下記の文章は、ブログ「是謂無状之状。」の記事から引用しています。
当院の想いを綴っています。どうかご一読ください。
健康に関する情報や理論は、日々更新されています。
それらは合理的な疾病予防や健康管理に、とても役立ちます。
しかしその反面、理論とは一種の「物語」であって、現実そのものではありません。
ところが、人間の進化した脳は、時としてその「物語」に過剰にのめり込んで不安を増幅し、自分の体をありのままに感じられなくなります。
そこから派生する、いわゆる原因不明の凝りや痛み、シビレや冷え、憂鬱などの不定愁訴は、ある意味では高度な文明の副産物なのです。
しかし、そういった不定愁訴を理論的に解決しようとすると、往々にして「別の理論」や「新事実」に翻弄されて、堂々巡りに陥ります。
だから、按摩やマッサージ(もしくは鍼灸)などの「手当て」なのです。
人間は、言葉を使うようになるずっと前から、体調が悪ければ自然に「手当て」をしていたと思われます。
例えば動物が傷口を舐めるように、丁寧に触れたり触れられたりする行為は、それで回復を促すという以前に、まずは体の状態を、ありのままに感じることが狙いだったのではないでしょうか。
つまり、按摩やマッサージや鍼灸の本質とは、触覚をフルに活用し、言葉で紡がれた理論の世界から、心身を一時的に解放することで、現実のありのままを感じる力を呼び覚ますことなのです。
それは、科学的な治療ということとは違うかもしれません。
しかし、心身の「素の状態」を感じることができれば、心はずっと軽くなるし、体調は効率的に回復していきます。
体はそういう風にできているからです。
…とはいえ、言葉で構成されている以上、実はこの文章も「不完全な物語」なのです。
按摩やマッサージや鍼灸の本質に「触れて」みたい方は、ぜひ!国家資格を持つ施術者(←ここ重要です)がいる治療院で、「手当て」を体験してみてください。