49.どんな時に楽しいか?(1)「わかる」:仕切り直しを!
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」
造形リトミック教育研究所
*楽しいからのパートナー
*新しく知るからのパートナー
*ちょっと簡単からのパートナー
おはようございます。
わかれば楽しいのに、「わかる」ことの妨げとなっている原因の4つめ:
「わからないところに次々と課題が出されてしまっている」
こういう問題を抱えてしまっている子どもはどちらかといえばまじめで、学習に取り組もうという気持ちを持っている子どもです。しかし、やってもやっても効果が出ず、やがては学習がストレスとなり、自信をなくしたり、何もかもやる気が出ない、・・・というようにさまざまなマイナスを生んでしまいます。
どこかで1回区切りをつけましょう。仕切り直しです。では、どのように仕切り直せばよいのでしょうか?
・一週間の生活表を作って、生活の中に学習時間をきちんと設定し直しましょう。 しかも短めに。
・科目を絞りましょう。教科の学習であれば、まず1科目に。「わかる」というこ とを経験するためです。
・1科目の中でも、問題のタイプ別または難易度別に学習の範囲を絞りましょう。 100%をねらわないことです。半分でも3分の1でもいいですから、確実に「わ かる」ところを作りましょう。
「ただでも勉強時間が足りないのに、短めでもいいの?」「えっ、ほかの科目はどうするの?」「悪い点でもいいの?」と思われるかもしれません。しかし、だらだら勉強していても成果は上がりません。全部の科目がわからないよりも、1科目でもわかるほうが良いのです。また、まるで「0」よりも少しでもわかる方が良いのです。
ボーダーの子どもが普通学級で次から次に課される学習課題と奮闘している間に、知的にはよりハンディの重い子どものほうが確実に学習力をつけている、というような例もあるのです。たとえ知的ハンディがより重くても、その子どものペースでじっくりと楽しみながら学習を進めていけば学習力は付いていくものです。
学習の取り組み方によっては、生き生きと確実に学習を積んでいけそうな子どもが、あふれる課題と課題の出されるスピードに追われて潰されそうになっているのは、見ていられないものがあります。
一度、仕切り直しましょう。「やらなくちゃ、やらなくちゃ」「できない、できない」というストレスから解放されれば、学習態勢は高まりますし、集中力は増し、「わかる」ことが増えてきます。わかれば、持続性も増し、学習の範囲も少しずつ広がっていきます。このように、仕切り直すことによって、プラスの回転を作りましょう。
私が相談業務のほとんどのケースで申し上げているのは「学習の妨げになっているのは、ハンディよりもストレスですよ」ということです。しかしこのストレスは、周りの対応によって軽減してあげることはできるのです。
親御さんも講師も、対応の仕方や指導の仕方を定期的に振り返ってみましょう。子どもの近い将来、遠い将来を見据えながら。
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