お・な・か ぽんぽこりんのチロちゃん

ヨーキーのチロとの読書生活。

「無常の使い」生前交流のあった方々の御霊に捧げる悼詞 石牟礼道子

2019年03月19日 | 


「先生のお文章が大へん好きである。雄渾な詩情にあふれ、

 対立する論敵には仮借なき論評を加えられた。

 人間の叡智の高峰から鳴りひびく古代の声のような、

 朗々たるお言葉に導かれて、この三十年ほど生きて来たとおもう。

 お話を直接伺っていて驚嘆にたえなかったのは、

 記憶と活力の無尽蔵なことであった。

 その学識を総動員して到達しようとなさっていたのは、

 人間生活の根底から未来へと貫徹される徳性というか、

 生身が表現しうる美学であった。」

 「「無常の使い」生前交流のあった方々の御霊に捧げる悼詞 

   白川静 先生は生きておられる」より 

   石牟礼道子著 藤原書店  


荒畑寒村・白川静・鶴見和子・橋川文三・上野英信・谷川雁
多田富雄・木村栄文・細川一・砂田晃・土本典昭・本田啓吉
田上義春・川本輝夫・宇井純・原田正純・杉本栄子 ほか

 



「魂の錬金術」エリック・ホッファー著 中本義彦訳

2019年03月11日 | 



「自然は完全なものだが、人間は決して完全ではない。

 完全なアリ、完全なハチは存在するが、人間は永遠に未完のままである。

 人間は自らを完全さへと高めようとして、創造者となる。

 そして、この救いがたい不完全さゆえに、

 永遠に未完の存在として、学び続け成長していくことができる。」

 「魂の錬金術」エリック・ホッファー著 中本義彦訳 第1章 龍と悪魔のはざまで より



「人間臨終図巻」上巻・下巻 山田風太郎著

2019年03月08日 | 




上巻 15歳〜64歳で死んだ人々、473名。

下巻 65歳〜121歳で死んだ人々、450名。

この地上に生きた古今東西の人々のラストの真の様相。

どの人もその人らしさを強烈に放ちながら存在した。

その瞬間、あなたなら、どんなふうに感じながら逝きたいですか?

死を意識して生きることは、生きることに誠実であると言えるのかもしれない。



徳間書店



「モーターサイクルダイヤリーズ」エルネスト・チェ・ゲバラ著 棚橋加奈江訳

2019年03月07日 | 



「この慈しみに満ちた、表現力豊かでまっすぐな記録を、読んでみて欲しい。

 この記録は私にとって、ほかのどんなものより、父を一番近く感じさせてくれるものだ。

 読者もこの記録を味わい、彼と一緒に旅をしていただけたら幸いに思う。」

 アレイダ・ゲバラ・マルチ、モーターサイクルダイヤリーズ まえがきより、角川文庫

「一休 逸話でつづる生涯」安藤英男著

2019年03月06日 | 



「茶の湯の徳とは、倹約を守って、足らずして足れりとなすこと。

 数寄や美麗に凝ってはならぬ。

 信をもって交わらねば、茶友ということはできぬ。

 外を飾らず、内を努めよ。

 戯言は狂いを発する。

 言葉は実義でなければ発するなかれ。

 業は心身を離すことなく、つねに本分を動かさぬことが、茶道の至れるものである。」

 一休 逸話でつづる生涯 〜第十章 禅風 六 村田珠光より〜 安藤英男著 すずき出版