倉庫としてそれぞれ重厚な隔室扉が設けられ、それらもそのまま保存されている。この釣り扉の滑車デザインにも当時の技術者の意気込みや誇りが感じられる。
この重厚な扉は中世の城の防御扉にも似た雰囲気を感じる。頻繁に使用されていたかかどうかは分からないが、リベットで作り上げられた鋼鉄構造の扉は相当に重いはず。当時の技術水準では滑車につける小型モーターもどうか、あるいはワイヤーをつなぎモータで引っ張るとかいろいろ推察するがそのような痕跡は見当たらない。結局はレールと滑車の小さな動摩擦を利用した手動だったのか。一人片隅で思うものとは関係なくこの古風なデザインとたくさんのファッショナブルなお店が自然体としてコラボして賑わっているのも楽しい。
その昔旅客船が花形の時代はこの赤レンガ倉庫の横にある旅客用横浜港駅から大型客船の度に東京駅直通の専用列車が走った。その後は物流の拠点としてたくさんの入替用のSLが貨物列車が倉庫群を網の目のように走っていたのが懐かしく思い出される。そして1970-10にはさよならSL記念列列車が東京駅まで走り、やがて貨物線も廃止され最後に倉庫だけが大事に残された。
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