若い時には
若い歌を
歳を重ねた後には
年相応の歌を
僕はずっと昔から
吉田拓郎さんを聴いてきた
拓郎さんのベースには
R&Bがありソウル、ブルースのバックボーンが流れていた
その影響を汲んだシンガーをまた探して
好きになっていく
似たような
スピリットを持つシンガーを渇望し
そこに自分の細胞にしっくり馴染む
そんな歌を好んで聞いてきた。
甲斐バンド
矢沢永吉
もんた&ブラザーズ
そして
柳ジョージ&レイニーウッド
70年後半から80年代に輝いた
アーティストたち
僕の親世代には
演歌、浪曲などが
染みる曲として聴かれてきたように
やはり
僕世代には僕らのしっくり
馴染む歌を探す
ブルースバラードの素晴らしい
シンガーの
柳ジョージさんの歌は
子守唄のように
ここ最近改めて聴くにつけ
ホントに素晴らしいさしかない
何故この歌たちを
しっかり聴いてこなかったのか
昭和のあの時代
歌は溢れて
贅沢な時代でもあった
だから
いつでも聴ける
そう余裕もって
しっかり深く聴き込むことをしなくなった
手が届くところにいつでも歌は溢れていた。
ここ最近
柳ジョージさんの歌を改めて
聴き直して感じたことは
何か
昭和という時代の
大切なパズルのひとピースを
無くしてしまったような感覚に
なったことに気づいた。
無くしてから
失ってから気づく
当たり前だった贅沢な時間
平和で何不自由ないそんな時代に
素晴らしい歌が当たり前に聴けた
そんなことを染み染み思いながら
目を閉じて
柳ジョージさんの
ブルースバラードを聴く
63歳でなくなった
柳ジョージさん
僕も今年の誕生日で63歳になる
寿命を考える
そんな年齢にそろそろ
なってきた
昨今
今を精一杯生きることの意味を
教えてくれているような
そんな柳ジョージさんの
子守唄。