昨年12月11日に、142日に及ぶ宇宙滞在から帰還した
油井亀美也宇宙飛行士のミッション報告会に行ってきました。
やっとまとまりました。
講演中も、シャッター音無しであれば、撮影可でしたので、
所々写真をはさみながら、UPします。
まぁ、遠目なので、ぶっちゃけ、
良く分からないかもしれませんけどね:-p
タイトルは、
油井宇宙飛行士
国際宇宙ステーション長期滞在ミッション報告会
~チームジャパンで挑んだ142日間の軌跡~
国際宇宙ステーション長期滞在ミッション報告会
~チームジャパンで挑んだ142日間の軌跡~
当日のスケジュールは以下の感じ。
時間 | 内容 |
---|---|
19:00~19:05 | オープニング (開会挨拶)奥村直樹 JAXA理事長 (来賓挨拶)豊田真由子 文部科学大臣政務官 |
19:05~19:25 | 油井宇宙飛行士によるミッション報告 【内容】 油井宇宙飛行士がISSで実際に行った活動の様子を、写真や映像を交えながら講演 |
19:25~20:05 | 油井飛行士のココでしか聞けない公開独占インタビュー (出演者) ・油井亀美也(JAXA宇宙飛行士) ・インタビュアー:若林理紗(アナウンサー) 【内容】 司会者が油井宇宙飛行士にインタビューを行いながら、ミッションを紐解いていく公開独占インタビュー。油井宇宙飛行士のこれまでの歩みやISSでの活動、ここでしか聞けないミッション中のエピソードや裏話など。 |
20:05~20:15 | 休憩 |
20:15~20:55 | 「きぼう」の進化、成果最大化へ向けて ~期待の、その先へ~(トークセッション) (出演者) ・油井亀美也(JAXA宇宙飛行士) ・山上武尊(JAXA有人宇宙技術部門 「きぼう」インクリメントマネージャ) ・西島和三(持田製薬株式会社 医薬開発本部フェロー) ・モデレータ:室山哲也(NHK解説委員) 【内容】 油井宇宙飛行士が「きぼう」日本実験棟に構築した新しい実験環境とは何か?油井飛行士が携わった実験に触れながら、「きぼう」の新しい成果最大化への取り組みや将来に向けての活動について紹介し、「きぼう船内利用の高度化・高頻度化による利便性の向上」、「きぼう船外利用の多様化」といった、「きぼうの進化(変化)」をテーマにトークを展開。 |
20:55~21:00 | クロージング (閉会挨拶)浜崎敬 JAXA理事・有人宇宙技術部門長 |
若田宇宙飛行士のミッション報告会の時は浅草公会堂でしたが、
今回は、都心の東京ドームシティにあるTOKYO DOME CITY HALL。
これは、入口の立て看板。
そしてその立て看板の近くには、宇宙服。
今回は、ソユーズで打ち上げられたので、
ロシアの宇宙服の様です。
会場に向かう廊下には、今回の油井宇宙飛行士のミッションを飾る
様々なパネル類。
これは日本(JAXA)のものです。
第44次と第45次がまとめられていますね。
こちらは、アメリカ(NASA)の第44次のものです。
そしてこちらが、アメリカ(NASA)の第45次のものですが、
スター・ウォーズのパロディ風のポスターです。
下町から近代的な場に変わったわけですが、
場所の雰囲気にも合わせて演出も変化していました。
まずねぇ、LIVEや演劇にも使われる会場なので、
スピーカーがムダに大きいですっ!
この後開幕するとき、ここからロケット打ち上げを
イメージさせるMEが流れたんですが、低音効きすぎです(苦笑)
マジで体がちょっと不快に感じるほど振動しました。
子供の観客も居たんで心配になりましたよ。
それと、油井宇宙飛行士が会場後方から、会場通路を歩いての登場!
粋な演出とも言えるんですが、油井宇宙飛行士が通る通路沿いの人と
ハイタッチしていて、「あっち側に座れば良かった」と思っても、
後の祭り。
若田宇宙飛行士の時の司会はテレビ東京の狩野恵里アナだったんですが、
今回は、キー局の女子アナではなくフリーアナウンサーの方。
すいません、名前は失念。
そして、上記の、体に響くロケット打ち上げを思わせるMEの後、
やっと開幕。
まず、理事長は無難に挨拶していましたね。
元新日本製鉄(現新日鉄住金)副社長なので、
こう言う挨拶は慣れているということでしょうね。
二人目の挨拶の、文部科学大臣政務官は、
原稿を棒読みと言う訳ではなく、意外にキチンと挨拶していました。
若田さんの時の文部科学副大臣は棒読みで酷かったですからね(苦笑)。
そして、やっと始まった油井宇宙飛行士のミッション報告は、
ビデオを流しながら、それに油井宇宙飛行士が解説する形態で進行。
写真でわかりますかねぇ。
油井宇宙飛行士が、スクリーンに大きく写っています。
演壇の両端には宇宙服、油井宇宙飛行の左横にはH-IIBロケットが
置いてあります。
講演は次々とビデオが流れているので、中々付いて行くのが大変でしたが、
逆にリズムもあってよかったかも。
その次のセッションは、インタビューコーナー。
いろいろ話が出て、油井さんが宇宙飛行士受験のきっかけとかは、
他でも語られるような話でしたが、表面張力を利用した
宇宙用コーヒーカップの話は面白かったですね。
宇宙カレーとか言って、レトルトのカレーが販売されたりしますが、
宇宙コーヒーカップとか言って販売すれば、売れるかも?!
