透明人間たちのひとりごと

コロンブスの生卵

 知り得れば誰もが出来るようなことでも、最初にするのは
とても難しい … という意味で用いられるコロンブスの卵
ゆで卵です。

 と言っても、漫画 『キン肉マン』 の作者(ゆでたまご)では
ありません。 (あたりまえだっちゅうの … ショウモナ)

 1492年にアメリカ大陸(西インド諸島 サンサルバドル島に
上陸してインドに到着したと思っていた…)の発見を祝う
晩餐会でのことです。

 「あなたではなくても、いつかは誰かが見つけただろう」 と
いう招待客の皮肉に対して …、

 皆さんは、テーブルの上に卵を立てることが出来ますか
と応じたとされるコロンブスの有名すぎる逸話ですね。

 この皮肉、いや、コロンブスの卵 = アメリカ大陸の発見
に関してですが、

 揶揄されたように、たとえそれが、コロンブスではなくても、
いつかは 「誰かに発見される」 運命にあったことは、確かな
ことなのです。

 そしてコロンブスの指摘のように、それは為し得たあとから
なら誰もが何とでも言えるというのも、その通りなのです。 

 そして、わざわざ、コロンブスのように卵の底を割らなくても
時間さえ惜しまなければ、誰にでも卵は立てられるということ
も、また事実なのです。

 (ホントだよ! コツはあるけど時間さえかければ必ず立ちます)

 さて、歓迎の晩餐会の席上に用意されていた卵であれば、
おそらく、それは、ゆで卵であったのだろうとは思いますが、
もしも、生卵だったとしたら、そのときはコロンブスとしては
どう対応したのでしょうね。eq

 生卵の底を潰したら中身がこぼれ出てきちゃいますし

 トホホですnose9ase。  ホント困っちゃいますよねぇ …。

 そこで

 「いずれは何者かによって発見されるのかもしれないが、
神は私を選択をしたのだ」 とか …、

 「最初の発見者になるという歴史的快挙と栄誉を神が私に
授けたもうたのだ」 とでも突っ張ってみるのだろうか。

 おそらく

 コロンブスのことだから、べつの手段(他の食材や方法)で
同様の主旨や内容を示唆するような機転を働かせたのかも
しれません。

 いずれにしても、未知の海原へ帆を進めるような冒険心と
勇気にしても、弁論による説得やとっさの場合の機知や機転
にしても、そこに教育的なベースがないと容易に発露される
ものではありません。

 それがスパルタ式であってもアテナイ式だったとしても …

 ふう  なんとかかんとか、つながったよ。

 実は、きょうの記事は、「スパルタ教育の遺産」 のつづき
なのです。

 アテにならナイ話、アテナイについての軽い前フリの
つもりだったのですが …。

 前フリにしては、いささか 長すぎますよね

 ところで、

 古代ギリシャの時代のポリス(都市国家)アテナイは、
現在のギリシャの首都 アテネ のことです。

 BC5世紀前半、エーゲ海周辺のポリス連合=ギリシャは
ペルシャとの戦争に勝利しました。

 一般的には、ペルシャ戦争(ギリシャ側から見た場合)と
呼ばれるもので、映画 『300スリーハンドレッド』 のなか
で描かれた テルモピュライの戦い も、その一部です。
 
 我々がイメージするような 《スパルタ教育》 を象徴する
一面を映画では、捉えて表現しているわけですが、それが
スパルタのすべてではないことは前回にも触れましたが、

exclamation http://sun.ap.teacup.com/japan-aid/189.html(参照)
 
 これからお話しするアテナイの教育と比較するとまさに
対照的な政治制度であったことがわかります。

 アテナイは民主主義国家として現代に伝わるポリスですが
、現在の我々が知るところの民主主義とは相当の違和感が
あります。

 それはアテナイにも奴隷と呼ばれる人々がいたからです。

 ある記録によれば、10万人前後の市民階級とほぼ同数に
あたる奴隷がいたとされていますが、彼らはスパルタのよう
な従属的な農業奴隷ではなく、家事の手伝い(家政婦)的な
家内労働や荷物の運搬その他の作業補助が主たる仕事で
あったようなのです。

 政治面では、

 当初は貴族政治的な要素が色濃く反映されていましたが、
民主的な体質に変革されてからは、自治行政関連の役職は
市民間のクジ引きで決定され、誰でも最低一度は役職に就く
決まりであり公的な重職に就いた人の不正や汚職について
は、全員参加の直接民主制の仕組みのなかで評決してゆく
システムが確立されてゆきました。

