケノコの根っこ部分を見るたびに、
「王蟲…」と思います。
『風の谷のナウシカ』の王蟲(オーム)。
@StudioGhibli
タケノコの根っこは
王蟲の脚。
まだ根になる前の
ボツボツした赤い膨らみは
怒ったときの王蟲の、赤い目。
王蟲(=タケノコ)が
群れを成して押し寄せて
実家の土地が腐海(=竹林)に
沈んじゃうイメージ。
ジブリの宮崎駿監督は
タケノコからインスピレーションを得て
"王蟲" という生き物を生み出したのだろうか。
それとも
両者が似ているのは
偶然なんだろうか。
それはともかく
王蟲、もといタケノコの侵攻はまだ当分、
続くと思われます。