していたが、そのうちに出現したときよりも速やかに早く姿を
消してしまった」 という 神話 が、全宇宙のあちらこちらで
語り継がれるようになった頃のお話です。
宇宙歴161億7002年に漂流を続ける一体の知的工作物と
思われる浮遊物を銀河航路GR311とSR911の対銀河空間
域(クロスエリア境界交差内)において偶然に遭遇し回収を
したことから、この物語は始まります。
その物体は、我々でいうところの被覆加工 6061-T6 仕様
でコーティング(金色光沢陽極酸化処理)されたアルミニウム
の合金で作られていて、幅 229mm(9インチ)、高さ 152mm
(6インチ)、厚さ 1.27mm(0.05インチ)の概容で外観的には
変形した傘のアンテナのような形状をしていました。
特徴的だったのは、そのアンテナ状の支柱部に取り付け
られていた金属板に意味不明の模様が刻み込まれていた
ことですが、その当時にはそれが何を意味するものなのか
誰にもわかりませんでした。
それがTS-721恒星(太陽)系の概略図上の内側にあたる
第3惑星から送られた銘板であり、その惑星に存続したヒト
という種類の雌雄の姿と宇宙空間に最も多く存在する水素
の超微細遷移(水素原子の軌道電子のスピンが変化する
ことで放出される電磁波の波長と振動数をそれぞれ長さと
時間の単位として用いるという意味)の概念図であることが
判明するまでには、まだまだ時間が必要で、そのメッセージ
の解読には、さらなる時間(とき)の流れを要したのでした。
宇宙歴161億7103年、つまり最初の発見から101年経って、
銘板のほぼ全容が解明され、この星の本格的な発掘調査
が始まったのです。
それにより分かったことは、この星がおよそ24億年前まで
は地球と呼ばれていて、回収された物体は、地球歴(西暦)
1973年に パイオニア11号 と命名され送り出された
宇宙探査機 であったこと、そして、その前年(1972年)
にも、同様に パイオニア10号 がメッセージを携えて
送り出されていたことなどでした。
なかでも、最も大きな収穫は、聖書(バイブル)なる不思議
な書物の存在でした。
そこには、
「はじめに神は天と地を創造された」 と
第一行目にしっかりとした主張が明記されていましたが、
神が何を意味するものかは不明でした。
解読された 『創世記』 と題する一連の文章によると
「主たる神は、土の塵で人を造り、命の息をその鼻に吹き
いれられた。 そこで人は生き者となった」 … として、まず、
「神」にかたどって「男」と呼ばれる雄が造られています。
そして、男がひとりでいるのはよくないと 「野のすべての
獣と、空のすべての鳥とを土で造り」 男のところへ連れて
きたが、「男にはふさわしい助手とはならなかった」 ので、
神は男を眠らせ、その肋骨から「女」という雌をつくった。
男は、非常に喜び 「男(イーシュ)からとったものだから
女(イッシャー)と名づけよう」 と言ったと記されていました。
これが、アダムとイヴの誕生 の物語です。
さあ、
それでは、きょうは、24億年前の地球暦(西暦)2011年の
地球に タイムスリップ(時空間テレポーテーション)
して、当時の地球人になりきることから授業をスタートしたい
と思います。
唐突ですが、あなたは アダム と イヴ には、へそ が
あったと思いますか
おそらく大多数の皆さんは 「あるに決まってる」 と答える
でしょうね。
ところが、地球歴2011年の現時点から遡(さかのぼ)ること
500年前~19世紀に及ぶ頃までは、ヨーロッパを中心にして
「アダムとイヴにはへそがあるのか、ないのか
![question2](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ap/question2.png)
天下の大問題 となって、喧々囂々(けんけんごうごう)と
する議場での 侃々諤々(かんかんがくがく)なる議論が
展開されていたのです。
なんだか不思議ですが、当時は大真面目に論争されて
いたようで、旧約聖書に基づく『創世記』のアダムとイヴの
誕生物語の記述もあって学者も含め、かなりの数の人々が
「とんでもない、へそなどあろうはずもない」 と、一方の論陣
を張っていました。
ホトホト困り果てていたのが画家という職業の人たちです。
イヴは長い髪で隠してしまえばゴマかせるけど、アダムは
