たまたまNHKの映画紹介で知った本作。台湾の金場奨や海外の映画祭でも数々の賞を取り、マレーシア、台湾で100万人の動員の大ヒットなり、今回オスカーの国際長編映画マレーシア代表作品(残念ながらノミネートされず)に選ばれています。
現代は富都兄弟。マレーシアのスラム街で暮らす不法移民の兄と身分証明書のない弟。兄は警察から逃れながら真面目に働く聾者で弟は裏社会と繋がり、その日暮らしの生活をする正反対の兄弟ですが、心の奥底で固い絆を感じます。そんな中で二人の絆を揺るがす事件が発生します。
事件のカギを握るのは弟の元に届けられた出生証明書。事件を境に兄弟の過去が少しずつ明らかになり、事件の真相も二転三転していきます。そしてラストに控える衝撃。貧しくも明るく過ごす兄弟の絆を象徴するゆで卵に兄弟の性格がもたらす紆余曲折する人生、ヒューマンドラマとサスペンスと国内事情も相まって、興味をそそる作り方となっています。
機会があればぜひ鑑賞してみてください。衝撃のラストに心打たれることと思います。