4255.~記号、イメージする力~
「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)
・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・
~今日のElephasブログ:「ロゴ学習から地図学習へ」(12月7日)
おはようございます。武蔵境教室の伊藤です。
小学生のHくんは家電や自動車メーカーのロゴが大好きです。
会社名を言いながら、外国企業のロゴもさっと描くことができます。
興味をもってくれるかもと、Hくんの前に地図記号のプリントをひろげました。
「これやる」。 Hくんはすぐに、田んぼ、郵便局と言いながら、見本の記号を真似して空欄に書き入れていきました。
何回か学習をすすめると、
講師の準備したプリントのなかに地図教材があるかどうか授業前に身を乗り出して探すようにもなりました。
地図記号のつぎは都道府県のかたちと名前を結びつける学習です。
「ここには空港や大きな遊園地があるね」。
「落花生も有名だね」、と土地の話題を画像で確認しながら「千葉県」と漢字で書いていきます。
「群馬県、石川県」 、Hくんから話題の催促がつづきます。
ところで地図を学習する際、どの生徒さんとの授業であっても悩むことがあります。
世界を極端に抽象化した地図の意味・役割を伝えることができているだろうか。
悩みながらも授業をすすめていたある日、「びっくりしました」とHくんのお母様からお話がありました。
「Hくんがひとりで携帯電話を操作し、旅行に行ったことのある地名を検索して地図を見ていた、画像をたどって街歩きをしていた」、と。
こんどは各都道府県を細かく見ていこうか、それとも世界に飛び出してみようか、Hくんとの学習がひろがっていきます。
◇ワンポイント・メッセージ
ロゴ、なぜ、そこに惹かれるのか?図形の面白さかもしれません、またはそのロゴが表す対象の有する世界、つまりひとつの小さな記号の中に、広がりゆく大きな世界をイメージしているのかもしれません。Hくんは、後者のようですね。地図記号や、地図の形においてもそうなのでしょう。言葉と同様、記号も形態もイメージ力、創造力によって、世界を創り出すものとなっている、・・・すばらしいですね。