いつもなら、普通にチケットを購入して、
普通に開室時間帯に見に行くのですが、
今回は、たまたまブラウジングをしていたら
“特別鑑賞会『大英博物館展ナイト』”
と言うイベントを発見!
ブロガー向けのイベントのようです。
申し込んでみたところ、無事、参加することが出来ましたので、
行ってきました。
『大英博物館展ナイト』の日時は、展覧会開幕初日の夜。
日程は、以下の様な感じです。
- 18:15~ 受付開始
- 18:30~18:50 ミニレクチャー(東京都美術館 水田有子学芸員)
- 18:50~20:20 自由鑑賞
- 20:30 終了・閉館
この『大英博物館展ナイト』は、観覧は無料で、
ミニレクチャーが有る上に、
音声ガイドまで無料で貸出という厚遇!!!
これは、その分だけ、宣伝しないとダメですね(笑)。
頑張ります(笑)。
さて、このpostでは、いくつか(と言うより多いが)の
展示物の写真が掲載されていますが、
「※会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。」
と言うことで、特別に撮影したものですのでよろしくお願いします。
大事なことなので二度言います。
「※会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。」
さてさて、この展覧会は、大英博物館が、
イギリスBBCとペンギンブックスと共同制作した、
ラジオ番組と書籍に端を発するモノらしく、
日本でもNHKラジオ第一で関連番組が放送されるそうです。
なかなかラジオって聞かないですが、
こう言う事だと興味をそそりますね。
プロローグでは、BBCラジオでも番組に出た大英博物館館長の
ニール・マクレガーさんのビデオが流れます。
その前に、イギリスと言えば、古代エジプトですよねぇ。
と言うことで、これ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/6d/a238c7a9040f535bf4710b159047e5c8.jpg)
《古代エジプトの棺》紀元前600年頃・エジプト・大英博物館蔵
この棺には一体誰が葬られていたのか?
棺つながりで、こちらも。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/fa/90079d352ea448d28d413b46bf646e69.jpg)
手前《現代ガーナの棺の模型(ビール瓶)》2006年・ガーナ・大英博物館蔵
真ん中《現代ガーナの棺の模型(ナマズ)》2006年・ガーナ・大英博物館蔵
奥《現代ガーナの棺の模型(カカオの実)》2006年・ガーナ・大英博物館蔵
そういえば、海外では、故人の好物の形に墓石を象るという
事もあるようですが、これらもそうなんですかね。
でも、ビールとナマズはわかりますが、カカオの実って?
チョコ好きだったのかな?
ガーナでは、こう言う棺もあるんですね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/9c/2a29bdfb750287d63b48077e19e5840e.jpg)
横《棺桶(ライオン)》2003年・ガーナ・国立民族学博物館蔵
ガーナでは、変わった棺が多いのですね。
ちなみに、正面だと
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/f6/9b90a35007a5c7979297bf624fa7e338.jpg)
正面《棺桶(ライオン)》2003年・ガーナ・国立民族学博物館蔵
結構可愛いです。
あんまり写真ばっかり撮っていると先に進まないので、
普通に見る感じで行きつつ、興味深いものの写真を撮ることにしました。
そんな事を言っていて、早速これ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/36/716d9ce93c7a702b85046d6dc21ee33f.jpg)
《オルドヴァイの渓谷の礫石器》200万~180万年前・タンザニア、オルドヴァイ渓谷・大英博物館蔵
興奮していてキャプションを撮るのを失念してしまいましたが、
大英博物館で一番古い収蔵品らしいです。
そしてこちらは、人類が新大陸に渡っていたことを示す証拠。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/08/44d36a84b5dc71554e9660a40a5bbab5.jpg)
《クローヴィスの槍先》14000~13500年前・アメリカ、アリゾナ州・大英博物館蔵
この当時は、ベーリング海峡が陸続きであったので、
そこを通って、人類が新大陸に渡ったと考えられています。
こちらは、土器。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/86/e0d4591aa6f9a1abd923169613bd043a.jpg)
《縄文土器(深鉢)》(土器)紀元前5000年頃、(蓋)19世紀・日本・大英博物館蔵
縄文土器なんですが、後世に手が加わっていて、
なんと金で内張りをして、茶会などの水差しとして使っていたらしいです。
ビックリです。そんなことあるんですね。
ッて言うか、普通に作ったものの方が良くないか?
