引き続き28日の話です。朝市を終え家に帰り着くと仙台から
愛媛へ車で帰省途中の友人を迎えました。会うのは2年ぶり位
ですが10数年前東北へ移る途中にも寄ってくれたので我が家と
しても何やら感慨があります。
彼は20数年前大陸で2年ほど一緒に過ごした仲間の一人です。
特に言葉も覚束ない中4,50km(多分)の距離を地図にも載って
いない史跡を自転車に乗って「張飛的井戸在那?」のメモを
手に探すというようなことをした(思い出カテゴリーの記事に
登場する)印象深い友人です。
というようなこともあり、お酒を飲みながら当時のことを懐か
しんでいると「伊勢神宮へ行ったことありますか?」の質問にも
「もちろん!でもぼくは朝5時真っ暗な中開門と同時に参拝した
よ」と幾分自慢げに答えました。いや、今となっては答えてしま
ったのです。「じゃあ、伊勢神宮行きましょう」「おうっ?」
「1時間くらいでしょ?」「3.4時間じゃい! 高速のルートも無い」
手元のスマホを素早く検索し「3時間20分ほどです。1時30分に
出発しましょう!」おおうっ?「今22時だから3時間位しか眠れな
いし今日は5時に起きてずっと働いてた・・・」「じゃあ、運転
お願いします。おやすみなさい。」「・・・」
悲しくも12時30分にすっきりと眼が覚めてしまい1時半に階下に
降りましたが彼が寝ている部屋からはいびきが聞こえてきます。
扉を開けて一蹴り。10分遅れで出発しました。堤防道路を長良川
に沿って伊勢湾に向かって下り四日市まで進みました。
街中の道に飽きたのか「少し寝てもいいですか?」「おおおうっ?
なんやとこりゃ!」の返事に「仙台から運転してきて疲れてるん
ですよ! 「おおおおうっ・・・」言った傍からすぐにいびきが。
そうだ!そういえば、20数年前から無謀な事は全部こ奴が・・・
こいつが話を持ってきてしり込みする私を引きずって行きやがっ
たんだ・・・。懐かしさに隠れていた事実を思い出した私は嫌が
らせに目的地に到着するまで”88リサイタルショー”を急遽開演し
アヒル声を聞かせてやりました。眼を覚ました彼は「歳をとって
恥じらいを無くしましたね」とぽつりとつぶやきました。
無事5時に外宮に到着し内宮にも参拝して帰りは小牧城を見てから
戻り昼過ぎに彼は愛媛に向かい去っていきました。
慌しかったですが声が枯れる位話をして楽しく過ごすことができました。