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秋の七草であるオミナエシはポピュラーな花だが、オトコエシ(男郎草)の名前は山に登るようになって初めて知り、教えてもらった時は冗談だろうと笑った。見かけからくる説が一般的だが男尊女卑的な面もあるらしい。昔、白い飯=米を食べていたのは男性だけ。女性は黄色い飯=粟(あわ)を食べていた。白い花は米で、黄色い花は粟に見立てて名付けられたという。「エシ」は「飯(めし)」が変化した言葉で、男飯が「オトコエシ(男郎花)」、女飯が「オミナエシ(女郎花)」になったと言われているそう。 この説からの命名だったのなら噴飯ものだ。
ガンクビソウ(雁首草)は花の姿と茎が折れ曲がっている様子が、キセルの頭の雁首に似ていることからきた名前。煙管でタバコをふかしていた母方の祖父の姿が浮かんだ。険しい顔で囲炉裏に陣取っていた祖父ちゃんが懐かしい。どこか私や息子たちに受け継がれているのだろうか。
ヘ○○カズラと呼ばれることが多いけれど、私は敢えてサオトメバナと呼んであげたい!
いやぁ、これまた容赦ないネーミングですが、ワルナスビ (悪茄子) は本当に悪ですので注意! ワルナスビは要注意外来生物(外来生物法)と指定されていて、明治時代)に牧草に混じって入って来た。道端で見かけ、熟すと黄色のミニトマトにそっくりでおいしそうだけど、決して可愛いからとちぎって食べてはいけません。実を食べるのは危険、ソラニンという毒素が全草に含まれています。
今年は爆発的に咲いているナンバンキセルが目に付きます。ナンバンギセルの別名は思草(オモイグサ)。万葉集に「思ひ草」として登場する植物がナンバンギセルだとされているとか。
道の辺の尾花が下の思ひ草今さらさらに何をか思はむ
尾花とはススキの事で、この花もススキの群生に紛れていました。