旅先ではあまり眠れない私も、とりあえず5時間ほど眠ったかな?みんな5時過ぎに起きて、朝風呂に入ってから朝食までにちょっとお散歩を。
谷瀬の吊り橋に代表される吊り橋は十津川村に大小合わせて50以上あるとか。ホテルの近所にも立派な吊り橋があります。猿飼橋という橋で130mほどの長さがあります。
300mもある谷瀬の吊り橋に比べたらずいぶん短いですが、それでも130mってなかなか長いです。3人で渡るとそれほど揺れなくてあまり怖くはなかったです。
渡りきったところに、アヤメに似た花が群生してました。調べたらシャガという名前らしい。シャガって元々は中国原産で、いわゆる帰化植物。種がないらしく、どうやって広がっていったのかな?株分けで増えるらしいけど、シャガが咲いているところって、誰かが株を植えたってことになるみたいですね。
吊り橋を渡って対岸から見た吉乃屋さん。なかなかいい雰囲気でしょ?湖畔の宿って感じで。
小学校には仮設住宅が。一昨年の紀伊半島豪雨で十津川村も多大な被害を受けました。1889年には168人の犠牲者がでて、北海道に移住し新十津川村を作ったという歴史もあります。今回、まさに一昨年の豪雨の被害にあった場所をずっと移動したわけですが、いたるところで土砂崩れのあとと、道路工事に遭遇しました。ただ、人的被害はともかく、こういう地形では致し方無いかなぁという気もしますし、東日本大震災での津波の被害を受けた場所と同じようにこういう場所はそれこそ人が住み始めてからの何年かおきに被害があるんだろうなぁと感じました。
ってことで・・・朝食もご馳走です。ご飯系だけで、芋の炊き込みご飯、お粥、白飯と(笑)
9時15分頃宿を出て、最終目的地の吉野へ向かいました。
十津川村の中心地。左手が村役場、右手に警察署です。信号がありますが、実は国道168号線って、私が走った五条~熊野本宮大社の90キロほどの間に、信号が数個しかありません。運転してて、めちゃ快適なのですが、信号がない分、まったく休憩ができないわけです。そりゃ疲れますよね?(笑)
ってことで、いきなり吉野に到着。写真は駐車場から金峯山寺までにある、明治天皇皇后の昭憲皇太后がここで野点をしたという記念碑。十津川温泉から吉野の下千本駐車場までが94キロ、2時間半です。
実は私、初吉野です(笑)奈良は行き倒し参り倒しているはずなんだけど、南は明日香村までだったんです(笑)
駐車場からおよそ1キロ。金峯山寺の国宝仁王門が見えて来ました。今現在、この仁王門を修復するためのお金集め。。。もとい 勧進をしています。
国宝蔵王堂は東大寺大仏殿に次ぐ大きさだそうです。仁王門とこの蔵王堂が我々を圧倒しますが、蔵王堂の中の本尊蔵王権現立像三体はやはり写真で見るのとは大きな違いで、そのパワーに圧倒されます。基本的に秘仏ですが、昨年に引き続き今年も6月7日まで見ることができます。これを公開することで仁王門の修理費に・・・勧進ってことです。
金峯山寺は修験道の本場。修験道は役小角が開祖ですが、日本オリジナルの宗教です。それが仏教と習合することで今に至っているわけです。本尊の蔵王権現の権現とは、仏が「仮に」神の形を取って「現れた」ってことだそうです。修験道は森羅万象に命や神霊が宿るとする山岳信仰と仏教が習合したわけですが、中でも密教と密接な関係となり、真言宗系と天台宗系にわかれるそうです。で、現在この金峯山寺は金峯山修験本宗の本山ってことになります。
ってことで、吉野といえば葛なわけで、3人で「葛切り」「葛餅」「葛まんじゅう」そして和歌山名物「柿の葉寿司」でお昼ごはんを済ませました(笑)
普段は秘仏を拝見できないので500円。今回はご開帳ってことで、千円かかりますが、エコバックと御札がついてます。エコバックは興福寺南円堂公開の時もありましたが、ようするにここに靴を入れて持って入るというわけです。これはこれでたしかにエコですが、他のお寺に持っていくわけにも行かず、ちょっと使いづらいですよね?(笑)たしかに無料のポリ袋に靴を入れて使い捨てよりもエコですが、その分拝観料に上乗せされているという気持ちも否めません(笑)
ってことで、2日間駆け足で、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」を巡礼しました。巡礼って言ってもほんの少し覗いただけですが。また高野龍神国定公園と吉野熊野国立公園も体験したことになります。
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