100年前の今日、関東大震災が起きた。
その直後から「朝鮮人が井戸に毒を入れた」であるとか、
「朝鮮人が暴動を起こすかもしれない」と流言が起きた。
また、震災のどさくさに紛れて、共産党員が殺された。
全て、歴史的事実なのだが、「そんなことは無かった」と
言う人たちが居る。
それは間違えた愛国心の持ち主たちである。
殺された朝鮮人を弔う行事があり、東京都知事は哀悼の
意を表するのが恒例なのだが、小池都知事は間違えた
愛国者たちから脅されたのか、知らんぷりを続けている。
間違えた愛国者たちは殆ど自民党支持者だから、総理
大臣の椅子を狙っている、という噂は本当なのかも・・・。
あれから100年経ったが、人間は簡単には成長しない
動物だから、流言を言いたくて仕方がない人が一定の
割合で出てしまう。
東日本大震災の直後に私の友人が、「仙台の女性らが
朝鮮人から強姦される事件が起きている」と数名の前で
言ったことがあり、私は「どこかで拾ったデマを楽しそうに
言いふらすんじゃない」と怒ったことがある。
「流言は智人にとどまる」を実行したまでだが、残念ながら
その友人とはその後から付き合いを絶った。
「あの地震と津波は太平洋上に居た船が起こした人工的
地震」とまで言い切ったのだから、付き合うのは無理だ。
人間は歴史からしか学べない。
だから、本当か嘘か、中立的な立場で考えるのがいい。
それで判断がつかないのなら、もっと学べばいいだけで、
下手な結論を出すのが最も愚かしい。
それが悪意あるデマまで作るなら、まともな人には相手に
されない人になるだけである。
しかし、私の友人のようにデマを言いふらす人よりも更に
悪いのは政治的に利用する人たちではなかろうか。
100年前に最も悪かったのは軍部と配下の憲兵である。
軍人が力を持つと碌な事にならないのは世の常だ。