なんだか切ない

墺領民になってから毎年の恒例行事、ウィーンフィルのニューイヤーコンサートを
録画して見ました。

最初はそもそもコンサート自体、行われるのかどうかと心配だったのですが、
無観客で放送されると知って、安堵しました。

これ見ないと年明けた気がしないよぉおおおお～っ！！！

そんな単純な気持ちで見始めたのですが…。

私、このコロナ禍となってから、無観客配信みたいなの見るの初めてだったんですね。

まだ、今回は配信で前半、後半の演奏の後に拍手を送る試みがなされていたのですが…。

それでも、見てるにつれて、ホントに素晴らしい演奏をなさっているのに、
その演者のみなさんに直接拍手をできる人が誰も、地元のウィーン子ですらできないんだなぁ…。

そんなことを思うと、なんだか涙が出てきました。

それでも、最後の曲は例年通り、ラデツキー行進曲でしたね。
例年でしたら、拍手喝采で終わるこの曲を、
どんなお気持ちで演奏なさっていたんだろうなぁ…。

私、これでも高校の時、演劇部員のはしくれだったので余計に思うのですが、
アーティストの皆さんにとってはもう自明のことでしょうが、
やっぱりお客さんあっての舞台であり、お客さんの反応も込みで
ひとつの演目が成り立っているのだなぁ…とヒシヒシと感じました。

見て良くも悪くも反応を伝えてくれる人が居れば、その反応を肌で瞬間的に感じることで
演奏も変わるでしょうし、
演奏が変わればお客さんの反応も変わる。
そんな相乗効果で舞台は成り立っていると思います。

解説で別所さんが、新たな歴史を刻む演奏だった…みたいなポジティブな
コメントをおっしゃって見えましたが、
こんな歴史を刻ませちゃいけないよぉ…と、強く感じました。

今回のコンサートは円盤になるか分かりませんが、
なったら拍手はできなくても売り上げという形で
少しでも演者のみなさんに届けばなぁ…という気持ちです。

他にも配信ライブでエンターテイメントを届けてくださるアーティストに皆さん、
そして、空席を作る等で対策しながら、少しでも直接
見る機会を与えてくださっているアーティストのみなさん、
ホントに素晴らしいことだと思います。

ありがとうと感謝の気持ちを、こんなすみっこのブログですが
お伝えしたいです。