せんべい、ポテトチップの97%は 「MSG 味の素」入り:日本人は味覚染脳されている?
スーパーマーケットでのフィールドワークの続きである。
もちろんMSG(味の素)を添加した食品がどのくらいあるかを見るためである。今回は特に 「菓子類のMSG 汚染度の検証」 と言ってもいいだろう。 今回は大型スーパーで調査した。
菓子は嗜好品である。味や風味を楽しむために摂取される食品で、栄養摂取を目的とした食事とは別に消費される。その意味で、より味覚による快感が追求される。そうした食品にどれだけ味覚増強剤であるMSG(グルタミン酸ナトリウム)が使われているかを調査することが目的である。
今回は せんべい類、 ポテトチップ類、 ビスケット類 の3つのカテゴリーに限定した。スナックにはまだいろいろあるのだが、あえて3つに絞った。
せんべい類:
まずは せんべい・米菓 だが、今回のスーパーではこのカテゴリ商品は113点あった。
そのうち、 調味料(アミノ酸等) の表示があったものは 108点(96%)で、いっぽう無かったものは、わずか6点(4%)であった。
1) 大手製菓メーカーのものはほぼ100%、 調味料(アミノ酸等)= MSG の表示あり。大手メーカーはどの商品にも一貫して MSG を入れている。
2) 中小メーカーのものは9割以上に 調味料(アミノ酸等) の表示あり。
中小メーカーの9割以上は、調味料(アミノ酸等)表示の商品、つまり MSG商品をもっぱら作っている。一方、MSG商品をポリシーとして作らない 反MSGメーカー は存在するが、全体の1割も無い。
3) 反MSGメーカーの商品は、概して包装も地味で、「調味料不使用」 などと謳っている場合があり、陳列棚の端っこに置かれている。
赤枠は、 せんべいコーナー。 青枠(4%)は、調味料不使用などのオーガニック志向(反MSG)商品。
4) 大型スーパーにはこうした反MSG 商品を置いていることがあるが、普通規模のスーパーではあまり見かけない。
せんべい類の結論:
1)日本人に最も馴染みのある菓子である、せんべい・米菓類はほとんど MSG に汚染されているといっていいだろう。われわれが子供の頃から食べてきたせんべいのほとんどは、「味の素まみれ」 のものだったにちがいない。実際、今もそうであるし、これからもずっとそうであろう。
2) しかし、「MSG汚染」 されていないものを見つけることは可能である。大型スーパーなら、おそらく見つかるだろう。大型スーパーが近くになかったら、ネットショップで原材料表示を確認して買うことだ。
3) 逆に言うと、漫然といつも中程度の規模のスーパーで食品を買っていると、ほとんどが MSG食品になっているだろう。
ポテトチップ類:
ポテトチップ類は、今や1つのカテゴリーをなすほどの人気商品だ。今回調査した大型スーパーでは、107点もあった。せんべい・米菓の113点に迫る勢いだ。
赤線の範囲がすべてポテトチップ系である。こんなにあるのか、と驚きながら、調査する。
「ポテトチップス」 という見出しは、ほぼ中央にある。
右の画像の「ポテトチップス」が左の画像では奥の方に見えている。
以下に、一部の画像を挙げるが、こんなものがあるのか!と思うくらいさまざまな新商品で消費者を誘っている。
せんべい類も、あとで見るビスケット類もそうだが、食品会社は常に消費者の目を引くようなネーミングとパッケージデザインを繰り出しているようだ。スーパーの食品棚はほとんど イメージ商品がしのぎを削る熾烈な戦場 となっているかのように見える。
陳列棚で他社の商品を差し置いて手にしてもらうために各社涙ぐましいほどの努力をしている。
上の画像の右側の 「冬ポテト」 という意味不明なネーミングも、ポテトチップに付加価値として無理やり季節感を覆いかぶせたかのようだ。
さて、ポテトチップ類でも、MSGを含まない商品がごく少数あった。せんべいにも MSG商品でないものがあったのだが、ポテトチップ類では、やや事情が違う印象がある。
