高橋のブログ

不定期に..

【フルトヴェングラー、ルツェルンの第九】

2019-12-31 21:03:04 | 日記
【フルトヴェングラー、ルツェルンの第九】

今日、このCDを2回鑑賞した。フルトヴェングラーの「第九」といえば、不朽の名盤、世界の至宝とも言われるバイロイト盤があるが、私は数あるフルトヴェングラーの第九録音の中で一番聴くのが、このルツェルンの第九である。

TAHRA盤はとても聴きやすい(若干、音に加工があるとの話もある)。この演奏録音があるのは昔から知られていたが、レコード化にあたっては、シュヴァルツコップが「早々にミスをした」等で販売を許さなかった..と
いうエピソードがある。

それが、なぜ販売されるようになったのか、その過程を私は知らない。ただ、何十回(何百回?)この演奏を聴いても彼女がどこで大きなミスをしたのか、わからない。
素人にはわからない僅かなミスなのか?それについてフルトヴェングラー研究家としても知られる指揮者の徳岡直樹さんから興味深い話を聞いた。このルツェルンでの第九は2回演奏され、その2日めが録音された。

「シュヴァルツコップは初日の演奏時にミスをしたのではないか?だからルツェルン録音の販売の話を打診した際に、確認もせず拒否した。」

という説。確かにこれなら納得できそうな気がする。
さて、この2日目の演奏だが、終楽章ラストもオケは崩壊していない。恐らく最初のリハや、1日目の演奏では少し崩れたかもしれない。
それはあのバイロイト盤(2つの録音。片方が崩壊、もう片方は何とか踏ん張ったもの)でも感じることが出来る。

このルツェルン盤はフルトヴェングラーが亡くなる3か月前の演奏だ。そう思うと、いつも以上に身構えてしまうが、演奏に円熟とかそういうものはあまり感じられない。
フルトヴェングラーならもっといろいろやるはず!と思うところが何か所かある。しかし、それが出来るのはVPOやBPOだろう。

フィルハーモニア管との演奏はお互いが2日めでもまだ探っている感がある。しかし、それが逆に極度のフルトヴェングラー臭を減らし、真のベートーヴェンに迫っているようにも思える。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【新幹線で驚いたこと】 | トップ | 箱根駅伝、映像は日テレ、音... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。