東京駅のサピアタワーで開催されている、
東京オトナ大学での講演会に参加です。
これは、2011年はJAXAの川口淳一郎教授、
2012年はサイエンスライターの竹内薫氏と行われてきて、
今年は、東レ経営研究所特別顧問の佐々木常夫氏。
そう言えば、いつも、GW頃に行われていたんですが、
今年はなかったので、どうしたのかな?と思っていたのでした。
タイトルは『これからの時代の経営とリーダーシップ』。
佐々木氏といえば、家族にも様々な課題を抱えながらも、
家庭と仕事の両立を実現した方。
冒頭、その家庭のお話がされました。
佐々木氏の本は読んだことが有ったので、
ご家庭にいろんな課題が有るということは認識していましたが、
それ程までの大変な課題だったかとは思っていませんでした。
物事をきちんと把握していませんでしたね。
ここに詳しくは記しませんが、それはそれは壮絶。
自分だったら、両立出来ないなぁと思ってしまいました。
で、佐々木氏が効率的に仕事を進めざるを得なかったのは、
そう言う家庭の事情も多分にあったんですよね。
もちろん、元々優秀な方だったのは間違いではないと思いますが、
それだけで、先の壮絶な状況は過ごせないと思います。
佐々木氏の著書の写真には、にこやかに笑った写真ですが、
話を聞くと、経営の一線で闘われた厳しい経営者の言葉そのものでした。
そりゃそうだよね。
そうじゃなきゃ、あそこまでの実績は出せないよね。
佐々木氏の言っていることは、極めて常識的、しかし、
中々、我々凡人には実現できていないことです。
一例を上げると
- 計画主義と重点主義(仕事は計画を立てて、重要なものから行うと言う事)
- 効率主義(最短のコースで)
- 結果主義(仕事は結果が全て)
- シンプル主義(事務処理、管理、制度、資料、会話はシンプルを持って秀。仕事ができない人は話が長い、仕事が出来る人は話がシンプル)
- 常に上位者の視点(自分より上位者の視点で発想)<これについては、最近のプレイングマネージャーに対するアンチテーゼだと思います。
- 自己主張の明確化(他人の意見をよく聞くこととも言っていたので、アサーティブコミュニケーションですかね)
- 自己研鑚
- 自己中心主義(自分を大切にするということは人(他人)を大切にするということ)
取り立てて、初めて聞くようなことではないと思うんですが、
逆に、基本を基本通りとして行うのが難しい、あるいは、
基本を蔑ろにしている事が多いということなんですかね。
耳が痛いです。
あと興味深かったのは、
『読書の価値はほんの数ではない。多読家に仕事の出来る人は少ない。本は選べ』
と言う事。
これは目から鱗。
本を読んだだけではNGなんですね。
それを理解して、どう自分の行動に結びつけるのかが重要ということで、
単に知識として知っているだけでは、意味が無いということ。
耳が痛いです。
あと、ワークライフバランスについても言及していました。
これは、前々から私もそう思っているんですが、
ワークライフバランスとは、仕事とプライベートが50:50
と言う意味ではないんですよね。
仕事とプライベートが90:10でバランスが取れるのであれば、
それもよしだし、佐々木氏が言っていたのは、
「これまで、午後9時まで仕事をしていたのが、
午後6時で終わるということは、ワークライフバランスとは、
3時間分仕事を効率化する必要があるという、
仕事の効率化の問題だ。」
と言う事。
(自分を棚に上げますが)そのとおりだと思います。
あと、上司は上手く使えというようなことも言っていました。
曰く、あまりそりが合わない上司が居たらしいのですが、
そりが合わないので、逆に、何度も話を聞きに行くようになって、
それが故なのか、その上司が異動する度に、その上司の下に、
呼び寄せられるようになってしまったそうです。
これは、なるほどと思いましたね。
自分の肝に銘じます。
最後に、レジュメにあった『働く気味に贈る25の言葉』からの
抜粋を引用します。
- 「目の前の仕事に」真剣になりなさい
- 欲を持ちなさい 欲が磨かれて志になる
- 強くなければ仕事はできない 優しくなければ幸せにはなれない
- 気味は人生の主人公だ 何ものにもその座を譲ってはならない
- 自分を偽らず素のままに生きなさい
- 逆風の場こそ君を鍛えてくれる
- 信頼こそ最大の援軍
- 人は自分を磨くために働く
- 「それでもなお」と言う言葉が君を磨き上げてくれる
- 人を愛しなさい それが自分を大切にすることです
- 運命を引き受けなさい それが生きるという事です
東京オトナ大学 http://www.otonadaigaku.jp/