こちらは、大英博物館最古のギリシア彫刻
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/ab/fab2cd23b74a189347818fdda9980f33.jpg)
《カルパトス島の女性像》紀元前4500年~前3200年・ギリシャ、カルパトス島・大英博物館蔵
よく見る、ヴィーナス像の様な大理石のキレイな彫刻ではなく、
石灰岩のゴツゴツしたものなんですが、これもギリシア彫刻かぁ。
なるほど。
早速これは、大英博物館の有名な謎の「箱」だそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/1b/58d668c1ebbb250169bc2c873cd0e4a6.jpg)
《ウルのスタンダード》紀元前2500年頃・イラク・大英博物館蔵
箱の表と裏で、「平和」と「戦争」を示しているらしく、
上の写真は「平和」面。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/10/4cf421099fd61dbc1441534bb61b1dfb.jpg)
確かに平和を表す出来事の情景ですね。
そして写真を撮るのを失念してしまいましたが、反対側は「戦争」面。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/6d/88e14cc154ef681e1490df97e95f86ef.jpg)
そしてこちらも確かに「戦争」を象徴していますね。
人類には、色々な洪水伝説が有るわけですが、
一番有名なのはノアの方舟伝説じゃないでしょうか。
しかしこれは、そのノアの方舟伝説よりも前の時代の
洪水伝説が記されている粘土板。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/66/255590f5b640c43ba763b85342d4ea1a.jpg)
《メソポタミアの大洪水伝説を語る粘土板》紀元前700~600年・イラク・大英博物館蔵
ギルガメッシュ叙事詩が描かれているそうですが、
その内容は、「すべての生き物を神から言い渡される」と言う、
ノアの方舟伝説と似た話です。
う~ん、似た話が世界各地でたくさんあるというのは、
古代史には結構ありますからねぇ・・・。
でも不思議です。
こちらは世界最古の硬貨。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/6d/dfb20bd9c539dffee8dfb9371ea93214.jpg)
《リディア王クロソイスの金貨》紀元前550年頃・トルコ・大英博物館蔵
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/ab/49d941da2f56419090500611e3d3bc38.jpg)
《リディア王クロソイスの硬貨》紀元前595~546年頃・トルコ・大英博物館蔵
金貨とか硬貨と言っても、まだ大きさ・形は揃ってないですね。
もっとも、日本でも江戸時代に大きさ・多さが揃っていなくて、
重さで取引をした豆板銀とかがありますからね。
同じ考え方なのかな?
ですが、300年位時代が進むと、大きさとかが揃ってきて、
模様も今の貨幣みたいに刻まれていたりします。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/6d/de4a06c94e9e619b5a8e576dd0690b93.jpg)
《アレクサンドロス大王を表した硬貨》紀元前305~281年頃・トルコ・大英博物館蔵
大英博物館と言えば、これは外せないかな。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/3d/acbb286295a2b700b92c319c2ea3af32.jpg)
《ロゼッタ・ストーン(レプリカ)》紀元前196年頃・エジプト、エル・ラシード(ロゼッタ)・大英博物館蔵
歴史教科書には、良く出てきますよね?
