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妻は日帰りバスツアーに出かけた

2010-01-15 20:18:50 | きみと遠い目の語り事
朝6時 凍てつく寒さの中 妻はマフラーをかき寄せ タバコの火 気をつけてね と言い残して出かけた 送って行くつもりだったが いいわよあなた仕事でしょ と 優しい妻だ 寿司とメンチとアジフライを買って帰宅 室温9度 ファンヒーターをつけるが さび~ 作業着のまま シンクにある食器を洗う なんせ 寒い 着替なんて震え上がってしまう 給湯器は風呂と兼用なので風呂場の外にある 2階の居間までの水道 . . . Read more

心化粧

2010-01-14 21:23:25 | きみと遠い目の語り事
インディアンは男も女も化粧する イアリングを付け ネックレスをし ブレスを腕に 指にリングを 祈りの時 色とりどりに粧う  だが 心に化粧はしない この日 駐車場で月を眺めながら すっぴんの月 全てを余すこと無くさらしながら 美しい 人は心を粧う 美しく 蠱惑的に 清楚で 清純に 艶然として 匂うが如しに 男も負けずに 隈取りし  立派に 威圧的に 恫喝の仮面を被り 寛容さと慈愛を . . . Read more

俺さ

2010-01-12 21:41:22 | きみと遠い目の語り事
猫「な 俺って変なんだよ 自分じゃそう思ってないけどさ    つくづくそう思った」 姫「そんなことないよ あのね 皆 少しづつ変なの    お得いさんから電話受けると もう すれすれって人もいるわ   そのギリギリのところで社会人やってるのよ みんな」 猫「そうかなぁ? 君からそう言われると なんか安心するな」 姫「あなた とてもまともよ 皆少しづつ変 だから気にしないの」 猫「普通の人 . . . Read more

野良猫の日常は

2010-01-11 14:15:08 | きみと遠い目の語り事
野良猫でも 美しいものくらいわかる 構ってくれる飼い主くらいはわかる その程度の知能はある 自分が野良猫であることに気づいたのは そう 退職して失業保険給付をうけ 毎日が日曜日だった頃だ 働き詰めの35年間 時には 一匹狼を気取り 会社に忠実な犬 和をもって尊しとする人間だった 鏡なんか見たことも無かった ある日心の鏡に気がついて自分を眺めたら あれ~~~~~~~~~~~~~~~ 猫じ . . . Read more

再び アスペルガースペクトラムについて

2010-01-10 23:32:10 | きみと遠い目の語り事
何時もの朝 何時ものように日常が始まる 変化が予測の範囲内であれば その日はいい日だ 今日 本を物色しに新しく開店した本屋へ行ってみた 文庫本なのに 具体的臨床例が載っていた 岡田尊司著 その 内容をピックアップさせて頂く ここに記載されてる臨床例は 自分の子供の頃に符号する まるで自分のことを書かれてるみたいだった 一部を引用させていただく 積極奇異型 「もっとも典型的なアスペルガー症候 . . . Read more

変わらぬもの

2010-01-09 07:15:31 | きみと遠い目の語り事
春が来て  芽をふき 葉を伸ばし  花咲き  種を残し やがてしおれ  枯れゆく わずか1年の間に全てを完結する 去年も 今年も 来年も 同じ巡りを繰り返すだろう これが変わらぬこと 何億年も繰り返してきた その生命の営みを学ぶ 生老病死 美醜貧富 愛恋執苦 喜怒哀楽 春夏秋冬 天地空海 森羅万象は大河のようだ 大河に埋没すれば近くの水しか見えない 河面に浮かべば過ぎゆ . . . Read more

土曜日買ったジャケット900円

2009-11-19 22:14:56 | きみと遠い目の語り事
古着屋で買うなんて初めて 誰かが袖を通し 要らなくなって 濃いグレーのベルベット 着てみたらジャストフィット 柔らかくて着易い スーツ 着なくなって20年 クローゼットで永い眠りをむさぼっている もうこれらを着ることはない この日奇妙な感覚を感じた もう 思い残すことはないな なんだ? 突然全てに満足してしまった 社会的にも 経済的にも 何一つ人様に誇れるものは無い ただの時給10 . . . Read more

追補 説明

2009-11-11 21:26:24 | きみと遠い目の語り事
原文は句読点がない で 勝手に区切る 意味はシンプルで わかりやすく説いている 自分的にはこちらの文が本意を伝えているように思える 觀自在菩薩 行深般若波羅蜜多時 照見 五薀皆空度一切苦厄 舍利子 色不異空 空不異包 包即是空 空即是包 受想行識亦復如是 舍利子 是 諸法空相 不生不滅不垢不淨不増不減 是 故空中 無色 無受想行識 無眼耳鼻舌身意 無包聲香味觸法 無眼界乃至無 . . . Read more

人生は さ

2009-11-05 21:02:00 | きみと遠い目の語り事
苦しんでさ 悩んでさ 悲しんでさ 自分さへ見えなくなって まるで習慣みたいに肌に馴染んで 不幸さへ 気づかないほど 沈殿して 気がついたら あれ? だからね 楽しくならなくちゃ どうってことはなかったろ? よっかかりあうんじゃなくて 依存しあうじゃなくって 求めあうんじゃなくて ただ 寄り添うのさ 強いね君は だから いい だから 君に good luck . . . Read more

shall we dance ?

2009-11-02 21:34:34 | きみと遠い目の語り事
時計は動くのをやめ 奇妙な晩餐は静かに続く 何かを脱がすように もうそろそろ口を閉じて 分かり合えているかどうかの答えは 多分どこにも無い それなら体を寄せ合うだけでも 優しいものは とても恐いから 泣いてしまう 貴方は優しいから 誰にも傷が付かないようにと ひとりだなんて踊らないで どうか私とワルツを この冬が終わる頃には 凍った鳥達も溶けずに落ちる 不安で飛べないまま あとどれだけ . . . Read more