帰去来さだまさし,渡辺俊幸ワーナーミュージック・ジャパンこのアイテムの詳細を見る |
グレープはこの年4月に解散し、11月にシングル「線香花火」アルバム「帰去来」でソロデビューします。彼はこの時点でまだ24歳なんですね。
人気絶頂のさなかのグレープ解散は決して喧嘩をしたものではないと思われます。音楽性の違いや、さだ自身の体調の悪化→療養ってことが通説なんですが、ただ、解散して半年にはすでにフルアルバムをリリースしていることが、ファンである私もちょっと引っかかるところ(笑)それだけ創作意欲やストックされていた楽曲が多かったのかもしれません。
1976年のヒット曲はこんな感じでした。
1 およげ!たいやきくん 子門真人
2 ビューティフル・サンデー ダニエル・ブーン
3 北の宿から 都 はるみ
4 木綿のハンカチーフ 太田裕美
5 岸壁の母 二葉百合子
6 俺たちの旅 中村雅俊
7 あなただけを あおい輝彦
8 横須賀ストーリー 山口百恵
9 わかって下さい 因幡 晃
10 なごり雪 イルカ
11 あの日にかえりたい 荒井由実
12 ビューティフル・サンデー 田中星児
13 赤いハイヒール 太田裕美
14 めまい 小椋 佳
15 山口さんちのツトム君 斉藤こず恵
16 愛に走って 山口百恵
17 センチメンタル 岩崎宏美
18 パールカラーにゆれて 山口百恵
19 ソウル・ドラキュラ ホット・ブラッド
20 ファンタジー 岩崎宏美
そうです!「およげ!たいやきくん」の年なんですね。それだけではなく、歌謡曲も演歌もニューミュージックもPOPSも幅広く売れている年です。山口百恵が20曲中3曲って言うのもすごく印象的かも。この年に「横須賀ストーリー」が発売されていますね。
さてさて・・・アルバム「帰去来」のご紹介を
★多情仏心
このアルバムの「主題」とも取れる一曲。プロローグとエピローグとして、最初と最後に収録されています。
★線香花火
さだまさしのソロデビュー曲。まったく売れませんでした(笑)
本人はライブのトークで、12月に「線香花火」もないよなぁとか、「ひとつふたつみっつ~♪で始まって、落ちてジュウ~♪で終わるのはすごいとか自慢してますが(笑)しかし、グレープでデビュー以来、いまもまだ続く「さだまさしらしさ」を感じる逸品です。
★異邦人 (エトランゼ)
別れた元彼の葬儀に参列し、自分ひとりがこの場にふさわしくないと感じたことを歌った歌・・・って簡単に言えばそんな歌なんですが・・・そんなに簡単に割り切れないのが人生ですし、もちろんこの歌が作られて30年以上経ついまでも、こういうのって世間ではまだまだ認められませんね。ましてや亡くなった元彼には「最後の女」がいるわけですし。しかし・・・焼香ぐらい・・・って思うのも人情です。珍しく間奏で台詞がついています。
★冗句
このタイトルのセンスが素晴らしい・・・
自分の思いを好きな人になかなか告げられない男の歌なんですが、恋愛ってこんな時期がひょっとしたら一番楽しいのかもしれません。
★第三病棟
さだまさしの曲には「生命」を扱ったもの・・・しかも「永久の別れ」となるものが多いんですね。このアルバムでも「異邦人」「転宅」そしてこの「第三病棟」がそうなんですが。一度いったい彼は何人殺したか、彼の詩作の傾向を検証してみたい気がするんですが(笑)
で・・・この曲も、後に紹介することになる「夢供養」というアルバムの「療養所」って曲も、患者さんは完治することなく、旅立ってしまいます。とくにこの「第三病棟」は完治して退院させてあげてほしい歌です。
★夕凪
以前付き合ってた女性と一緒に砂浜に座って眺めた思い出の海を歌った歌。
って、簡単な風景と心情だとおもうんだけど、さだまさしの詩はまるで映画の一シーンのように私たちに情景を見せてくれるんですね。「夕凪」とは海からの風と陸からの風がせめぎあって、一瞬無風状態になることですが、その一瞬を男女の仲にたとえているのがすごいです。
★童話作家
近年発売されたグレープの「ラストライブ」にも収録されているので、作られたのはグレープのころ・・・このアルバムでスタジオ録音を初公開って曲です。
たぶんさだまさしの初期のころからの女性ファンはこの曲が特に好きって人が多いんじゃないかな?
男が過去の女の思い出を歌った歌が多いのは当たり前なんですが、この曲は「異邦人」と同じように、女が別れた男のことを歌った歌だからかもしれません。
★転宅
さだまさしの歌は「暗い」「重い」とよく評されますが、この曲はその彼の作品の中でも、たぶんBEST(?)3にはいると思われます(爆)彼の曲は仮にその内容がどんなに暗くて悲しくて切なくて重くても、曲調がメジャーなのでごまかされてしまうものが多いんですね。しかしこの「転宅」やグレープ時代の「掌」などは曲調もマイナーなので本当につらい歌に聞こえてしまいます。
★絵はがき坂 長崎4
長崎は「坂・墓・馬鹿」というらしいです。
すなわち、坂が多くて、墓が多くて、馬鹿が多いらしいんですが(笑)
われわれにとって長崎の坂といえばやはり「オランダ坂」を思い出しますが、この歌で歌われている坂は「活水女子大」あたりの坂みたいです。
で、どうやらそれは「オランダ坂」らしいです(笑)
★指定券 東京3
イントロ部分で今はなき「さくら号」発車のアナウンスが・・・
東京と別れ、そしてそれは彼女との別れをも意味するんだけど、彼はどうやら思い切るみたいです。
「やはり野に置け蓮華草」ってのはこの歌で知りました。さだはこういった引用をとても有効的に使います。
★胡桃の日
ライブではパーカッショニスト、マリンバ奏者宅間氏の独壇場となる楽曲。その後「春雷」という曲も宅間氏マニアにはたまりません。
「イルカの日」「イナゴの日」といったアメリカの映画のタイトルに影響を受けたのかどうかは知りません(笑)
★多情仏心
前曲の「胡桃の日」からガラスがブレイクしたような音でつながり、このアルバム全体の主題ともいえるプロローグで使われた同じ曲でエピローグを迎えます。
私はやはりこのソロデビューアルバムからの漢字三文字タイトル5枚(帰去来・風見鶏・私花集・夢供養・印象派)のアルバムは一番よく聞いているので、どうしても思い入れが強いみたいです(笑)
おば様が、品が良さげで、好きでした。
探せば、きっと出てくるでしょう。
LP盤が(笑)
あ、風見鶏も。。。
「関白宣言」が売れたころ、オリコンのアルバムチャートに、「夢供養」はもちろん、それまでに出してた3枚のアルバムがすべて50位以内だったことを覚えています。
で、実は私はこの「帰去来」から1986年に発売された「自分症候群」までLPで持ってて・・・
CDで買いなおすのに勇気が必要でした(笑)買いなおしたけど(笑)
「胡桃の日」「春雷」とくれば次はやっぱり「修ニ会」でしょう? (^_-)-☆
「修ニ会」を紹介するのはまだ早いかと(爆)
「夢唄」もなかなかいい太鼓です(爆)
一度だけライブで見ました(笑)
それが私が最後に見たさだのライブ(笑)
私の目では見なかったけど、なかなか格好よかったらしいですねぇー。(^_^;)
太鼓の音はばっちり響いてきましたが・・・。(^^♪
頭にヘアバンド巻いてね(笑)
太鼓が3つか5つか並んでたなぁ・・・