ふるきをたずねて 🌸

遊びをせんとや生まれけん 戯れせんとや生まれけん 梁塵秘抄

郷愁

2020-09-30 10:28:50 | 日記
この仕事に就いて20年、12回の引っ越しをしました。2年に1回は転勤しているという計算です。

幼い頃は、両親に囲まれて、ずっと安穏と実家で暮らしたいと、コタツで暖まりながら舞い散る雪を茶の間から眺めていたものですけど、就職氷河期はそんな甘い考えを許しませんでした。
入社試験を受けても相手にすらされません。

やっと就職しても
リーマンショックを経て基本給は思うほど上がらず、第二次ベビーブームの我々は、生え抜きの同世代と数少ない席を巡り不毛な神経戦に明け暮れ、やっと定年退職を迎えれば超高齢化社会のど真ん中で、いたずらに歳を重ねただけの無用な長物として社会からのリスペクトも一切なく、払った筈の年金支給も雀の涙でしょう。

せめてもの願いは、
世の中に迷惑をかけず、
権利・権利と我欲を張らず、
年寄りらしく静かに
多くを望まずに死ぬ
ことです。

もっとも退職まで生きていればの話です。

定期的に石の混じった血便は出ますし、血圧も高止まり。夏も寒くてしょうがない。ストレスで自律神経がおかしく、氷水を浴びせかけられているように寒いのです。

暑い暑いと言っている連中は、きっと真剣に仕事をしていないんではないか?と思ってしまうほどです。

冷房代が惜しければあらゆるジレンマを抱えること、鼻で嘲笑される結果をわかりつつも真面目に仕事に向かうことです。
そして誰かの失敗の責任を押し付けられても抗(あらが)わずに自分の腹のなかで消えることのない怒りを沈めようと努力してみたり、担当外の仕事を任されオーバーフローの状態でケアレスミスをすれば鬼を首をとったかのように上司に叱責されてみることです。

今日もトイレを出たところで、小生に向かって真っ直ぐ歩いて来る上司がいたので、避けようとしたら、あえてぶつかるように突進する上司がいました。仕方がないので頭を下げてやり過ごしましたが、

この当て付けは、
昼飯の後に俺様(上司)が歯磨きでトイレに行く都合を知ってるだろう❗なんでうろちょろしてるんだ、飯を食っても俺様(上司)が弁当洗いと歯みがきが終わるまで執務室におとなしくいろよ。ということです。

これまでも弁当洗いで、その上司とかち合うと嫌な気分にさせられたので、ここ4ヶ月は、弁当を洗わず帰宅した後に女房に洗って貰ってます。

今日は迂闊でした。
弁当のオリーブ油で手がベタベタしたのでトイレに手を洗いに言ってしまったのです
このやろー、俺様が歯みがきを終わってないのに廊下でやがって❗という当て付けです(笑)






定年退職も70歳まで延長されているのでしょうか?


退職を待たずにこの世にはいないかもしれませんが、そのために一戸建てには団体信用生命保険をかけておいて、小生があの世に逝っても家族が路頭に迷わないようにしておきました。



12回も引っ越しすると、出会いも多くお別れも多いのですが、古里に住居を構えて20年ぶりに戻って思うことは、いつの間にか白髪が5割を占める頭を眺め、改めて20年の月日が流れるのが早いこと、同級生の姿が見えないこと、ごく稀に遭う同級生に老けたなと言われること。

ジョギング中に見る、小学時代のガキ大将の家が空き家になっていたこと。

ガキ大将の家にはバラボラアンテナが二つ空を向いて残っていました。
衛星アンテナとスカパーアンテナでしょうか?

きっと往年は、ディズニーアニメを鑑賞したり、ディスカバリーチャンネルを見て探検家よろしく冒険に夢を踊らせたことでしょう…

草むす家には、今や子供達の戯れる声は聞こえません。家族団欒の光景は遠くどこかへ行ってしまいました。
もう永遠に帰ることはない光景です。

核家族化が進んでしまった現代、日本には役割を終えた空き家が、乗数倍的に増えていくのでしょう。


一億総活躍社会、
なるほど日本からは専業主婦が消え、味噌汁作れる主婦と家庭和食が消える。
そして家族団欒が消え、家庭のホスピタリティー機能が失われれば更に心の闇に苛まれる国民が増えるでしょう。

私は井戸端会議が、日本の家庭文化の源泉であると信じます。
女性が幸せで、家庭が幸せであれば、きっと誰もが幸せになれるのです。





刹那