時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

急速な円安が・・・ 悩ましい。

2024年04月29日 | 時のつれづれ・卯月 

多摩爺の「時のつれづれ(卯月の50)
急速な円安が・・・ 悩ましい。

ゴールデンウィークが始まった。
テレビで海外旅行に出かけられる方々のインタビューを見ると、若干羨ましくもあるが、
年金暮らしでサンデー毎日の私は・・・ 午前中はBSでメジャリーグを見て、
午後はご近所の高校のグラウンドに出かけて、お金を掛けずに好きな野球三昧で過ごそうと思ってる。

それにつけても、ここにきて円安が急速に進み・・・ けっこう悩ましいことになってるようだ。
メディアに出てくるコメンテーターたちは、為替介入すべきだとか、
金融政策の変更(利上げ)を行うように求めているが・・・ 個人的にはどちらも賛成できず、
減税や、賃上げ春闘の効果が出てくる夏ぐらいまでは、耐えるしかないと思っている。

タイミングを見てというか・・・ 短期的な対策としては、為替介入はあるんだと思うが、
円安の主たる要因が、コロナ禍後の海外の物価高に引きずられていることを直視すれば、
為替介入をしたとしても、一時的なブレーキにはなっても、すぐにまた元に戻る可能性が高く、
溜め込んだドルを放出するだけで、なんとなく終ってしまうような気がしないでもない、

さらに利上げに舵を切れば・・・ 中小零細企業の資金繰りに影響がでることは必至で、
せっかく頑張って賃上げしようとしているところに、それこそ冷や水を掛けてしまうと思っている。

思うに・・・ そこら辺りに屯する爺さんの頭では、
どうすれば良いなんて、全くもって思い浮かばないものの、
中長期的な視点で考えてみたら、
いまの円安を前向きに捉えてというか、巧みに便乗する対策を考えてみたらどうだろう。

たとえばだが・・・ 食糧自給率アップに便乗するのはどうだろう?
この国の農家で生産される野菜や穀物と、輸入野菜や穀物との価格差がなくなってくるはずだから、
普通に考えれば、国内で生産される野菜や穀物への需要が増えるのは必至であり、
食糧自給率のアップにつながり、強いては農家が儲かると思うが・・・ 如何なものだろうか?

また、一般的に円安は、輸出企業が儲かるはずなんで、
国内に工場が戻ってくる可能性が高くなると思うがどうだろう?
唯一ネックになりそうなのが、
働き手不足だと思うが・・・ これも視点を変えれば、
売り手市場となることは必至で、賃金アップが必須となることは、だれにでも分るんじゃなかろうか?

一次産業が儲かる仕組みが出来れば、それを仕事にする人も増えるだろうし、
経験豊かなシニアが、売り手市場を牽引すれば、
いくらかかもしれないが、老後の暮らしも変わってくるのではなかろうか?

然は然り乍ら(さはさりながら)・・・ 通貨の強さは、国力そのものであって、
自国の通貨が安くなって、発展した国はあり得ないことから、円高に進むに越したことはなく、
それこそタイミングを見て、利上げにシフトチェンジせねばならないとも思っている。

願わくは近い将来、国内市場においても、海外市場においても、
製造業のみならず、農業や畜産業などの分野でも・・・ 品質、安全、コストで市場をリードする、
「メイドインジャパン」ブランドの復活や、創出だと思っている。

いまの世界を俯瞰すると、何処も彼処も「自国第一主義」に舵を切ろうとしているようにみえる。
法外な関税などによる、
乱暴な手法で市場に介入する「自国第一主義」ではなく、
国産品の品質などの価値が上がり、当たり前のように買う人が増えていく、
「価値第一主義」であればと願ってやまない。

そういった視点で捉えると、お叱りを受けることを覚悟で、あえて言わせてもらうと、
店頭広告やCMなどを通して「0円」とか、「無料」とかを連呼する販売手法にはうんざりで、
「0円」にも、「無料」にも・・・ 価値を見いだすことができないばかりか、
むしろ円安を助長しており、どんどん深みに引き摺り込んでいるような気がしてならない。

なんだかオチが見つからないまま、グダグダと綴ってしまったが、
一つだけ言えることは・・・ 今回のように海外市場に引きずられた円安は、
海外市場が落ち着かない限り、この国の政治がどのような対策を打っても、一過性に過ぎず、
事態が大きく転換するような、有効打になるとは思えない。

じゃぁ・・・ いつまで耐えれば良いのかなんだが、
あえて期限を切るとすれば、減税と賃上げ効果が出てくるであろう今夏から、
アメリカの大統領選挙と、政権与党の総裁選挙が終った頃が、
ターニングポイントになると思うが・・・ 如何なものだろうか?

また、この国が陥った円安を語る上で、避けて通ることができない最大の問題点は、
バブル経済の崩壊後、内部留保という手法を活用して、
筋肉とも、贅肉とも、その判断に窮するような蓄財をしたものの、
その一方で従業員の財布を満たすことを渋ったため、足腰の老化が進んでしまったことだろう。

なんでもかんでも政治の責任ではないし、
企業もようやく重い腰を上げて、賃上げに取り組み始めたが、
無責任なコメントで恐縮だが・・・ その効果が出てくるまでには、
それなりに時間がかかるということなんだと思う。

なお本文は、あくまでも個人的な思いであって、
コメントを頂戴しても、議論するつもりはないので、ご容赦願えればありがたい。

追伸
昨日、衆議院の補欠選挙が東京15区、島根1区、長崎3区で行われ、
予めメディアが伝えていた通りというか、想定通りで野党第一党の圧勝に終った。

島根と長崎は、野党第一党が目の敵にしている二世候補だが、
野党もメディアも・・・ そのことに触れないんだから、ちょっと狡いと思うものの、
二世候補なんて論点は、ご都合主義だったことがバレバレになってしまっている。

そんなこんなで、さまざまな視点があったり、いろんな意味合いが含まれた補選ではあったが、
個人的には、一夜明けた今日から・・・ 本気で、 
体裁抜きで核心に迫る、公職選挙法の改正議論が始まるのではなかろうか?

痛い目にあわなきゃ、改正議論に向き合えないんだから・・・ 情けなくもあるが、
年寄りだろうと、若者だろうと、みんなそんなもんで、
ましてや為政者だったら・・・ なおのこと、そんなもんである。

連立を組む与党間の協議が、いったいどこまで進展するのか、
勢いづく野党は、云うは易しだが・・・ 自分で自分の首を締めることになってないか、
国民が納得するような議論と、法律改正であって欲しいと願ってやまない。
議論が始まるまでに、随分と時間を要したが、しっかりやって欲しいと思う。


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