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東京都美術館:大英博物館展ナイト 『大英博物館展―100のモノが語る世界の歴史』

昨日(2015/04/18)から東京都美術館で始まった『大英博物館展』。

いつもなら、普通にチケットを購入して、
普通に開室時間帯に見に行くのですが、
今回は、たまたまブラウジングをしていたら
特別鑑賞会『大英博物館展ナイト』
と言うイベントを発見!
ブロガー向けのイベントのようです。
申し込んでみたところ、無事、参加することが出来ましたので、
行ってきました。

『大英博物館展ナイト』の日時は、展覧会開幕初日の夜。
日程は、以下の様な感じです。

  • 18:15~ 受付開始
  • 18:30~18:50  ミニレクチャー(東京都美術館 水田有子学芸員)
  • 18:50~20:20  自由鑑賞
  • 20:30 終了・閉館

この『大英博物館展ナイト』は、観覧は無料で、
ミニレクチャーが有る上に、
音声ガイドまで無料で貸出という厚遇!!!
これは、その分だけ、宣伝しないとダメですね(笑)。
頑張ります(笑)。

さて、このpostでは、いくつか(と言うより多いが)の
展示物の写真が掲載されていますが、
「※会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。」
と言うことで、特別に撮影したものですのでよろしくお願いします。
大事なことなので二度言います。
「※会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。」

さてさて、この展覧会は、大英博物館が、
イギリスBBCとペンギンブックスと共同制作した、
ラジオ番組と書籍に端を発するモノらしく、
日本でもNHKラジオ第一で関連番組が放送されるそうです。
なかなかラジオって聞かないですが、
こう言う事だと興味をそそりますね。

プロローグでは、BBCラジオでも番組に出た大英博物館館長の
ニール・マクレガーさんのビデオが流れます。

その前に、イギリスと言えば、古代エジプトですよねぇ。
と言うことで、これ。

《古代エジプトの棺》紀元前600年頃・エジプト・大英博物館蔵
この棺には一体誰が葬られていたのか?

棺つながりで、こちらも。

手前《現代ガーナの棺の模型(ビール瓶)》2006年・ガーナ・大英博物館蔵
真ん中《現代ガーナの棺の模型(ナマズ)》2006年・ガーナ・大英博物館蔵
奥《現代ガーナの棺の模型(カカオの実)》2006年・ガーナ・大英博物館蔵

そういえば、海外では、故人の好物の形に墓石を象るという
事もあるようですが、これらもそうなんですかね。
でも、ビールとナマズはわかりますが、カカオの実って?
チョコ好きだったのかな?

ガーナでは、こう言う棺もあるんですね。

横《棺桶(ライオン)》2003年・ガーナ・国立民族学博物館蔵
ガーナでは、変わった棺が多いのですね。
ちなみに、正面だと

正面《棺桶(ライオン)》2003年・ガーナ・国立民族学博物館蔵
結構可愛いです。

あんまり写真ばっかり撮っていると先に進まないので、
普通に見る感じで行きつつ、興味深いものの写真を撮ることにしました。

そんな事を言っていて、早速これ。

《オルドヴァイの渓谷の礫石器》200万~180万年前・タンザニア、オルドヴァイ渓谷・大英博物館蔵
興奮していてキャプションを撮るのを失念してしまいましたが、
大英博物館で一番古い収蔵品らしいです。

そしてこちらは、人類が新大陸に渡っていたことを示す証拠。

《クローヴィスの槍先》14000~13500年前・アメリカ、アリゾナ州・大英博物館蔵
この当時は、ベーリング海峡が陸続きであったので、
そこを通って、人類が新大陸に渡ったと考えられています。

こちらは、土器。

《縄文土器(深鉢)》(土器)紀元前5000年頃、(蓋)19世紀・日本・大英博物館蔵
縄文土器なんですが、後世に手が加わっていて、
なんと金で内張りをして、茶会などの水差しとして使っていたらしいです。
ビックリです。そんなことあるんですね。
ッて言うか、普通に作ったものの方が良くないか?

こちらは、大英博物館最古のギリシア彫刻

《カルパトス島の女性像》紀元前4500年~前3200年・ギリシャ、カルパトス島・大英博物館蔵
よく見る、ヴィーナス像の様な大理石のキレイな彫刻ではなく、
石灰岩のゴツゴツしたものなんですが、これもギリシア彫刻かぁ。
なるほど。

早速これは、大英博物館の有名な謎の「箱」だそうです。

《ウルのスタンダード》紀元前2500年頃・イラク・大英博物館蔵
箱の表と裏で、「平和」と「戦争」を示しているらしく、
上の写真は「平和」面。

確かに平和を表す出来事の情景ですね。

そして写真を撮るのを失念してしまいましたが、反対側は「戦争」面。

そしてこちらも確かに「戦争」を象徴していますね。

人類には、色々な洪水伝説が有るわけですが、
一番有名なのはノアの方舟伝説じゃないでしょうか。
しかしこれは、そのノアの方舟伝説よりも前の時代の
洪水伝説が記されている粘土板。

