湘南空手道連盟OB会

201 ただの目撃者?

 警察判断の顛末はこうだ

福島に呼ばれてスナックへいった俺は

知らぬ間に揉め事に巻き込まれた。

あまりの小崎の栗山への横暴に思わず悲鳴を上げた。

小崎が俺を殺そうとしたので

思わず栗山が俺を助けるために小崎を刺した。

ということらしい。

しかし
あの裂迫の気合いを悲鳴とは失礼な話だ。


のちに栗山さんの弁護士に真実を伝えたが

「そのまま言っても誰も得しない。

栗山さんは過剰防衛だが今のままなら情状酌量執行猶予だ。

しかし君の話通りだと執行猶予にならないよ。

それに何より君もただじゃすまないよ」

「体当たりかましたんですが」

「少年院行きたいの?誰も得しないよ」

横から親父が

「息子は気が動顛していますので申し訳ありません」

「ではそういうことで」


ムカついたが気持ちを押さえて出て行こうとしたらいきなり弁護士が

「ところで村田君」

「はい?」

「君、記憶力は良い方みたいだけど

 今後は文にして残しておいた方がいいよ」

 自分で言っておいて後になって『俺は言ってない』とか

 いきなりシラを切る者とか結構いるからね」

「どういうことですか?」

「君を現場に呼んだ福島君だが」

「はい」

「君を呼んだ覚えはない、君の事は知らない、と言っていたんだ。まあ栗山さんの証言でウソだと分かったけどね」

「あの野郎、そんなことを」

「とにかく今後は揉め事に巻き込まれたらすぐに警察などに相談すること。そして証拠は押さえておきなさい」

 「はい。わかりました」

 親父も

 「懇切丁寧なアドバイスありがとうございました」

 
 
 思うのだが

一番ムカつくしタチの悪いのは当事者よりも

いわゆるズルく立ち回る取り巻き連中だ。

刑事事件になる当事者たちの方が本音で戦うのでむしろ好感が持てる。


世の不条理と事なかれ主義をつくつぐ感じた事件だった。
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