そうそう。
質問で「宇宙の匂いは?」と言うものが有って
「宇宙は真空なので匂いはない」と言うのが
最初の回答だったんですが、
「ただ、HTV(こうのとり)とISS(国際宇宙ステーション)を
ドッキングした時のエアロックの匂いが、金属の焦げるような
匂いがして、それが“宇宙の香り”と言えば、そう言えるかも。」
とフォロー(?)していました。
これは、宇宙に行ってISSに乗った人しか判らない話なので、
非常に興味深かったです。
匂い繋がりで、ISSの中の匂いの話もあって、
ISSは基本的には無臭だそう。
宇宙飛行士は、あまり着替えがないので臭っても良さそうなんですけど、
これは、「ISSの空気が、常に循環しているからである」と言うのが、
答えみたいです。
ただねぇ、宇宙空間の匂いの話は別にもあって、
今回出た話ではないですが、ちょっと尾籠ではありますが、おならの話。
おならは、地球では滞留があるので時間経過と共に拡散するので、
最初は酷い臭いでも、そのうち薄れていくんですが、
宇宙空間の場合、滞留がないので、おならの臭いは、
塊のままずっと存在して、たまたまそのおならの塊にぶち当たると、
とってもとっても酷いことになるのだとか(笑)
そう言う経験は、油井宇宙飛行士はしなかったんですかね。
休憩を挟んで、パネルディスカッションになります。
モデレーターのNHK解説委員が進行なんですが、途中に、
「宇宙飛行士のやりがいは?自衛官と違いますか?」等と言って
元自衛官の油井宇宙飛行士を挑発?するような事もありましたが、
宇宙飛行士は、流石キチンとメディアトレーニングされていますね。
また、それと似たような質問・出来事は何度もあったんでしょう。
油井宇宙飛行士は、「自衛官・宇宙飛行士、それぞれの仕事で、
それぞれのやりがいはある(意訳)」と回答していました。
さてさて、パネルディスカッションの中身的には
「有人宇宙開発の意義。400億のコストは見合っているのか?」
と言う感じの話になりましたが、真正面からの回答は不能だよねぇ。
何をもってして、コストに対しての給付と見るのかと言う事ですから。
でも、JAXAの有人宇宙飛行マネージャーが主張していて、
全体的な結論でもあったのが、
『日本の宇宙開発は、やっと成果を刈り取る時期に来た』と言う事。
きぼうでの実験は、その“刈り取る”と言う行為そのものですね。
それと、昨年のこうのとりによるISSへの緊急物資輸送は、
日本国内で思っている以上に、NASAの評価が高い印象でした。
確かにあれが失敗していたら、最悪ISSから一時退避でしたからね。
あと、あのミッションは、ISSでは油井宇宙飛行士、
ヒューストンでは若田宇宙飛行士、筑波ではJAXAのHTV管制チームと、
重要な全てのポジションを日本人が締めていたというのも、
日本の宇宙開発史上、とっても凄いことで、
今回のミッション報告会のサブタイトルの
“チームジャパンで挑んだ”の部分にもかかってくるわけですね。
最後の締めの挨拶をしたJAXAの浜崎理事、いい味出していました(笑)
最初、ちょっと緊張ぎみの様でしたが、徐々に緊張も解けてきて、
来場者の内訳を紹介する際「2000名の来場者の内、6割が女性。
油井宇宙飛行士自身でも“普通中年のおじさん”と言っているが、
何が女性客を引き付けるのか、宇宙には解明されていない謎が
まだまだある。」とかましていました(笑)
やるなぁ。
本当は、もっと色々展示品があったり、物販もあったりしているんですが、
開幕間近に行ったので、それらを見たり、物を買ったりする余裕はなしorz
まぁ、時間があっても、あんまり物は買わないと思いますけど、
展示品は、もっとよく見たいかな。
今年6月ごろに大西宇宙飛行士がISS第48次/第49次長期滞在搭乗員として、
来年11月ごろに金井宇宙飛行士がISS第54次/55次の長期滞在搭乗員として
飛ぶ予定なんですが、それら皆さんのミッション報告会にも行きたいな。
さて、今回の戦利品(笑)
ミッションパッチ風のステッカーと
日本の宇宙開発の歴史を物語るデザインのフォルダ