高橋のブログ

不定期に..

【山下・シンフォニカ 金坂様のソロで「英雄の生涯」を聴く】

2014-02-10 12:31:56 | 日記
東京芸術劇場での「英雄の生涯」を聴いてから、トリフォニーへ。

シンフォニカの「英雄の生涯」を聴くのは20数年ぶり。あの時は森田様がコンマス。
今回は森田様も乗っていましたが、金坂様がコンミスです。要するに「英雄の生涯」のソロを弾ける方が複数いるという時点で、
このアマオケの凄さを感じます。

私は前プロの「宗教改革」の1mvが始まった頃に到着。これは想定していて、ロビーのモニターで鑑賞しようと思っていたのですが、
トリフォニースタッフの誘導で2F中央最後列で鑑賞することができました。

開演に遅刻すると、スタッフが入口からエレベーターへ誘導し、更には客席まで案内してくれるんですね。
私、一人にですよ!!びっくり。


「間もなく第1楽章が終わります。第2楽章は短いですので、ドア付近でお立ちになっての鑑賞となります。第2楽章が
終わりましたら席にご案内させていただきます。最後列に「関係者席」という紙が貼ってあります。
そこに静かにお座りください。恐れ入りますが、靴音は響きやすいので、注意してお歩きください。」


とご説明を受けました。いやはや、本当に申し訳ないです!!って感じ。

第1楽章が終わって、中に入ってまずは立って鑑賞。まずはヴィオラの某女性はどこで弾いているかをチェック!!
いたいた!!お~、頑張ってる頑張ってる!!と、自然に笑顔になれました。

私はメンデルスゾーンの交響曲の中では第1番・第2番、そして「宗教改革」のこの3曲が好きです。
第3楽章以降は弦の聴かせどころが多く、十分楽しめました。

ただこの1時間ほど前に同じ曲ではないですがプロオケの演奏を聴いています。
オケ全体の音色に、瑞々しさというか艶というか、そういうところで差を感じました。
まぁ、同じような音色だったら、プロの存在意義が無くなりますものね。

また日本のプロオケを日頃聴いていて、ウィーンフィルの来日公演等を聴くと、同じような印象を持ちます。

その艶感の差ぐらい。弦の音程も良く、皆さん、耳がいいのは確か!


そして後半の「英雄の生涯」。金坂さんのソロです。同じ苗字の男性団員さんがVnにいらっしゃるのでご夫婦かもしれません。

今までシンフォニカを聴いてきて、オケ全体が高いレベルにあることはわかってましたが、このコンミスさんにも私は
注目していました。Vnを弾く姿といい、抜きんでている存在。只者ではないと思ってましたが、
「英雄の生涯」のソロを弾かれるという情報に接した時は驚きました。さすがの金坂様でも、大丈夫なのかな?と思うほど。


しかし、杞憂に終わりました。本当にお見事。僅かに音程が崩れかけた時がありましたが、それはプロ奏者でもしてしまうようなレベルです。


この方は一体、何者なのか?と改めて思いました。音大生もびっくりでは?

昨日、少し書きましたが、プロや音大生と違って、アマチュア奏者は人前で弾く機会はかなり限られています。
前者は頻繁に人前で弾く演奏会があります。音大生は場数を踏んで、鍛えていくわけです。
対してアマチュア音楽家は、そのような機会は少ないです。毎月何度も人前で奏でるアマチュア音楽家はいないと思います。

練習時間の確保だって大変。そこに大管弦楽曲のソロを大ホールで弾くという重圧!

アマオケのコンマス、コンミスの名曲ソロには今までいろいろ接してきました。練習ではうまく弾けても、演奏会当日は緊張して、
失敗する例が多いです(それ以前のソロを聴いたことがありますが、まぁ諸事情で・・)。

アマオケでのコンマス(コンミス)ソロは練習の時を100として、本番は70位発揮出来れば、成功かもしれません。
しかし金坂さんはほぼ100に近い演奏が出来たと思います。しかも「英雄の生涯」で!!

「この揺るぎない高技量は、何から来ているのでしょう?勿論、絶え間ない練習(直前一週間は、ソロ部分毎日100回弾き?)、
それから出る自信もあったと思いますが、それ以外にもあったでしょう。仲間達から彼女が愛されていることも強く感じました。

アマチュア奏者は、音楽はあくまで趣味であり、生活基盤を支えることの合間に楽しむわけです。練習時間の捻出とか、
大変だったと思いますが、あそこまで弾けるというのは、女子マラソンで言えばサブ3どころか、2時間30分台!
実業団を脅かす市民ランナーに匹敵します。


最後、一歩前に出て、団を代表して一礼する彼女に、思い切り拍手をしました。


あと、拍手ですけど、フライングは無かったものの、あと2秒は待って欲しかった。最初の拍手、2Fの右バルコニー前方に
座っていたオッサンです。出入り禁止にしましょう。

あのオッサンが拍手して、つられて周辺も拍手するも、まだ余韻を..と思う方々は拍手をしません。
拍手音はデミネンドしかけましたが、拍手音が他に影響して、一気に広がりました。


藝大の公演の注意書き「すぐ拍手するのをカッコイイと思っている人がいます。」をもっと知らしめましょう。

金坂様が、あそこまで弾けるのであれば、パガニーニは大変かもしれませんが、ブルッフ等、どうでしょうか??
シンフォニカはプロのソリストで客を呼ぶアマオケではありません。シンフォニカ自体が客を呼べるのですから!!ぜひご検討を!

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