久しぶりでもないか先週も一緒にココスでランチしたっけ
忘れていた。
彼は、インターフェロンの治療をしているせいか、何時になく冗舌だった。
強気を云っても、矢張り内面から出てくる弱気と優しさが入り混じる彼だった。
インターフェロンは、人に寄りけりかも人格に異常をきたす者が居るが、彼は
安定している方だ。一年治療をしなければならないから大変だ。
精神錯乱にならないが極度の物忘れの真っ最中だとか、何をしても持続性が
無くて困ると云ってた。彼は、俺に出来ぬ{俺はやらない}素晴らしいことを実行
してしまうタイプだ。周りが観れば滑稽なことでも当然のごとく動いてしまう。
彼は、人の前で自分を偽ることをしない夢の語り過ぎが多いがね。
俺の前で自分を偽る奴が多いし、本人の前と本人の居ないところで態度の
違いを変える奴これは油断が出来ないが彼は、いい奴の部類だ。
もとも自分は、自分はと語る奴ほど信頼できない、語れば語るほどに
自分で偽りに酔いしれて真実を見失って語り偽りこそ真実と錯覚している。
もっともらしく云ってるうちに判らなくなって居て、後から行き場に困り
助けてくださいの矛盾をさらけ出す。
語りとは、偽りをさらけ出すこと、語りに落ちる。沈黙の威力を忘れるなである。