【NGな化粧品容器】
おはようございます(^^♪東京都東久留米市の世界中を笑顔にするエシカル&保湿エコ化粧品製造業ローザ特殊化粧料(rosa603special)角屋由華でございます。
化粧品開発のプロセスの中で、処方が決まったらと実際に選んだ容器に充填します。容器検証の目的は
1.中身を入れた容器に不具合がないか?
2.容器に入れた中身に変質は生じないか?
3.作業上の問題点はないか?を確認することにあります。
具体例を挙げて説明します。
1)液漏れ
液漏れは、ワンタッチキャップやポンプに生じることが多いです。特にポンプは非常に多くのパーツが複雑に組み合わされてできているため、隙間が多く液漏れの原因になりやすい資材です。ポンプの不具合は外観から確認することが困難であるため、品質に信頼のおけるメーカーから調達することで、リスクを減らすことができます。海外製などではデザイン性とコストメリットのあるポンプもありますが、製品の液漏れは致命欠点であるため、容器検証で液漏れが認められた場合はその資材は採用できません。また液漏れの原因は資材だけでなく、中身の特性によって引き起こされる場合もありますので、一概に資材が不良品である、ということもいえません。オイル類は、滲んできやすいので経過観察が必要です。
2)残量過多(中身が最後まで出てこない)
水のようなさらさらの化粧水などの中身でない限り、多少の中身は容器内壁にへばりついて残ります。容器の底に残った普段お使いのシャンプーやコンディショナーなどがポンプを押しても最後まで出ず、最後はポンプを外して手に取る、という経験をしていると思います。中身の粘度が高い場合はへばりつく量も多めになり、過去には3割程度残ってしまった例もございました。そのような場合は、中身を修正するか、容器の仕様を見直すか、または残量が多めであることを許容する、ということになります。
3)指定の量が入らない
実は容器検証で最も多い不具合です。容器の型番には多くの場合「ABC-120」「ABC-150」のように容量を現す数値が併記されています。しかし容器の種類によってはその容量を入れた場合の液面がどの位置にくるのか異なります。例えば「120」タイプの容器で120mL容量の液体を入れたときの液面が容器の首元ギリギリであった場合、ポンプを装着すれば中身があふれてしまうことになります。また、容量を容積(mLなど)で表すのか重量(gなど)で表すのかによっても液面の位置が変わってきますので注意が必要です。ちなみに、化粧品では表示容量の-3%までのブレは認められています。+は、お客様の不利益にならないので規定はございません。
環境に特化した容器を求めるが増えてまいりましたが、まだまだ価格との戦いで負けてしまうことが多いです。ターゲットやベネフィットによっても容器は変わってきますので、理想の化粧品作りは奥が深いです。
▲NGな化粧品容器
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