今日は、朝から中庭の切り株を取り除く工事をしていました
もう大木の域にある根を掘り起こすのは並大抵ではありません
根といえば、私は山へよく入りますが
山は、近頃の気象の荒れで
地形が変わるほどの崩壊や大木が風倒しています
特に大木が倒れた時は空爆の跡のように大きな窪みができます
よく考えれば、天空に広げる幹や梢の葉は、精一杯太陽からのエネルギーを受け取り、
また、同時に地下に潜る根は同じ勢いで四方八方に伸ばし、水分や養分を吸収します
双方が、地面を境にデカルコマニーを縦にしたような対照を成して
しっかりと大地に踏ん張っています
それを、朝から業者がショベルカーで抜こうとしています
ここには、桜が1つ、ケヤキが2つの3本がありましたが
最後の1本に悪戦苦闘していました
根は、あくまで根深く、しっかりと生きているものの執念がある
その根深い執念に苦戦しているのです
取り巻きには
まるで根とショベルが戦っているように見えます
さて、次の写真は翌朝、プールのように掘起されて、
赤土が四かく、深く露出していました
本日は、2月最初の水彩画教室です
ペン画をと思っていましたが
なかなか皆さん、まだ難しいとおっしゃいます
それではということで、前回に続くデッサンをすることになりました
ただ、今日は朝から改築工事が施設内を慌ただしくしています
モチーフを考えるゆとりもなく、どうしようかと考えていますと
お一人が、じっと手を見ていました
そこで、人生の風雪にただただ耐えてきた我手を愛おしく思い
愛おしい我手を描くことにしました
そうすると、我教室の博学のお一人が
「働けど 働けど なお我が暮らし楽にならざり じっと手を見る」啄木…と
とうとう「一握の砂」の有名な一節が飛び出してきました
皆さん、その一言に静かに納得
さっそく、作品に取りかかりました
この手の甲を描くのは
簡単ではありませんでした
それだけに皆さんの手には
色んな表情の顔が刻まれていたのでしょう