3516.~作文、導入を~
「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)
・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・
~今日のElephasブログ:「作文練習」(7月16日)
おはようございます。秋津教室の滝です。
今、小学6年生のA君と作文の練習をしています。
前回の授業では、「江戸の子どもたちの遊び」について、図鑑を見ながら自由に書くという課題に取り組みました。
こままわし、すもう遊び、目かくし鬼、たこ上げ、竹馬、すごろく、…。
A君は図鑑の挿絵を指差しながら
「これ、ぼくできるよ」、「あっ、これ正月にやった」などと話していると、ひとつの絵に目が留まり、
「これは知らないなぁ」とつぶやき、その絵の解説をじっくりと読みはじめました。
ぞうりかくし。「歌にあわせてぞうりを順番に指さして、歌がおわったときに、さされたぞうりの持ち主が鬼になる」という遊び。
A君はとても興味を持った様子で、しばらくの間、着物を着た子どもたちがぞうりを囲んで遊んでいる場面を見つめていました。
「さて、この絵を見ながら、何でもいいから、A君が思い浮かんだことを自由に書いてみて」と講師が言うと、
さっそく書きはじめ、モンゴル相撲からサザエさんの話、そして「ぞうりかくし」へ、
A君の作文は奇想天外な話へと展開していきました。
最後は、図鑑をカラーコピーし、挿絵を切り取り、作文の空いたスペースに貼り付けました。
授業を終えて、ひとつの作品ができあがりました。
◇ワンポイント・メッセージ◇
「この絵を見ながら、何でもいいから、A君が思い浮かんだことを自由に書いてみて」という講師の促しで、自ら作文を書き進められるとは、A君の作文力はなかなかのものですね。そもそも図鑑の絵に積極的に興味を示した様子からも、A君の対象への活発性と感性の働きを感じることができます。実は、「何でも」とか「自由に」というのは、意外に難しいものなのです。もしそこでつまずく生徒さんがいたら、A君の最初のつぶやきが作文への導入のヒントになります。冒頭にあるような事柄を生徒さんに問いかけ、その問に対する生徒さんの経験をそのまま作文へと導いてあげれば、良いのです。