まず、ポテトチップ系商品は全部で107点あったが、そのうちMSG 不使用のものはわずが3点しかなかった。それら A、 B、 C を以下に挙げる。
A)
A) この商品のメーカーは、せんべいでもMSG不使用商品を作っていることは、すでに上で見てきた。こちらのポテトチップでは、なぜかせんべいとは違って 「調味料不使用」 とまでは謳っていないが、明らかに反MSGのポリシーがうかがえる。
B)
B) この商品は原産国名が何と 「アラブ首長国連邦」 である。アラビアでポテトチップを本当に作っているのかどうか、まあ、信用するしかないのだが、たしかに「調味料(アミノ酸等)の表示はない。これが反MSG のポリシーによるものとは考えにくい。単にあちらでは、MSGを添加する慣習がないだけかもしれない。 しかし、「マルトデキストリン」 という聞き慣れない添加物が表示されている。
C)
C) さて、この商品はちょっとトリッキーである。これは「泣く子も黙る」 カルビーの製品である。 カルビーはポテト系食品では圧倒的最大手のメーカーであって、その商品のほとんどは実際 MSG商品である。今回、陳列棚のすべての商品を一つ一つ手に取って確認してきて、カルビーの商品になってくると大手のメーカーらしく、どれもこれも「調味料(アミノ酸等)」が当然のように表示されていた。しかし、これだけには、その表示が無いのだ!
何かのミス? とも思ったが、その表示がない以上、そうなのだと思うしかない。ミスやウソの可能性をここで論じても意味がない。そういうこともあるのだ、と思うしかないだろう。 おそらく、「酵母エキスパウダー」 「こんぶエキスパウダー」 「こんぶ粉末」 が十分に MSG の役を果たしているのだろう。
ポテトチップ類の結論:
1) せんべいと同様、よく目にしたり、耳にする商品ほど MSG が入っていると思っていい。宣伝・広告費に大金を注ぎ込む 大手食品メーカー はとにかく大量に売ることを至上目的にしており、そのためには、MSG という化学物質がリピーター購入を保証するのだ。
2) MSG(グルタミン酸ナトリウム) は単に食品に 「うま味」 を加えるだけではない。元からある味を強化し、ガツンと味に 「手応え」 を加えるのだ。つまり、MSG 食品の消費者は、MSG のおかげで、数段ブーストされた味を賞味していることになる。
3) MSGは食品の味覚を増強して、美味しく感じさせる。その効果が明らかなので、食品会社はできるだけ MSG を添加しようとする。「あとを引くポテトチップ」 は、リピート購入したくなる。MSG の添加をやめると、リピート率が下がり、売り上げが落ちる。
4) MSG(グルタミン酸ナトリウム)という化学物質には、中毒性があることがわかっている。依存性と言ってもいい。アルコールやニコチンほど強くはないが、MSGが味覚を増強させること自体が、依存性を持つ。甘さ、しょっぱさ、辛さといった基本的な味覚がMSGによって増幅され、その味覚での刺激が中毒性を持つのだ。
5) 健康志向、オーガニック志向、反MSG の消費者は、今の日本ではしょせん絶望的少数派である。そのわずかな消費者層のためにMSG不使用商品を作るヒマがあったら、圧倒的多数派向けに今のままMSG商品を手を変え品を変えながら売っている方がよっぽど儲かるし、楽だと多くの企業は考えるだろう。
ビスケット類(ビスケット、クラッカー、クッキー):
和のせんべい に対して、洋のクッキー という図式があるが、ここでは、ビスケット・クラッカー・クッキーと間口を広げている。和風の焼き菓子に対して、洋風の焼き菓子というと、こうならざるを得ない。今回のリサーチでは、この3種合わせたカテゴリーで、145点の商品をチェックした。
陳列棚を一枚の写真に収めた。見出しのプレートが奥まで見えるだろうか?
手前から、「スティック・ビスケット」、「クラッカー」、「ビスケット」 と並んでいる。
さて、このビスケット系の商品を手に取って調査を進めて驚いた!
