「桜を見る会」の前夜祭の問題は、25日の国会でも取り上げられました。
「安倍前総理の答弁は全くのうそであった。100歩譲ってもですね、うそだという可能性は相当に高まった。これは認められますね」(共産党 田村智子参院議員)
「安倍前総理の関係団体の行事であり、私の立場でお答えするものではない」(菅首相)
野党側は、当時官房長官として答弁を行った菅総理の責任についても追及しました。
「(当時)菅官房長官はまだ、“総理が答弁したとおりだ”と、安倍総理のうそをオウム返しに答弁されてるんですよ。参加者個人がホテルとの契約者だとか、明細書がないとか」(共産党 田村智子参院議員)
「総理に確認をしながら答弁をさせていただきました」(菅首相)
このほか、野党側は安倍前総理の国会招致を求めましたが、与党側はこれに応じない方針です。
こうした中、当の安倍前総理は自身が会長を務める自民党の有志議員による勉強会に参加。
「我々が進めてきた、特に金融政策を中心とした金融・財政、そして成長戦略、間違っていなかったということを確信をしている次第でございます」(安倍晋三前首相)
いわゆる“アベノミクス”の成果をアピールしましたが、「桜を見る会」の前夜祭についての発言はありませんでした。しかし、自民党内からは党全体へのダメージにつながるとして、速やかに説明を行うよう求める声は強まっています。
「安倍さんは早く記者会見を開いて、全て言うしかないな」(自民・中堅議員)
こうした声に、安倍前総理はどう答えるのでしょうか。
(25日17:27)
加藤勝信官房長官は25日午前の記者会見で、安倍晋三前首相が「桜を見る会」前日の夕食会の費用負担について国会答弁の整合性が問われる事態になっていることをめぐり、「安倍前首相は、これまでも国会において出来る限りの説明をされてきたと承知している」と反論した。
加藤氏は「捜査機関の活動内容にかかわる事項だ」として、それ以上の論評は避けた。野党が要求している安倍氏の国会招致についても「国会でお決め頂くこと」と述べるにとどめた。
夕食会は、安倍氏の公設第1秘書が代表を務める政治団体「安倍晋三後援会」が2013~19年に年1回、1人5千円の会費制で都内のホテルで開催。関係者によると、安倍氏側は費用の不足分として総額約916万円を負担していた。安倍氏周辺も24日、費用の一部を補塡(ほてん)していたと認めた。安倍氏は首相在任中に「事務所や後援会の収入、支出は一切ない」などと答弁しており、野党側は「虚偽答弁」などと批判している。
一方、財務省の公文書改ざん問題をめぐり、事実と異なる国会答弁が2017~18年に計139回あった問題について、加藤氏は「国民の疑惑を招くような事態は二度と起こさないことが必要。真摯(しんし)に答弁するよう引き続き努めていきたい」と述べた。