そうはいきません。 へそをつけたり、つけなかったり …
そんななかでミケランジェロという画家だけは断固として
へそを描いたそうです。
彫刻家でもあった彼には<へその存在>を無視できない
ものと感じていたのかもしれません。
このことに対し、17世紀の学者 トマス・ブラウンは、へそと
呼ばれる曲がりくねったこぶ状のものをつけるのは恐るべき
誤りだ。 なぜなら 「創造主が余計なものを好み、なんら用途
、効用のない部分を与えた」 ことになるからとミケランジェロ
を批判したそうです。
神とは、ここでは創造主、全知全能なるもののようですね。
その全能の神がまったく必要のないものを、ただのひとつ
といえども造りたもうはずがないと言うのが、トマス・ブラウン
の意見なのです。
そして、その「神の存在」については、現時点においても
未だに<いる、いない>の決着がついてはいないのです。
神がいるのか、いないのか
![question2](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ap/question2.png)
認識する対象ではないからです。
宇宙の果てのその先がどうなっているのかさえ想像すら
できない頭で、全宇宙よりも偉大だとされる神の存在をどう
認識しろと言うのでしょう。
「ある種の意志をもったエネルギー体(神)が宇宙(天と地)
を創造した」 と考えるしかありません。
アダムとイヴにへそがあろうとなかろうと、それもまた問題
にはなりません。あると考える人にはあり、ないと思う人には
ないだけの話なのです。
でも、そう言ってしまうときょうの授業が成り立たなくなって
しまうので、少しだけ検証してみましょう。
「我思う、ゆえに我あり」 ルネ・デカルト 先生
ではないけれど、「私は誰、何ゆえに、存在しているの」 と
思い。 自分の父母の、そのまた父母の、そのまた父母と …
どんどん、どんどん遡っていって、アダムとイヴの子供にまで
なんとか辿り着いたとしましょう。
アダムとイヴにとっての初めての子供はカインです。
カインこそは人間らしい快楽と苦痛の末に産み出された
人類最初の男(人間)ということになります。
そのあとに次男アベルが生まれ、しばらく時をおいてから
セトという男児にも恵まれます。
この三人の男には、間違いなくへそがあるはずですね。
へそは、臍帯(さいたい)を切除した痕であり、臍帯は母体
のなかの子供との栄養補給のパイプラインです。
カインもアベルもセトも、間違いなくイヴの腹から生まれて
きたのです。
断じて、神とやらに造られたわけではありませんから …。
さて、問題はここからです。
成人したカインは、エデンの東にあるノドという土地で
妻を娶って、エノクという子供を儲けます。
問題は、
このカインが見つけた妻である女(イッシャー)の存在です。
神はアダムを塵からつくり、その肋骨からイヴをつくった。
つまり、この時点での地球上の女(イッシャー)は、ただイヴ
ひとりのみのはずですよね。
そうなるとエノクを産んだこの女性はイヴについで出現した
2番目の女性となるわけですが、いったいどこのどなたから
生まれてきたのでしょうか
もう、それこそ、へその有無どころの話ではありません。
忽然と登場した 正体不明 のこの女性の 素性 を
「誰か、教えてください」
ピンポン
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チャイム ですので、きょうの授業はここで終わります。
それでは、皆さん。
タイムコントローラー を元に戻してください。
ジリリリ! ジリリリ!ジリリリン!
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ゆっ、夢か!!
違いますよ
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時空間移動の転送不能を知らせるアラーム音です。
ええっ!!
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大丈夫ですyo! ご心配なく
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いつものことですから …
じゃあ、ちょっと 休憩しましょう