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AB19450916VIRGO
 

パイプオルガン

2010-05-13 00:16:19 | 自分への語り事


戦前 親父は銀行員をやめニチロに勤めながら
後妻であるお母さんの影響でロシア正教に
函館のニコライ堂でパイプオルガンを弾いていたそうだ
同好会のようなものだろう

写真を見ると
とても自分の親父とは思えないほど若い

オルガンは上手だった
ミサの時 教会で
小学生なのにバリトンの担当で
よく覚えていない

ただ教会の屋根裏で
沢山の人がいたな

ラテン語の4線譜の楽譜があったのを覚えている
5線譜が出来る前 多分ヨーロッパ中世の頃のものだろう

休止符みたいのがいっぱい並んで

あの頃を手繰る

バッハのオルガン曲が好きだった
ゴシック建築に惹かれる
計算された複雑さが好きだった

完璧な構築
大きな講堂で聞くと
荘厳そのものだ

何時からかモーツアルト

壊れてゆく男が
何故かわからないが

若者のように滅びの美学を賛美してるわけではない

素直に生きて
才能を 遊ぶ金に換え
放蕩三昧

共同墓地にほうり投げられ
その墓すらわからない

小市民である自分には
到底できない その人生に
少し 羨ましく思う



アマデウスか
懐かしいな




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