私が、雑貨屋でバイトをしていた頃の話。
ひとえに雑貨屋と言っても色々ある。
小洒落たものを販売している店や、
学生が好きそうなファンシー雑貨を扱う店。
私は、商業施設によくある、
ファンシー雑貨店に勤務していた。
そこに、たまに夜に来店する男性客がいた。
30代くらいで、肌は浅黒く、小柄で小太り。
メガネをかけているといった風貌。
別に、何がどうってこともない、
ごく普通の男性。
買って行くものは、女性モノの帽子や
ヘアアクセサリー。だからといって、
別におかしなことではない。
彼女か家族にあげるのかもしれないしね。
私は特に好奇の目で見ることもなかった。
ある日の週末。
ちょっと不自然なヘアスタイル…ま、つまりは
ウィッグの上から帽子を目深に被り、
パンツが見えそうなスレスレのミニスカートを
はいた色黒小太りの女の子が、
3枚1000円のパンツをレジに持ってきた。
さすがに、んん？と思ったので、
好奇心からチラリと覗き込もうとすると、
それに合わせて下を向くのよ。
帽子を目深に被ってるから
顔は見えづらいんだけど、それでも、
明らかに女の骨格や肌の質感では
ないんだよ。
いや、でもそういう女の子いないこともないかと
思い直し、レジを済ませた。
すると、バイト仲間が私のところに来て、
『さっきの人、オカマちゃんやで。
たまに夜に来る、小太り小柄で色黒の
サラリーマンいるやろ？あの人やで。』と
教えてくれた。
別に危害を加えられたわけではないので、
その時はただ度肝を抜かされただけ。
あのサラリーマンが？？えーっ！！という感じ。
女装を、個人で楽しむには文句は言わない。
でも、大昔みたいに明らかに男が女装してると分かる模範例のような女装は今は少ないので、
こんなのが女子トイレに入ってこられたら、
ちょっと分かりにくくて怖いよ。
私の店に来たオカマちゃんは、
心は女というワケではなく、
単に女装が好きで、人に見られることに
快感を覚えるタイプなのかもしれない。
でも、もしこんなやつが女子トイレに
入ってきたら即通報だね。
許すと、まかり通ってしまう。
小中学生のころ、よく友達を
伴ってトイレに行ってたが、
あれは変質者から身を守るという
理に適った自己防衛だと最近知った。
おっと、時間がない！
またねー！