MSG商品が非常に少ないのだ!
MSG商品は、145点中11点(8%)しかない!
145点中134点(92%)が、MSG不使用の商品だ。
今まで見てきたせんべい系、チップス系とはまるで逆転したような状態にあると言える。
せんべい系では、全体を赤枠で囲み、その中の一部のMSG不使用商品を青枠で囲んだ。
それが、ビスケット系では、以下のように見事に逆転している!
典型的なビスケット
上のロングセラーのビスケット類はみなMSG 不使用
意外にも(?)、おなじみのポッキー系の商品もすべてMSG不使用
調べてみると、森永の 「チョイス」 は90年以上の歴史がある。
「マリー」は100年だ。
和のせんべい系と違って、洋のビスケット系の食品のバター系の香りには、 「うま味強化剤」 としてのMSGは合わないのかもしれない。
今回の記事は、MSG(グルタミン酸ナトリウム)だけにフォーカスしているので、MSG以外の添加物までは特に問題視していないことに注意されたい。
さて、MSG商品 にスポットを当てよう。
今回、11点あると書いたが、右の赤枠のように2つのグループであり、別のメーカーの別々のラインナップである。
上から見ていくが、これは グリコの「ビスコ」 というロングセラー商品で、今回3つのバリエーションを見たが、ネットで見ると他にもあるようだ。
ビスコも長い歴史があり、90年のロングセラー。いつからMSGを入れているかわからないが、最初からであっても何ら不思議はない。
次のMSG商品シリーズは、ブルボンの「プチ」シリーズ である。
ほとんど幼い子供をターゲットにしたパッケージであり、しかも小さな子供の目線に陳列されてある。
店内で見ただけでもたくさんの種類があったが、ネットで確かめると、何と24種類もある。このプチシリーズは発売以来25年の歴史がある。
ビスケット類の結論:
1) ごく一部の商品(グリコのビスコとブルボンのプチ)を除けば、ほとんどMSG不使用と思っていいだろう。せんべい類やポテトチップ類に比べれば、比較的安心して口にできる。
2) とは言え、この記事では MSG(グルタミン酸ナトリウム)の有無しか調査していないので、他の添加物の有害性については何も言及していない。
3) さて、ビスコ と プチ について気がかりなのは、どちらもかなり低年齢の子供をターゲットにしている点だ。幼児、園児、学童くらいの年齢層に照準を合わせている。もちろん、ビスコはいかにも子供の発育に良さそうなうたい文句につられて親が子供に買い与えるものだろう。プチシリーズは、子供が主体的に手に取って、「ママ、これ買って!」とねだる姿が彷彿とする。
幼い子供の頃から MSG(味の素)漬け にされ、味覚染脳 される日本人の食生活の危うさが見えてこないだろうか?
日清の海外向けのカップヌードルを食べた日本人は、みな異口同音に 「美味しくない」 と言うそうだ。
それは単に MSGが添加されていないというだけの理由である可能性がある。MSGが添加されていてはじめて日本人は 「美味しい」 と感じている?
「味の素」 は明治時代から日本の台所と食卓に君臨してきている。
ポテチは湖池屋などMSGのないものを、たま~に買います。
ビスケットは英国、ドイツ、ベルギー産の小麦と砂糖とバターと塩のみの物を買っています。
ビスコなどトランス脂肪酸入りのお菓子は酷い、子供たちが気の毒です。
最近、腐敗マフィンや林檎食中毒がありましたが、あれは5月に始まる漬物業者の許可制への仕込みだったのでは?
黒砂糖、蜂蜜、塩、醤油、味噌、味醂、梅干しなど、様々に備蓄していますが、漬物用に塩を多めに追加しました。
飲食物への添加物は血税からの助成金で、企業は消費者目線ではなく利益優先です。
国やマスメディアやTVコマーシャルの反対に暮らさないと生き残れません。
タレ付きでないと売れない。
A社の舌になってしまいました。