ボビー (2006) BOBBY 120分

　1968年6月5日、カリフォルニア州の予備選を勝利で飾り、次期アメリカ大統領候補として多くのアメリカ国民から大きな期待を寄せられていたロバート・Ｆ・ケネディ上院議員が暗殺される。この悲劇の16時間前、現場となったロサンジェルスのアンバサダーホテルには、人種も年齢も社会的な境遇もまちまちな人々が居合わせた。

映画館　★★★★

　最近、エミリオ・エステベス見ないなぁ・・・って思ったら、こんな映画を作ってました（＾＾；しかも親父のマーティン・シーンも共演しています（笑）

　予告編を見る限り、すごいメンバーでしかも舞台はホテル・・・
そうですね「THE　有頂天ホテル」と同じ「グランドホテル形式」の映画です。しかも、「有頂天」でもこの映画でも劇中で「グランドホテル」について登場人物が語るんです（笑）この映画ではエグゼクティブ・プロデューサーも務めたアンソニー・ホプキンスが語っていました。本編には関係ないんですが、私はこんな演出が嫌いです（笑）よくあるでしょ？「こんなばかな話、映画じゃあるまいし」みたいなセリフ。なんだかそういうセリフを聞くと一気に冷めちゃうんです（笑）そういうセリフを吐くことでリアルな感じを演出したいのかも知れませんが。この映画でも「グランドホテル」という往年の名作を説明することで、この映画がそれを踏襲していることを説明しているんですね（笑）

　と、まあ・・・最初に苦言を呈しておきながら（笑）
なかなか面白い映画でした。私は“ボビー”ことロバート・ケネディの実写フィルムが狂言回しの役目をしながらも、彼が暗殺された「時代」「世相」を浮き彫りにして・・・って感じで観ていたんですが、最後までその演出で通して欲しかった気がしました。実写とこの映画の映像とを上手く編集してすごくリアルな映像ではありましたが、最後に彼が暗殺されることは周知のことなので、その前で「寸止め」してもよかったかもしれません。

　登場人物・・・すごかったよ（笑）
なんといってもシャロン・ストーンとデミ・ムーアの「対決」は手に汗握るものでした（笑）てか・・・シャロン・ストーンってなかなか気がつかないかも（爆）有名俳優を集めた場合、どうしても「顔見世」的な演出になりがちですが、なかなか渋い演技合戦を見せてくれています。これもこの映画の出演者でもあり監督でもあるエミリオ・エステベスが愛されているんだなぁってことを実感させられました。

　出ている俳優さんのことについて書いていたらキリがないので、是非その目で確かめてみてくださいね。22名ほどの主要キャスト、すべてが素晴らしいと思いました。