クリエイティブ高校数学講座
「大数学者に学ぶ入試数学Ⅰ・A Ⅱ・B」 秋山仁著
高校時代新しい概念が出てくるたびにどうしてこんな発想をしたのかや,教科書のきれいにまとめられた公式,証明を見るたびにもやもやした気分になったのを憶えている.
なぜもやもやしたかというと,どう言ったいきさつでこのような概念が生まれ発展したかがほとんど説明されなかったからだと思う(数学史と数学の違いをのちに知ることになるが).
そんなもやもやした気持ちに終止符を打ってくれたのが,この本である.
内容は,数学の概念の誕生,発展を大学入試を通して紹介していくものである.
流れ的には,章の最初に数学史的史実をのべ,問題を通し大学入試問題に帰着させている.
もちろん数学史的に必要十分な内容かと言われれば少し物足りない感じではあるが,ちょこちょこ入るコメントもあり補足されている.
高校数学も数学史的視点から眺めてみると紀元前2000年ごろのバビロニアあたりから始まり(語弊があるかもしれないが,くさび文字の数字が発見されているため),1800年代のド・モルガンやコーシーくらいまでである.
幾何の分野に限ってしまえば内容のほとんどは1000年以上さかのぼるものもだいぶある.
目次を載せておく.
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