 教育に目を向けると、「美にして善なる人」 が人間形成の
理想であり目的とされていたようなのです。

 忍耐強く狡猾で冷徹なる軍人像が求められたスパルタに
比較して、アテナイでは、ホメロスの叙事詩などに登場する
アキレウスやオデュッセウスなど知恵と勇気を併せ持つ英雄
たちが好まれて、軍人に求められる資質にしても、狡猾さや
冷徹さなどではなく豊かな人間性や統率力、リーダーシップ
といったものでした。

 学校教育では、文法や弁論のみならず体育や音楽も重視
され、均整美や調和美といった釣り合いのとれた美しい肉体
や和音構成などのハーモニー(調和)に重点が置かれていた
ようなのです。

 もちろん、なかでも最も重要とされたのが「弁論術」である
ことはいうまでもないでしょう。

 アテナイでは、言論によって互いに議論を重ね合い、自分
の考えを他人にも伝えることで公的な施策や政策を決めて
ゆく直接民主制国家です。

 市民はアゴラ(公共広場)に集まり、政治について議論し、
自分の考えを公的に述べる機会が保証されていました。

 広場に人があつまれば、情報交換や政治論議だけでなく、
商魂たくましい商人たちが、周辺に店を出します。

 八百屋、魚屋、肉屋、パン屋、等々 …、たちまちのうちに
広場は市場を兼ねるようになるわけです。

 日本の門前町を想像すれば、わかりやすいと思いますが、
違いと言えば、その目的が雑談を通して情報を交換したり、
政治上の不満を訴えたり、より深い知識を得ることにあって
神社仏閣へお参りすることではないということです。

 さて、

 他人が一同に会する公の場で自分の思いを聞いてもらう
ために必要となるものが何であるかは、いわずもがなです。

 「弁論術」とは、自分の考えや意見を説得力をもって、納得
のいく話し方で展開させなくてはなりません。

 皆にわかる言葉を用いて意見の正しさを証明し説明する術
を学ぶものなのです。

 すでに、BC5世紀頃には、中等・高等レベルの学校教育
が確立していたとされるのがアテナイの教育システムです。

 そうしたなかから、ソクラテスrightプラトンrightアリストテレス
といったギリシャ哲学の哲人たちが次々に誕生していった
というわけなのです。

 わかったね。 5号、営業も 基本一緒 です。

 商談(交渉)である以上、互いに譲歩しながら納得できる
妥協点を見い出す「弁論術」right「交渉術」を学びましょう。

 いや~ぁ、なんて アカデミック なんでしょうかeq

 ってプラトンアカデメイアアカデミア)か
なんかでオチをつけるつもりだな

 なぁ~んて勘ぐった アナタ exclamation2  えっ、

 まだまだ 甘い   そのマンマ・ミ~ア!

 タイトルは 「コロンブスの生卵」 なんですよ

 symbol2kirakira2 マンマ・ミ~ア!は、ギリシャの小さな島のホテル
 サマー・ナイト・シティ・タベルナ舞台
 母子家庭の物語です。

 … って、オーマイゴット (Oh my Godexclamation2

 さて

 レセプションの席上で コロンブス が言いました。

 「まだ、タベルナ(食べるな)」

 「この卵は生卵なのか、ゆで卵なのか」

 すると 「クッチーナ(食っちゃいな)」 と誰かが叫んだ。

 それを聞いた コロンブス は、ニヤッと笑い。

 「諸君に、チャレンジしてもらいたいことがある」 と問うた。

 「果たして、テーフルの上に卵を立てられますかな …」

 これぞ、透明人間 2号 式の謎かけ「交渉術」

 「コロンブスの生卵」 の一巻です …。

 qquestion 謎かけの意味がわかった人はコメントしてくださいね。

 それにしても

 ああ、大航海(後悔)時代 と

 ならないことをせつに 祈り ましょう。

コメント一覧

すっぽん組若頭
コロンブスの「生卵?」、江戸川ケイシ氏の解釈はなんとも意味深だ。

「大航海」と「大後悔」のジレンマが神との交渉次第とは?
江戸川ケイシ
「タベルナ(食べるな)」って言っているのに、何者かが「クッチーナ(食っちゃいな)」と叫んだ!

小さな島のホテルの厨房での悪魔のささやきです。

エデンの園での蛇によるイヴへの誘惑を連想させますね。

つまり、それ以後に、人類が歩んできた道程を大後悔時代とするか、宇宙空間にまで船出した大航海時代とするかは、神との交渉次第だと言うことでしょうか?
アジシオ
マンマミーアがオーマイゴッドだということでしょ?
ねこっち
謎かけの意味、全然わかりません。
クッチーナって、キッチンだよね。 ???

最後の「大後悔」とならないことを祈りましょう。
も、気になりますが…、まったく整いません!
星四つです
えっ! 食っちゃえってこと?
意味がよく分かりません。 

その謎かけ「交渉術」とやらですが … …
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「ノンジャンル」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事