晴山雨読ときどき映画

“人生は森の中の一日”
山へ登ったり、本を読んだり映画を観るのは知らない世界を旅しているのと同じよ。
       

阿蘇の野焼き

2010年03月18日 | 
放牧された牛が草を食んでいるのどかな阿蘇草千里の風景は、自然から与えられた恵みばかりと思い込んでいました。昨年飛行機の中で何気なく手に取った雑誌の記事に人の手で維持されていると書かれてあり、自分の無知さに愕然とした私。考えれば人の手が入らないと藪や林になってしまうのは当たり前です。美しい阿蘇の草原は、平安時代より危険を伴う野焼きを行い、千年にわたり維持されてきたものなのでした。
最近では野焼きにまつわる痛ましい事故もニュースで取り上げられていますが、それにも負けないボランティアの方々の熱意が伝わります。彼らの姿が、時代をさかのぼって草履を履き着物を着ている姿とだぶり、燃え盛る炎にも魅入られてしまった半日でした。
御案内して下さった山遊さん、ありがとうございました

危なくないように何回かに分けて部分、部分を焼いていきます。



10キロの水を背負っていらっしゃる方も→


講習を受けられたボランティアさんが手にしているのは類焼を防ぐための火かき棒。









ぱちぱちと爆ぜながら生き物のように姿形を変えていく炎。急に風向きが変わると飲み込まれそうです。



画像に写っている裸木ミズナラは大量の水分を含んでいるので燃えにくい。業火にもめげずにたくましく残ります。



焼けた後の黒い大地に新しい命が芽吹くのはもうすぐ。

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2 コメント

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こんばんは (panda)
2010-03-20 21:38:31
bambooさん、こんばんは
3枚の写真が入れ替わって野焼きの炎が生きてるみたいに動いてますね、面白いです。こんな細工をできるなんてすごいなぁ…

先日はご一緒できて楽しかったです。いつもbambooさんのお話は奥が深くて、ブログも先にアップしなくちゃ、とあせって一番に更新しました。野焼き迫力がありましたね。
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こちらこそありがとうございました (bamboo)
2010-03-20 22:21:31
本当に貴重な体験をさせてもらいましたね。今日の富士麓野焼きで3名亡くなられたニュースが身近に感じられました。pandaさんが焦られるなんてちっとも想像できないです。いつもマイペースを保ってらっしゃるように見えますが・・・。私は金曜日も朝から忙しくやっとアップにこぎつけました。
またpandaさんと御一緒できるようになって、詳しい植物のお話が聞け、私の浅知識も少しはアップできるでしょう。
今後ともよろしく!
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