いらっしゃい。
今日も長いから、コーヒーでもどうぞ。
『読書』がある。
小説は性に合わないので、小説以外なら
割と多岐に渡って読む。
私は、こう見えて（…はて、どう見えて
るんだろ）精神的に弱い。
杉山清貴・ガラスのパームツリーで
いうところの、
♪白珊瑚の枝のよう 壊れやすい人だった♪
だろうか。…そんなキレイなモンではないが。
なので、メンタルを鍛える本が多かったりする。
去年、こんな本を買った。
タイトルをよく読んでほしい。
なんと、なんと、94個も
前向きになるヒントが散りばめてある
という、夢のような本だ。
レビューもなかなか良かった、サクラ感もない。
（私は高評価より低評価の方を参考にする。）
私は読書の恋人、付箋と共に
希望に満ち溢れながら読み進め、
「あぁ、何という良書なんだ！
遂に私はメンタルの強さを手に入れた！
事あるごとに開こう！」
となるはずだったのだが…
ところがどっこい全く心に響かないのだ。
94個もヒントがあるのに、
1ミリたりとも響かないのだ。
何だか途中で、ギャグ漫画よろしく
退屈そうに鼻毛を抜いてはフゥ〜っと
吹き散らしながら読んでいる気分に
なったのだ。
私は二度とこの本を開くことはなかった。
しかし…
同じ著者のこの本が気になり、
購入してみた。（斎藤茂太は、言わずと知れた
斎藤茂吉の息子さんだよ。）
なるほど、心配するのは「癖」だったのか。
本の厚みを見てほしい。
1.5センチ程度だろうか。
私は、心して読むぞ！と誓った。
おっ！今回は最初の方から好感触！
と、思いながら読みすすめた。
この人の本は、麺類をすするかのように
引っかかることなくツルツル読める。
好感触だわ読みやすいわで読書意欲が
湧いてきた。
と思ったのも束の間、私はほんの初期の
初期に出てくる一文を目にしたその刹那、
言葉を失ってしまったのだ。
中間や後半やあとがきでもなく、
ほぼプロローグでの一文で
瞬殺されてしまった。
マーカー部分を読んでほしい。
「答えは一つ、
心配するのをやめることである」
何ということだ！
これから紐解いていくのではないのか！
最後の締めくくりで、読者を唸らせるために
その言葉は伝家の宝刀の如く
出てくるものではないのか！
…斉藤由貴の卒業という歌に
♪あぁ卒業式で泣かないと
冷たい人と言われそう
でももっと悲しい瞬間に
涙はとっておきたいの♪
というのがある。幼き頃の私は、はて、
もっと悲しい瞬間とはいつぞやと思って
いたが、まさに今だと思ったね。
だって、読了する前に
もう答えが出てしまったのだから。
そんなわけで、
長年私を悩ませていた心配癖や
精神的弱さは、なんとこの一文で
一挙解決してしまった。もう、
私のクヨクヨの数々は一網打尽だった。
一応、最後まで読んだが、
結局南極ひとことで言って
「心配することをやめること」
に勝るものはなかった。これに尽きる。
94もヒントを捻り出しても私の
心は動かなかったのに。
精神的に弱い人は、やめるという概念は
なく、緩和しようとかポジティブにとか
強靭な精神力をとか思うんだよな。
私だって、ここに到達するまで何冊も読んだ。
だからこそこの言葉が今まで読んだ何よりも
「これだ！」と、ハッとさせられた。
語弊のないように言っておくと、
94のヒントは私に響かなかっただけで、
あなたにはビッシビシ響くかもしれない。
ここでこんなに評価を下げておいたら
いざ読んでみると良書に感じるかもね。
ではでは、またね。
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いつまで続くんでしょうか、自粛。
正直、何がソーシャルディスタンスやねん
と思ってますわ。ディスタンスは
アルフィーの星空のディスタンスだけでいい。
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（ハッシュタグの失敗とかではありません）
