毎年この時期恒例の東京国立博物館のイベント
『博物館でお花見を』に行ってきました。
今年は、新年の『博物館に初詣』に行けなかったので、
今年初のこの手のイベントですね。
って、言うか、3/23から国宝の土偶《縄文の女神》の
特別展示が行われるので、その頃に来れば良かったとも
思いますが、来てから気が付いたので仕方ないですね。
桜中心の展示物を見て回りました。
一部、撮影禁止の展示物が有ったので、
それらは撮影出来ていませんが、
それ以外の『博物館でお花見を』の表示のある
展示物は、撮影してきたつもりです。
それと、その表示がなくても、春に関連すると
私が思った作品も撮影してきました。
展示物は、特にクレジットがない限り、
東京国立博物館の収蔵物です。
以下の順番は、自分的に同じジャンルのものをまとめてみました。
なので、東京国立博物館での展示順とは異なっています。
○仏像/木彫
最初は、《不動明王立像》平安時代・11世紀
「え?なんで、お不動様がお花見と関係する?」と
思うところですが、桜の木で掘ったお不動様だからと言う
ちょっと捻った系です(笑)
他にも仏様系の展示があったのですが、
それは撮影禁止だったので写真はなし。
仏像に限らす、撮影禁止のものは、
東京国立博物館のものではなく、
個人所有の物が多かったですね。
これは、全くの別ジャンルで仏像ではありません。
森川杜園の《牝牡鹿》明治25年
木造です。
これは、この『博物館でお花見を』の企画の
展示物ではないのですが、「鹿って、春っぽくね?」と
思ってしまったので・・・。
ね、桜の樹の下の鹿って、似合わないですかね?
○掛け軸
塩川文麟の《嵐山春景》明治6年
春の嵐山って、リアルの姿も見てみたいです。
円山応挙《桜花図》安永5年
真ん中の辺りに鶯が止まっていると言うことなので拡大
広瀬花隠《桜図》江戸時代・19世紀
落款の傍らに「単暁桜」と言う文字が入っているのですが、
この桜の品種らしいです。
長沢芦雪《桜下美人図》江戸時代・18世紀
右下の端に、蝶が3羽飛んでいます。
大國士豊《観桜図》江戸時代・19世紀
○絵画
これは、床次正精の《嵐山》明治時代・19世紀
渡月橋ですかね?
山本芳翠の《花鳥》明治時代・19世紀
ガラス越しなので、ちょっと作品が見づらいですね。
五清田芳柳《勿来関》明治時代・19世紀
勿来の関といえば、奥州への入口。
いまだと、1Fへの入口・・・?
曾山幸彦の《試鵠》
描かれたのは明治23年。
その頃に、武家の姿の絵なんですね。
長原孝太《晩春》大正4年
屏風のようですが、絵画のエリアにありました。
カンバスに描かれた油彩画と言うことであるようです。
○着物など
掻取(って言うんですね。知りませんでした)の
《桃色縮緬地瀧桜竹模様》江戸時代・18世紀。
掻取とは、武家・公家の打掛のことを言うそうです。
小袖の《鶸色紋縮緬地源氏雲桜模様》江戸時代・18世紀。
江戸時代後期に、公家の女性が着用した様式だそうです。
打掛《白綸子地枝垂桜花車模様》江戸時代・18世紀。
小袖《白綸子地雲桜鉄線花模様》江戸時代・17世紀。
これは、今日のオススメにもなっていました。
打掛《紅綸子地御簾薬玉桜模様》江戸時代・18世紀。
袱紗《紫地鶏桜火焔太鼓模様綴織》江戸時代・19世紀
○浮世絵
展示されている浮世絵には全て桜マークが付いていましたが、
この『博物館でお花見を』の企画ではありません。
今回展示されていた浮世絵の全てに桜マークが付いていて、
むしろ、“桜を描いた浮世絵は沢山ある”と言う事を
示すための展示の様でした。
なので、この場所の上野にちなんだ作品を。
西村重長《上野池のはた桜の花見景》江戸時代・18世紀
鳥居清長《不忍池の花見》江戸時代・18世紀
歌川広重《江戸名所之内・上野東叡山》江戸時代・19世紀
歌川広重《江戸名所三ツ之眺 上野花盛》江戸時代・19世紀
これは上野ではありませんが、
今日のオススメであって、重要美術品と言う表示もあった、
窪俊満《夜景内外の図》江戸時代・18世紀
○屏風
今日のオススメ表示のあった、
重要文化財の《日月山水図屏風》室町時代・16世紀
これも重要文化財の作者不詳《歌舞伎遊楽図屏風》江戸時代・17世紀・文化庁
住吉具慶《観桜図屏風》江戸時代・17世紀
今日のオススメの
狩野晴川院《源氏物語図屏風(絵合・胡蝶)》江戸時代・19世紀
○工芸品
左から順に《桜蒔絵軸物箱》江戸時代・17世紀
《梅桜蒔絵短冊箱》江戸時代・18世紀
《枝垂桜蒔絵笛筒》江戸時代・18世紀
《吉野宮蒔絵書棚》江戸時代・18世紀
《葵紋蒔絵野弁当》江戸時代・19世紀
これだと、ここの作品がよく判らないので一部を拡大。
そして、端にあった葵紋の入った蓋
政権末期とはいえ、見事な蒔絵ですね。
今日のオススメでもあった船田一琴《瓢形酒入》天保14年
つまりは徳利なんですが、銅と四分一の継ぎ合わせの金属製です。
昨年も展示されていました。
以下の笄、鍔は、今回の“博物館でお花見を”の
企画物ではありませんが、桜や春に関連する絵柄が入っていたので、
取り上げてみます。
銘 法眼春明《桜に雉図笄》江戸時代・19世紀
笄は、“こうがい”と読んで、
刀の鍔とかの辺りに取り付けられる部品の様です。
(上手く説明できん!)
これだと図柄がよく判らないので、図柄を拡大
これだと、桜と雉がが見て取ることが出来ると思います。
銘 遠山よさんひやうへ(源頼次作)《桜樹に野馬図鍔》江戸時代・17世紀
銘 忠重作《梅樹透鍔》江戸時代・18世紀
銘 明治庚午初冬 秀鏡(印「香斎」)《桜花鳳凰図鍔》明治3年
明治になっても鍔とは。
まぁ、まだ3年ですけどね。
○焼き物
伊万里焼の《色絵桜川文徳利》江戸時代・17世紀
こちらも伊万里の《色絵桜樹文十角鉢》江戸時代・18世紀
鍋島焼《色絵桜樹図皿》江戸時代・18世紀
仁阿弥道八《色絵桜樹図透鉢》江戸時代・19世紀
昨年も展示されていました。
昨年と同じものもありましたが、昨年見かけなかったものもたくさん有ったので、
まだまだ東京国立博物館には、桜や春に関連した物品がありそうですね。
(当然か!)
今回の戦利品
『2016』と数字の入っている、2016年限定品です。
東京国立博物館を出て上野公園を歩くと、
まだまだ咲き始めですが、桜がありました。
寒緋桜?
これは、結構、満開です。
こちらは、小松宮像と桜。
桜は、たぶん染井吉野
ちょっと曇っていたので、あまりうまく写っていないですね。
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