《メソポタミアの大洪水伝説を語る粘土板》紀元前700~600年・イラク・大英博物館蔵
ギルガメッシュ叙事詩が描かれているそうですが、
その内容は、「すべての生き物を神から言い渡される」と言う、
ノアの方舟伝説と似た話です。
う~ん、似た話が世界各地でたくさんあるというのは、
古代史には結構ありますからねぇ・・・。
でも不思議です。

こちらは世界最古の硬貨。

《リディア王クロソイスの金貨》紀元前550年頃・トルコ・大英博物館蔵

《リディア王クロソイスの硬貨》紀元前595~546年頃・トルコ・大英博物館蔵
金貨とか硬貨と言っても、まだ大きさ・形は揃ってないですね。
もっとも、日本でも江戸時代に大きさ・多さが揃っていなくて、
重さで取引をした豆板銀とかがありますからね。
同じ考え方なのかな?

ですが、300年位時代が進むと、大きさとかが揃ってきて、
模様も今の貨幣みたいに刻まれていたりします。

《アレクサンドロス大王を表した硬貨》紀元前305~281年頃・トルコ・大英博物館蔵

大英博物館と言えば、これは外せないかな。

《ロゼッタ・ストーン(レプリカ)》紀元前196年頃・エジプト、エル・ラシード(ロゼッタ)・大英博物館蔵
歴史教科書には、良く出てきますよね?
これで、ヒエログリフが解読されたのでした。


《ボロブドゥールの仏頭》780年~840年・インドネシア、ジャワ島・大英博物館蔵
美しいお顔の仏様。
幻の寺院ボロブドゥールの出土品だそうなのですが、
興味深かったのは、これをイギリスに持ち帰ったのは、
ラッフルズ・ホテルで有名な、スタンフォード・ラッフルズ卿で有る事。
意外なところで、意外な人物の名前が出てきました。

私は見たことがありませんが、映画でも出てきたらしいですね。

《ルイス島のチェス駒》1150~1200年・イギリス、ルイス島。おそらくノルウェーで制作・大英博物館蔵
そして、この展覧会入口にも、大きなレプリカが展示されています。
ちなみに、入口のレプリカのうち、クイーンは、
12年前にも来日しているそうです。

「17世紀のクールジャパン」と言うタイトルが付いていました(笑)。

《柿右衛門の象》1650~1700年・日本、佐賀県有田町・大英博物館蔵
どう考えても、輸出仕様ですね。
実用性は全くないし。

実用性の観点で言うとこちら。

《ヴィクトリア朝のティーセット》1840~1845年・イギリス・大英博物館蔵
金属製の装飾は、所有者によってなされたそうです。
ウェッジウッド製ですが、ウェッジウッドって白磁だけじゃないんだ。

そしてそして、こんなものまで。

《クレジットカード》2009年・アラブ首長国連邦・大英博物館蔵
いやいや、大英博物館にこんなものまで収蔵されているとはね。
何でもありの博物館なんだな。

こうなれば、こんなものも。

《サッカー・ユニフォームのコピー商品》2010年・インドネシア・大英博物館蔵
コピー商品と言う事は、正規品ではない?
ペルーで販売されたそうです。

なんだかわかります?

《銃器で作られた「母」像》2011年・モザンビーク・大英博物館蔵
広い意味では、人類の歴史なんですかね。
モザンビーク内戦で破棄された武器から作られたオブジェ。
よく見ると、銃身やカートリッジなどが使われていることがわかります。
東京タワーも、戦車を潰した鉄で作られたと言われますが、
同じ武器から創ったものにしては、それとはちょっと違う感じ・意味ですね。

ここまでで、ちょうど閉館予定時刻の20:20頃。
写真撮影を重視していたら、間に合わなかったですね。
本来の目的は、写真撮影ではなく、展示物を見ることなので、
途中で作戦変更して良かったです。

あ、そうそう。
音声ガイドの出演は、歴史ジャーナリストの要潤さん。
「歴史ジャーナリストで、要潤?」
そうネタ元は、タイムスクープハンターです。
途中のガイドも、それ風に録られていました。
好きだな、そう言うネタは。

帰る頃には、こんなにとっぷりと暮れていました。


いやぁ、ユックリと見ることが出来て良かったです。
非常に面白かったです。

事務局の方、お世話になりました










名称大英博物館展―100のモノが語る世界の歴史
http://www.history100.jp/
会期2015年4月18日(土)~6月28日(日)
会場東京都美術館
当日観覧料一般1600円、大学生1300円、高校生800円、65歳以上1000円、中学生以下無料
開室時間9:30~17:30
※毎週金曜日は9:30~20:00
※何れの場合も、入室は閉室の30分前まで
休室日月曜日、5月7日(木)
※ただし、5月4日(月・祝)は開室
巡回展2015年7月14日(火)~2015年9月6日(日) 九州国立博物館
2015年9月20日(日)~2016年1月11日(月・祝) 神戸市立博物館
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