本日の映画レビューは、先日連続して鑑賞してきました。室井慎次シリーズの「敗れざる者」と「生き続ける者」前後半です。
踊るシリーズは、僕にとってはドラマから欠かすことないシリーズ。ドラマと劇場版を組み合わせたヒット作で確か初めての試みあったのでは思います。そして、織田裕二演じる青島刑事と共に事件の捜査にあたった室井検事の存在は主人公の青島と人気を二分する存在であったと思ってます。青島が陽の存在なら陰の存在は室井。彼の存在があればこそ、青島が光り輝く。太陽と月の存在です。
今回の室井シリーズの最後にして全てが月のように感じるものでした。警察改革に敗れ故郷秋田で暮らす室井は、被害者家族・加害者家族の子供と一緒に暮らすなか、家の近くで他殺死体が発見され、さらに猟奇殺人犯として服役中の日向真奈美の娘、杏が現れたことで平穏な暮らしが脅かされます。
事件解決の協力を依頼された室井は、村の人々との確執や面倒を見る子供や杏などの心の解決に奔走する姿に心が揺さぶられます。また、随所に組み込まれたかつての名場面と事件との関連性もつながり、徐々にワクワク感も出てきます。室井演じる柳葉敏郎は、室井の渋さにピッタリとはまり経験の豊かさにおいては誰もかないません。普段の姿とは逆にスクリーンの室井の姿の方が、僕にはとてもカッコよく思えます。
みなさんも、ご存知の通り室井は死に、彼と関わったすべての人々に生き続ける感動のラストと共に、青島の復活が宣言されました。生き続ける者としての青島にも注目です。
今なら、連続して鑑賞可能な時間帯の上映も数多くあると思います。ぜひ、劇場で楽しんでもらいたい娯楽感動ドラマです。