これで、ヒエログリフが解読されたのでした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/2b/39da6fa8ee6e65f170a97ff11d5d6412.jpg)
《ボロブドゥールの仏頭》780年~840年・インドネシア、ジャワ島・大英博物館蔵
美しいお顔の仏様。
幻の寺院ボロブドゥールの出土品だそうなのですが、
興味深かったのは、これをイギリスに持ち帰ったのは、
ラッフルズ・ホテルで有名な、スタンフォード・ラッフルズ卿で有る事。
意外なところで、意外な人物の名前が出てきました。
私は見たことがありませんが、映画でも出てきたらしいですね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/06/74f34af9c725f461d9d4d2dba0f8e11a.jpg)
《ルイス島のチェス駒》1150~1200年・イギリス、ルイス島。おそらくノルウェーで制作・大英博物館蔵
そして、この展覧会入口にも、大きなレプリカが展示されています。
ちなみに、入口のレプリカのうち、クイーンは、
12年前にも来日しているそうです。
「17世紀のクールジャパン」と言うタイトルが付いていました(笑)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/26/4b2d1a34a52d42f2b2d077778f6bc0b9.jpg)
《柿右衛門の象》1650~1700年・日本、佐賀県有田町・大英博物館蔵
どう考えても、輸出仕様ですね。
実用性は全くないし。
実用性の観点で言うとこちら。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/61/330c83e3222584d67055c3d50edcf82b.jpg)
《ヴィクトリア朝のティーセット》1840~1845年・イギリス・大英博物館蔵
金属製の装飾は、所有者によってなされたそうです。
ウェッジウッド製ですが、ウェッジウッドって白磁だけじゃないんだ。
そしてそして、こんなものまで。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/9c/97756255ee9b1672488950a852ebc9df.jpg)
《クレジットカード》2009年・アラブ首長国連邦・大英博物館蔵
いやいや、大英博物館にこんなものまで収蔵されているとはね。
何でもありの博物館なんだな。
こうなれば、こんなものも。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/59/c937634308b323b120cc624cb59c7d0d.jpg)
《サッカー・ユニフォームのコピー商品》2010年・インドネシア・大英博物館蔵
コピー商品と言う事は、正規品ではない?
ペルーで販売されたそうです。
なんだかわかります?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/d6/c4bf70bb734ee687f0b395e49081f8f4.jpg)
《銃器で作られた「母」像》2011年・モザンビーク・大英博物館蔵
広い意味では、人類の歴史なんですかね。
モザンビーク内戦で破棄された武器から作られたオブジェ。
よく見ると、銃身やカートリッジなどが使われていることがわかります。
東京タワーも、戦車を潰した鉄で作られたと言われますが、
同じ武器から創ったものにしては、それとはちょっと違う感じ・意味ですね。
ここまでで、ちょうど閉館予定時刻の20:20頃。
写真撮影を重視していたら、間に合わなかったですね。
本来の目的は、写真撮影ではなく、展示物を見ることなので、
途中で作戦変更して良かったです。
あ、そうそう。
音声ガイドの出演は、歴史ジャーナリストの要潤さん。
「歴史ジャーナリストで、要潤?」
そうネタ元は、タイムスクープハンターです。
途中のガイドも、それ風に録られていました。
好きだな、そう言うネタは。
帰る頃には、こんなにとっぷりと暮れていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/50/18548a68dc23591401ef498334a0b8e1.jpg)
いやぁ、ユックリと見ることが出来て良かったです。
非常に面白かったです。
事務局の方、お世話になりました
名称 | 大英博物館展―100のモノが語る世界の歴史 http://www.history100.jp/ |
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会期 | 2015年4月18日(土)~6月28日(日) |
会場 | 東京都美術館 |
当日観覧料 | 一般1600円、大学生1300円、高校生800円、65歳以上1000円、中学生以下無料 |
開室時間 | 9:30~17:30 ※毎週金曜日は9:30~20:00 ※何れの場合も、入室は閉室の30分前まで |
休室日 | 月曜日、5月7日(木) ※ただし、5月4日(月・祝)は開室 |
巡回展 | 2015年7月14日(火)~2015年9月6日(日) 九州国立博物館 |
2015年9月20日(日)~2016年1月11日(月・祝) 神戸市立博物館 |